55話 通行止め
「取り敢えず、今からここにあるとされる、扉を探す!!見つけたら大声で言ってくれ
はぁ~い
「じゃあ、行け!」
佳観阿達はそれぞれ、別の方向に分かれ、扉探しを始めた・・・
約2分後
スタスタスタ・・・
「・・・ん?あれって・・・」
扉か?
佳観阿は数十m先にある、紫色に光る扉を見つけた。
タタタッ!
・・・
(これが異界に通ずる扉・・・)
結構目立ってんな
そう思いながらも、佳観阿は雪女達に、ここに扉があると大声で言おうとした・・・
クチャクチャ
お前・・・一体何をしようとしている?
紫色の扉の後ろから、1人の男が歩いてきた。
背丈は180超え.20代前半.黒のニットキャップ.コーチジャケット.無地Tシャツ.スラックス.adi◯asのスニーカー.金属バットを持っている。
クチャクチャ
【返答次第では、お前をここで殺す】
そう言いながら、金属バットを佳観阿に向けた。
「・・・誰だ?」
【俺はこの扉の門番、ルセット・アフィーラ、人々からは通行止めと呼ばれている】
(だ、ダサッ!)
「お、俺は黛佳観阿・・・宜しく」
ああ・・・それで
【さっきの質問の答えは思い浮かんだか?
・・・ああ
「俺は今、目の前にある扉を目指してここまで来た・・・そして、俺は仲間達と共に、異界に行く」
・・・そうか
【何故、異界に行くんだ?何か特別な理由でもあるのか?】
・・・あれ?
(そう言えば俺って・・・何で異界に行くって言ったんだ?特別何かあるわけでもないし・・・)
・・・
「よく分から───」
そうか、死ね
スッ、ガギィーン!!
ごはっ!!
ドサッ!
佳観阿は左のこめかみに本気振りをくらい、地面に倒れた
・・・?
『どうしたんですかご主人様・・・?ご主人様?』
チラッ
雪女は音がした方向にいる佳観阿を見た・・・
!!?
『ご、ご主人様!?だ、大丈夫ですか!?』
雪女は脳が身体に次の行動を伝達する刹那、身体が無意識的に、本能動いた。そして、佳観阿を抱き抱えた。
スタスタ
【大丈夫だ、そいつは気絶してるだけだ】
・・・でも
【俺の金属バットを食らった奴は、大体死ぬ、確率で言うと、50%50%ぐらいかな】
『死ぬか死なないかは2分の1って言うこと?』
まあ簡単に言うと───
固有スキル発動 何でも作れる奇跡の結晶
パキッ、パキパキッ
ヒュッ、バチィン!!
雪女は掌から鞭の様な物を作り、地面に打ち付けた。
・・・氷で何にでも作る事が出来るスキルか・・・気に入った!
【そのスキルは俺が大事に使(つか」ってやる!!】
特殊スキル発動 武器の数は力の強さと同等
・・・ヴォッ!
アフィーラから突如、戦いの闘気が放たれた。
【このスキルはなぁ!!自身が持っている武器の数+50%力が上がるスキルだ!!】
・・・ふぅ~ん
『そのスキルって・・・他の人にも影響とかがある系のスキル?』
・・・?まあ・・・あるけど・・・それがどうした?
・・・ふふっ、ふふふ!
『なるほどね・・・』
パキッ!パキパキッ!!
雪女は掌からまた、数十個の武器を生成した。
・・・バォッ!
ビリッ!ビリビリッ!
(な、何だこれ!俺より・・・俺より圧倒的に強い!!)
雪女から、アフィーラよりも数十、数百倍にも及ぶ闘気が、放たれた。
・・・ねえ?
は、はい!!な、何ですか・・・?
『殺されたくなかったら・・・今すぐ焼きそばパン買ってきて』
・・・え?
【や、焼きそば・・・パン?何故そんなヤンキーが人をパシらせて買わせる様な物を・・・】
『ん?何、お金ないの?』
【そりゃあ勿論・・・俺はクレカでしか物を買わないんで】
・・・?クレカ?
【はい】
『テレカじゃなくて?』
・・・テレカ?
???
2人の間には、凄いぐらいの勘違い、すれ違いがあった・・・
今日、自分で少しだけ髪を切ったんですよ。
前髪は眉毛より少し上らへん、耳らへんも切り、襟足、後ろ側も切ったんですよ・・・
見事に自分が思い描いてた通りのキノコヘアになりました。




