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迷宮宿屋~空間魔法駆使して迷宮奥地で宿屋を開きます~  作者: 海華
第二章 アイアン迷宮とラクザルバ商会
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9

sideマキエ(訛りが消失気味であることお許しください!)


とりあえずダーツに発破をかけることには成功した。さすがのうちもこちらの問題とあちらの問題を同時にこなすのんはややこしい。事務手続きはするけど、宿屋の細かなあれこれは今後のことも考えて自分たちでやってもらわな困る。もちろん後でやばい橋を渡っとらんか確認は取るけども。


普段の仕事ならばやったっても構へんけども、今はうちもギリギリの綱を渡らんといかん正念場や。


お気に入りの一張羅を着て

勝負簪をつけて

部屋に入る前に深呼吸する。


商業ギルド通信室。

この扉の向こうに待っとるんは、控えめに言うても化け物どす。


「おや、皆さん随分早いどすなあ」


通信予定は一時間後に設定しとったにも関わらず、五枚の魔力転送板には既に五者の姿があった。


食の物流の頂点『カイザー・ルーカス』

「マキエちゃんに呼ばれたら当たり前だよ!」


美の物流の頂点『フェルン・ロナウ』

「ちょうど良いお茶が届いたからゆっくりしたくてね」


芸の物流の頂点『ファレナ・エララ』

「マキちゃん、見てみて!ロナウが新しい衣装を作ってくれたのよー」


技の物流の頂点『ゴロウ・イシザカ』

「おい、鉱山都市に居るなら魔鉄を送れ」


ラクザルバ大商会の各々のジャンルのトップでいずれも大きな商会を束ねる猛者たち。そして…中央に映し出されるパッと見はただの老婆。しかし、この中で一番やばい…ラクザルバ会長にして人材と情報の頂点『モモ・ラクザルバ』


「久しぶりやなあ、マキちゃん。また綺麗になったなあ」


「お久しゅうございます。お祖母様、兄様方に姉様」


ラウラ氏やクリハラ氏など、ぬるい。この優しさしか見えない態度に騙されそうになる身内が一番恐ろしい。


「ゆっくりマキちゃんと話がしたいんやけどなあ…ばーちゃんちと時間があらへんのや。早速、話を進めてもろてもかまへんか?」


「ええ。お忙しい皆の時間をわけてくれたことに感謝どすえ。では早速………空間師マリーロズと、うちでの彼女の運用方法をお話しします」


言葉一つ、どう取られるかわからんので気を引き締めて方言を外す。

そんな私を見守る五者は優しいとしか思えん眼差しで…ものごっつ怖いわあ。


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