31話 星光星英団 Ⅰ
「どう?これでいい?」
「ああ、ありがとな・・・ゆっき〜・・・うっ!!」
ドサッ!
佳観阿は心臓付近を押さえながら地面に倒れた。
はぁ、はぁ
ドクンッ、ドクンッ
(な、何だ・・・この鼓動・・・や、やべぇ・・・意識が・・・)
ガクッ
「え?ご主人様・・・?どうしたんですか!!ねえ!!」
ガタンガタン、ガタンガタン
(・・・?何だ?何でこんなに揺れている・・・俺は一体何に乗っているんだ?)
佳観阿はガタガタと揺れる何かに乗っており、少し気分が悪くなっていた。
少しずつ目を開けた・・・
・・・おっ、琉蘭さん、目を覚ましましたよ!!
おっ、ホントだホントだ
ずいっ!
「よっ!佳観阿君!」
琉蘭氷華
身長158cm,体重49kg
赤茶色のボブ
おっとりとした目つき
白いスーツを着ている。
少し可愛い声をしているが、声量が大きい。
「あ、貴方は・・・誰ですか?それにここは・・・」
辺りを見渡すと、そこは辺り一面が田んぼの風景だった。
そして佳観阿は白色の軽トラの荷台の上にいて、周りに氷華と5人の男達がいた。
「まず!私は誰なのか答えよう!!」
「私は琉蘭氷華、そしてここは新潟県のどっか!!」
「に、新潟県・・・お米しかない所ですよね」
「いや、新潟には沢山良いのがあるよぉ〜、例えば・・・チューリップ、朱鷺、翡翠とか」
「へぇ~、新潟ってお米以外沢山あったんですね、それより、何で俺をここに?」
ん〜?それはね〜・・・
「貴方を星光星英団に引き入れしに来たの!!」
!!?
「ま、マジっすか・・・こんな俺を・・・」
「そっ、私達ね、約3時間前ぐらいから貴方の戦いをずっと見てたの」
今から約3時間前
羽田空港
バキッ!ドカッ!
いやぁ~、本当に凄いね、あの人達
氷華は部下を5人程連れ、遠くから観戦していた。
「・・・あっ、あの男の人倒れちゃった」
どうします?助けに行きますか?
・・・
「助けに行っちゃいますか」
タタタタッ!!
!!?
「な、何よあんた達・・・ご主人様に何か用!?」
「私達はね、この倒れてる人を助けようと思ってるの」
「・・・え?助ける?」
そっ
「この人は今、毒に侵されてるんだ」
※嘘です
「・・・は?そんな訳無いじゃん」
「いやいや、本当なんだって」
※嘘です
「じゃあ証拠を出してよ!!」
「・・・まあとにかく!!この人の毒は私達にしか治せないから!連れて行く!!」
(絶対嘘じゃん)
「なら、私も着いていきます、嘘か本当か分かんないんで」
・・・はぁ
「わかった、じゃあ紙に書いてある所に来て、そしたら見せてあげるから」
スラッ、カキカキ、ピラッ
新潟県県道127号線沿いの田んぼにある大きなビル
・・・
「ここに行けばいいの?」
そっ、じゃっ!また後でね〜
氷華と部下5人は何処かに消えた。
・・・てか
県道127号線って何処?新潟県って何?知らない単語ばかり出てきてうち困惑〜♡
・・・取り敢えず行こっと
雪女は空を飛んで新潟県に向かった・・・
「それで、あの子には嘘をついて君を連れ出し、引き入れをしようとね、したんだよ」
「そ、そうだったんですか・・・ん?あのデカいビルって何なんですか?」
佳観阿は見た。約200m先に見えるとてもデカく、田んぼ道の中に不自然とある大きなビルを
「ああ、あれ?あれはね・・・」
私達星光星英団の本拠地よ
キキィー
琉蘭さん!着きました!!
「おっ!ご苦労ご苦労!」
氷華は荷台からスタイリッシュなジャンプで飛び降り、佳観阿も続いてジャンプで降りた。
・・・うわぁ〜お
「遠くからでも分かってたけど・・・近くに来るとこんなにデケェのか」
佳観阿ほ実際にビルを見て驚いた。
何故なら、そのビルの大きさが東京にある虎ノ門ヒルズ 森タワーと同レベルな程大きいからだ。
「新潟にもこんなデケェビルあるんだな、意外だわ」
そう言いながら、佳観阿は氷華の後を着いていった・・・
チーン!
55階です
ウィーン
「さっ!着いたよ」
ここが私の部屋よ
お、おぉ・・・?ここが?
「そっ、なんか文句ある?」
「いやっ、文句なんて・・・ないです」
なら良いんだけど・・・
佳観阿は酷く困惑した。
何故なら、物凄く広い部屋の真ん中に、1つ木の机、1つのノートパソコンしかなかったからだ。
・・・さてと
「今から本題に入ろっか」
ツカツカツカ、キィー、ストンッ
「君は私達の部隊に入るの?入らないの?どっち?」




