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6話

「じ、浄安・・・マジかよ・・・」


佳観阿は地面に膝をついた。


「・・・そう言えばこっちの段ボールは何が入ってるんだ?」


佳観阿は右側の埃一つもなく、至って綺麗な段ボールの方を見た。


「小説の方は1個だけだったが・・・この世界では2つ・・・こっちも一回開けてみるか」


佳観阿はゆっくりと手を伸ばし、開けた───


「・・・!?お、おぇぇえ・・・」


もう一つの段ボールには遊真の頭部が入っていた。


「な、何で遊真も・・・ん?これは・・・何だ?」


遊真の頭部が入っている段ボールの中に、一つ奇妙な紙が入っていた。

佳観阿はその紙を見た。


HappyBirthday!黛佳観阿くん♡


        黛沙玖嗚(まゆずみさくあ)より



「・・・」


ビリィ!!


「クソが・・・絶対ぶっ殺してやる」


そう言いながら佳観阿は紙を破り捨て、小説の内容を思い出した。



SRA 9話 途中


ダーリングラードは段ボールの中にあった紙に書いてある


東京都渋谷スクランブル交差点


に向けて歩を進めた。




「確かスクランブル交差点に行ってあいつと戦うんだよな・・・?そう言えば俺が今いる世界では紙にそんな事書いてなかったような・・・何か変だな」


そう思いながらも佳観阿は小説の展開通り、渋谷スクランブル交差点に向かった。



「・・・あっ!そう言えば」



これ・・・結構使えそうだな・・・









「ようやくスクランブル交差点に着いたが・・・特に何もないな」


三日三晩寝ずにずっと歩き続けて、ようやく佳観阿はスクランブル交差点に着いた。だがそこには何もなかった。


「まああれは小説での奴だしな・・・現実世界では何も置きないのが普通───」


その時



ズドォン!!



「な、何だ!?この音・・・」


特殊スキル発動 風を切り裂いた鎌(かまいたち)


スパッ!スパッ!

ピッ!

鋭く鋭利な風のナイフが佳観阿を襲い、何とか避けたが右手首、首元に少しダメージを受けた。


「誰だ!!」


佳観阿は辺りを見渡した。するとついさっき音がなった所から一人の人間が出てきた。


背丈は190後半、年齢は見た目から推測するに20代〜30代前半、髪色は金髪、能面にスーツを着ている。


やあ、お元気だったかな?黛佳観阿くん


少し高い声でそう言われた。


「・・・?誰?」


そう言うと


まあ私が誰だか置いといて、今・・・佳観阿くんは危機的状況にありますよ、わかります?


何のことかよくわかんなかった佳観阿は辺りを見渡した。すると佳観阿の周り半径30mにスーツを着た人が約200人居た。


「え!?いつの間に・・・てかほんとにあんたは誰だよ!」

「ほんとに何で俺ばっかりこういう目に合わなきゃいけないんだよ!!」


巫山戯んなああ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!


佳観阿は大声で叫んだ。


キーン!!


(な、何!?か、身体が・・・動かない!!)


目の前にいる能面を付けた人間と周りにいる約200人の人間の身体が突如、動かなくなった。


「な、何だ・・・?何で動かないんだ?」

「よ、よくわかんないが、取り敢えずここから逃げるぞ!」


ダッ!

佳観阿は取り敢えず、圧倒的な人数差を前に、絶対に勝つ事が不可能だと瞬時に悟った。

そして走った。








・・・琉蘭(りゅうらん)さん、すいません・・・逃してしまいました


「いや、全然大丈夫だよ、でも・・・何でいきなり身体が動かなくなったんだろ、もしかして・・・」


まあいいか!


琉蘭氷華(りゅらんひょうか)

星光星英団(ラー・リヴァイバル)の幹部の一人

代表的なスキルは「雪が降る時に(スノー・スペシャル・)見た星空(リュー・オーロラ)」このスキルは世界中の気温を絶対零度にする事が出来る。











はぁ、はぁ、はぁ・・・

「こ、ここは・・・国立競技場?俺一体何処まで走ってきてんだよ」


佳観阿はずっと何も考えずに走っていたらいつの間にか、国立競技場の前に到着していた。


「・・・?人影?」


佳観阿は国立競技場の千駄ヶ谷門に一つの人影が見えたので、その影に付いていこうと、走った。










「・・・あれ?居ない?」


佳観阿は国立競技場のフィールドに着いた。

そこには人影はなく、代わりにフィールド中央に一つの石の像があった。


「何だあの銅像・・・見に行くか」


佳観阿は中央にある銅像の方に向かった───


ピロンッ!

「貴方は国立競技場の王 久我柳昇(くがりゅうしょう)の土地に入りました!」


ピタッ、

「国立競技場の王・・・久我柳昇だと!?」


佳観阿はその名前を見て、その場に立ち止まった。


「久我柳昇は物語の中盤らへんで登場するはず!!何でこんな序盤に!?」


そう思いながら悩み込んでいると


おい、何で勝手に俺の土地(スタンド)に入っているんだ?巫山戯てんのか?


佳観阿の後方から低い声が聞こえたので振り向いた。

そこにいたのは目に眼帯を付け、真っ黒な帽子をつけ、子供がよく着ているような服を着ている、背丈150cmの男が居た。


特殊スキル発動 駆け巡る夢(ドーラー・ルイヴィ)の彼方から(マライアー・アステア)


ジャキン!ジャキン!

柳昇の両手にどす黒いオーラを放つ刀が2本現れた。


「あんた・・・何しにここに来た!!返答次第ではこれで殺す!!」

久我柳昇

年齢 14歳

体重 51kg

極真空手全日本大会 5連覇

幼い頃からテコンドー、極真空手を習ってきた柳昇、僅か1年で両方とも黒帯に到達。

弱いものイジメは絶対にしない


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