14話 虚空の道 Ⅱ
ムシャムシャ、ポリポリ、
「やっぱゆっき〜って強いな」
現在のウェーブ数30
雪女と敵の竜人族が戦っている間、佳観阿は椅子に座り、ポップコーンを食べ、3Dメガネをつけながら観戦していた。
「あの竜人族・・・ゆっき〜相手によく耐えるな」
ホントそうですね・・・ポップコーン貰いますよ〜
「うん、良いよ良い───」
ぱくっ、
う〜ん!!やっぱりポップコーンは塩に限りますね!
!!?
ガタッ!ガタガタッ!
佳観阿は椅子から崩れ落ちた。
は、はあ・・・
「・・・え?誰?」
佳観阿は驚きながらも、声をかけた。
白髪ボブ、黒のタンクトップにジーパン、腰には二つの拳銃がさしてある。
「私?私はね・・・ラヒエラ・デスライシンよ、よろしくね、僕ちゃん」
「あっ、はい・・・え?僕ちゃん?」
佳観阿の横でしゃがんでいたデスライシンは立ち上がった。
「・・・え?デカっ」
佳観阿は驚いた。
自身の身長が184cmなのに対して、デスライシンはそれ以上にデカかったからである。
デスライシンの身長 205cm
元アメリカの有名バスケチームのキャプテン
NBA出場回数 6回 優勝回数 2回
通常の試合回数 951回
「そう?向こうだったら普通だよ」
「え?マジですか・・・アメリカ怖・・・」
アメリカに対する恐怖心が出ていた時
・・・
「暇だからあの女の子の手助けに行くとしますか!」
特殊スキル発動 滅悪の審判
カチャッ、カチャッ
クルクル、スチャッ!
デスライシンは二つの拳銃を両人差し指で回転させ
バッ!バババッ!!
デスライシンが放った玉は竜人族の頭に全弾命中し
ドサッ
倒した。
滅悪の審判
※拳銃専用スキル
拳銃の中に入っている全ての玉に対異種族専用の効力を付けることが出来る。
ピロンッ!
ウェーブ30クリア
ウェーブ31まで 10:00
・・・あれ?
「私・・・一体何を」
ウェーブ30をクリアしてすぐ、雪女は意識が戻った。
「・・・まだ1時間経ってないはず・・・何で切れたの?」
雪女は約30分前に氷上の唄は1時間途切れること無く自動行動をするが、今回は何故か約30分で途切れてしまった。
「・・・まあいいか!」
ご主人様〜♡
ギュッ、
雪女は佳観阿の左腕に抱きつき
「私〜、物凄く頑張ったんですよ〜(嘘ではない)、だから~、褒めてください〜い♡」
おう、よ〜しよしよし、
佳観阿は雪女の頭を滅茶苦茶撫でた。
お〜、よしよしよし〜
雪女は寝っ転がり、猫のようになっていき、佳観阿はそのまま頭やお腹を撫でた。
(・・・何やってんのあの2人・・・キモ)
そう思いながらも、デスライシンは眺めた。
ぐぅ~、
・・・?
「何だ?この音・・・」
何処からか何かの音が聞こえたので、辺りを見渡した。だが何もなかった。
あれ〜、可笑しいな〜
そう思いながら雪女の方を見た。
「・・・?何で手で顔隠してんだ?」
雪女は顔を真っ赤にし、手で隠していた。
「さ、さっきの音・・・私のお腹の音です・・・」
・・・あ〜あ!
「そう言う事か、そう言えば全然ご飯食べてなかったしな」
そう思い、ご飯が食べれる所に行こうとした。だがここら1帯は更地で、目視で確認できる限りだと、殆ど建物がない為、そう簡単にご飯を食べれそうにない。
「どうしようか・・・?」
パキパキッ、
佳観阿は見た。雪女が氷を食べているのを・・・
う〜ん♡やっぱり氷が1番!
「何で氷食べてんの?」
佳観阿は聞いた。
「何でって・・・私の主食は大体は氷なんで、それに・・・」
私が作った氷を私が食べると、私が使える氷の量が少しずつ増えるんですよ、永久機関に近しい物です
そう言いながらバクバクと氷を食べた。
・・・ぐぎゅるる
(さっきのポップコーンまだあるかな)
佳観阿は自身が座っていた椅子の上に置いたポップコーンを探した。見つけた。まだ中身は半分以上ある。
※ポップコーンが入っている容器はLサイズ
(やっぱポップコーンは美味いんだよな〜)
パクパク、
佳観阿は美味しそうにポップコーンを食べた。美味しい。
「・・・なあゆっき〜、ポップコーンいるか?」
・・・いります
雪女は氷をしまい、佳観阿と一緒に食べた。
そうしている内に、気付けば
ウェーブ31開始まで 3・・・2・・・1・・・0
ウェーブ31 スタート
ようやくウェーブ31がスタートした。今回のウェーブでは、ゾンビと一緒に岩巨人が15体15体で出現した。
さて!今回も頑張りますよ〜!
雪女は佳観阿から貰った刀と、いつの間にか氷で作った剣を持ち、前に進んだ。