10話
「・・・は?雨が降る時に何が現れるんだ?」
ボソッ、
ひ、人型の・・・化け物・・・
ガクッ、
「あっ、気絶しちゃったか?」
ダーリングラードは佳観阿の腕に収まりながら気絶した。
「はぁ、ちゃんと人型の化け物について教えてくれ───」
ズオッ!
「!?な、何だこの気配!?」
佳観阿は強烈な気配を感じ、後ろを見た。するとそこには全身が赭色、顔全体に十字の傷らしき物(怪◯10号みたいな感じ)、右手には長さ3mの斧、左手には長さ2mの日本刀を持っている体長1.9mの人型の化け物が現れた。
「何だお前、もしかしてさっきダーリングラードが言ってた───」
ズッ!
シャッ!
タッ!
「うわっ!あっぶな!!」
佳観阿は音速に近しい速さを持っている化け物の唐竹を間一髪で避け、後ろに下がった。
ヒュッ、ガァン!!
そして次は右手の斧を上から下に振り落とした。
「うおっ!マジで危ね───」
シュッ・・・ズバッ!
佳観阿は右手ばかり気にしていて、とある事に気付かなかった・・・相手の左手が佳観阿を斬る準備をし、こちらに刀を振って来ている事を・・・
はぁ、はぁ、はぁ!
「あ、危なかった・・・ありがとなゆっき〜と天狗」
佳観阿の首が斬られる刹那、雪女は天狗を勝手に召喚し、雪女は佳観阿の首を掴み、天狗は赭い化け物の日本刀に風を下から当て、日本刀の軌道をずらし、佳観阿を助けた。
「当然の事をしたまでよ、私がこそこそ隠れてずっと見てたからこう出来たけど、ほんとに危なかったんだから!」
佳観阿は叱られた。
ははっ、
「その通りだよ、ゆっき〜」
スクッ、
佳観阿はゆっくりと立ち上がり
「今から俺達3人であの化け物を殺す、良いな?」
りょ〜♡
・・・コクッ
じゃあ・・・行くぞ!!
特別スキル発動 式神召喚 前ニ 朱雀 前五 青龍
固有スキル発動 絶対零度の永獄監禁牢
固有スキル発動 風雷核鐙錏
3人(1人+妖怪2体)は同時にスキルを発動し、目の前にいる化け物を倒すべく、前に進んだ。
固有スキル発動 霊体化の炎
固有スキル発動 変幻自在の水
ボォ!!
ジャー!!
朱雀と青龍は赭き化け物に火と水の攻撃を与えた。
だが・・・
ズバッ!!
左手の日本刀で右手の斧で火と水をいともたやすく斬った。
そしてそのまま
バッ!ズシャッ!
縦に一刀両断し、朱雀と青龍を倒した。
霊体化の炎
目に見えない1万度の火を出す事が出来る。
変幻自在の水
水をレーザービームの様に、盾の様に、服の様にする事が出来る。
「え・・・マジか!あんな簡単にやっちまうんかよ・・・エグすぎ」
朱雀と青龍が死んで、次に来るのは
さぁ~てと、本気・・・出しちゃいますか♡
ピキピキッ!パキッ!
雪女は赭き化け物の身体中に絶対に溶かしたり剥がしたりする事が出来ない氷を纏わせ、赭き化け物を中心とする半径約1mに横幅2mの氷を周りに出した。
ゴロゴロ、ゴロゴロ、
そして天狗は空全体を真っ黒な雲で覆わせ、雨を出したり雷を出したりした。
ゴロゴロ・・・ピシャァン!!
天から降ってきた雷は、数十万本に枝分かれをし、地面に着く頃には全ての雷は1本の稲光になって、そのまま赭き化け物に落ちた。
雷が落ちる刹那、雪女が出した氷は瞬時に溶け、水になった。水は電気を通しやすい。その事を知っていた雪女は少しだけタイミングを見計らって、雷が落ちてくる刹那、一瞬で氷から水に溶かし、大ダメージを与えた。
「ナイスゆっき〜と天狗!!」
雪女と天狗の後ろでガッツポーズをしている佳観阿。
「・・・!?気を付けてご主人様・・・まだ生きてる」
赭き化け物は何処かから出した黄金の盾を使い、耐えていた。
黄金の盾
どの攻撃も受けるダメージ約70%減少
袈裟斬り
ズシャッ!
ぐっ!
赭き化け物の日本刀による攻撃で、雪女の身体が右斜め下から左斜め上で切断された。
「ゆ、ゆっきー!!」
だが、雪女は斬られた直後に損傷した部分両方から氷を出し、刹那で身体を繋げ、意識を保っていた。
・・・!!はぁ、はぁ!
「あ、危なかった・・・一瞬三途の川が見えた・・・」
そう言いながら自身の胸元、脇腹、お腹らへんを触った。
「それにしても・・・ご主人様も天狗も蛇も頑張ってるな〜」
佳観阿は式神を召喚、天狗は雷と風の攻撃、ついさっき出した八岐大蛇は威嚇をしている。
式神召喚
前三 六合 前四 勾陳
固有スキル発動 蛇の怒り
蛇の怒り
相手に威嚇&挑発をする事で相手の集中力、意識が低下し、デバフ効果が付与される。
攻撃&速度 約40%低下
・・・グッパ、グッパ
少し弱くなったな
まあ仕方ない、ここからは我も本気を出すか
固有スキル発動 絶対的な力の伶衣峨