中二病の優等生
桜並木を歩く。
学校に続く坂道には桜の木が大量に植えられており、
俺は毎年のこの道を桜が散るのを見ながら、のんびりと歩く。
「きれいだな。」
少し汗ばむくらいの暖かさが身体にまとわりつく。
実際に汗はかかない。
「春だなあ、平和だあ・・・・」
こんな日は学校に行かずにさぼりたくなる。
さぼってしまうか。
来た道を振り返る。
「手を挙げろ。裏切者はヤってしまうよ?」
背中に銃を銃を突きつけられる。
急激に走る緊張。
身体全体が硬直する。
銃・・・。
なぜ銃だとわかったのだろうか。
銃っぽいものという表現が本当は正しいのだろうか。
恐る恐る手を挙げる。
かちりと安全装置が外される音がした。
ここで・・・死ぬのか??
こんな人生のエンディングはあってならない。
俺は恐る恐る振り返る。
視線だけをそっと。
二やついている女生徒が1人。
茶髪。
ショートヘアがよく似合っている。
スカートから伸びているスラっとしながらも程よい肉付きの
おみ足はついつい目がいってしまう。
胸元は程よい美乳なのだろう。
ただし、この女。
眼帯をしている。
当の本人からすると
「決死のスパイ作戦があってな。その際に右目がやられてしまって、、それ以来の眼帯だ。」
本人曰く、「隻眼の女子高生スパイ」なのだとか。
加藤玲。
その女生徒の名前だ。
「また逃げるのかな?タケル君は??」
「またってなんだよ。お前のスパイごっこには飽きたよ。」
「ごっこじゃないよ。僕にとっては大まじなスパイなのに。」
加藤はため息をつく。
スカートの中に手を入れる。
「ちょ!お前!」
何かを脱ぐしぐさだ。
中二病でかつ露出狂なんてちょっとキャラが濃すぎる。
ずりおろされたのは、銃のフォルダーだ。
銃をいい感じの太ももにあるフォルダーにしまう
フォルダーをまたスカートの中へ入れる。
スカートの中は、男にとって夢が広がる。
しかし、こいつのスカートの中は銃刀法違反に反するものが入っていると思うとうかつに襲っても多分反撃をくらうだけだ。
俺の体のシグナルはそう伝えてくる。
「で、どこ行こうとしたのかな?」
「いい天気だからちょっと花見に行こうかなと思って・・・。」
加藤は俺のほっぺを人差し指でつついてくる。
「さぼりだねえ。それは軍の規定違反だよ??」
そういって俺の腕を引っ張る。
超真面目な顔である。
じっと見られると思わず顔を背けたくなる。
顔はとても整っていて、恥ずかしくなるのだ。
「何が軍の違反だよ・・・」
目を逸らしながら、言葉を吐き捨てる。
顔が熱い。
こう言って俺を毎回さぼるのを許さない。
中二病だが、まじめなのだ。
なんたってこのなりで生徒会長なのだから。