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トールさんとアイズさんが中々帰ってこない。

ムサシさんたちはちょこちょこ大量の蟻を背負って帰ってくるけれど最前線に行っているトールさん達は一日では帰ってこなかった。

場合により、ガドルさんのクエストのため時間はかかるかもと言われていたがそれにしても遅い。


「大丈夫だよマリィちゃん。あいつらは引き際を心得てるし、落盤対策もきちんと取ってるはずだよ」


「そうなんですけどねえ」


帰りが遅いとどうしても最悪の想像を考えてしまう。

嫌な想像を首を振って払って、今はメルディさんもいないのでみんなの手伝いをすべく護衛のエストラさんとトードーさんと一緒に外に出た。


畑の様子を見に行くと、畑の中央でグリーンさんがくるくると楽しげに踊っていた。

軽く手を振ると私に気づいたグリーンさんはパァァァアと輝く笑顔を浮かべて元気よく手を振り……畑の植物が一瞬光って成長が進んだ。大地の精霊、恐ろしい能力だ……。


「……この辺の葉物野菜は収穫した方が良いかもしれないね」


「そうですねえ。食べ頃みたいですし収穫しちゃいますか」


「わかった」


レオは現在莫大な薬草相手に中級ポーション作り地獄なので、成長しちゃったし食べ頃を判断して葉物野菜の一角の収穫をする。


私は次々空間に仕舞って収穫をしているのだけれどトードーさんとエストラさんはすごい勢いでマジックバッグに回収して収穫をしていた。そのペース、私よりもだいぶ早い。基礎スペックの違いに驚愕しつつ、グリーンさんに畑の世話を任せて畑の傍にあるレオの錬金小屋を覗く。


ここは、レオの錬金道具や素材が揃った専用の部屋で……ギィっと軋んだ音を立てる扉を開いて……


「へへへ……コンマ一……お、ラッキーコンマ二……やった二十二になった……」


そっと閉じた。

大釜で薬草を煮て、煮汁を瓶詰めしてブツブツとつぶやくレオは弟だがとても怖かった。絵本で見た『悪い魔女』そのものの挙動なんだよね……。部屋も乾燥させた薬草やよく分からない素材は所狭しと吊り下げられてるし、気の所為じゃなかったらなにかの骨もあったよ……。


うん、そっとしておこう。


空虚な笑みを浮かべて牧場と訓練所のどっちの様子を見るか迷ったけれど、訓練所の方にガドルさんが居ないはずなのに鍛冶屋が開いているのでそちらの方へ行ってみることにする。




「もっと、もっと熱く燃やせ!」


『おう!行くぞゴゴウスの使いよ!』


そこにはロディを熱源として炉を利用する見知らぬドワーフの人が居た。誰だろう?と首を傾げると私に気づいたドワーフさんが笑みを浮かべて手を挙げた。


「よお、嬢ちゃん」


「こんなところで何をしているんですか?」


「ああ、ガドルの奴から不在時の代理を頼まれたんだ。今はツルハシの加工中だが、熱いからあまりこっちに来るなよ」


「了解です」


どこかで見たことあるんだよなあ、と思ったら彼は初めにアイアンで救助したガドルさんたち鉱夫をまとめあげていた人だった。


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