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side???
「よう頑張った。さあ皆中に入って。タナカは御者をよろしゅう。トードーはんとエストラはんには護衛を頼んでもええんやろか?」
「ああ」
「構わない」
「エストラさん…ちょっと調べて欲しいことがあるんですけど。迷宮で取れるものの相場とか…ちょっとあの人の用意する情報は信じきれなくって…こっちでも調べておきたいなって」
あの人が用意した情報だけじゃ不安で、思わずエストラさんにそうお願いするとエストラさんは笑って頷いて、本館に入ろうとする仲間を呼び止めてくれた。
「だ、そうだ。ティース、バイス、ケント、頼んでもいいか?」
「いーよー。集合場所は商業ギルドだよね?ちょっと飲み行ってきマース!」
街へと消えていく三人を見送ると馬車に座ったマキエ姐さんが隣の席を叩いた。
酷く疲れたので大人しくそこに座ると、向かいの席にエストラさんトードーさんが座って馬車が動き出す。
しばらく走ってからぼそっとマキエ姐さんが呟いた。
「凄いイラッとしまへんか?」
一瞬意味がわからなかったけれど、直ぐに言っている意味がわかった。
確かに、イラついたかもしれない。
当たり前のように騙して来たクリハラさんに。
「うちもイラッとしてるんどすえ。なんやあれ、マリィ居らんかったらうちは用無しですかいな」
そして同じようにマキエ姐さんもラウラ様にイラついていた。
「…頑張りましょうなあダーツ。あいつらを見返したるで」
「……はい!」
「うちがバックにいるさかい、安心して交渉しといで。自分でやりたいんやろ?」
「はい。宿屋を『経営』するために頑張って勉強してきたので、多分行けます」
「そこは行ける、言うとこうか」
疲れたし怖いし、イラッとしたけれど。
このまま好きなようにされたら悔しいし僕だけじゃなくみんなも不利益を被るかもしれない。
大丈夫、まだいける。
ぎゅっと拳を握りしめて三人に見られながらしっかりと頷いた。




