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しばらくマリィ以外の視点が続きますがご了承ください。マリィは現在気絶トロッコ中です。
side???
「改めまして、アイアンの冒険者ギルドマスターのクリハラです。失礼ですが先程救助に向かった方々のお名前を教えて頂けますでしょうか。出来ればランクの方も」
クリハラさんはガンツさんとは違いどちらかと言うとマイクさんのような感じの知的な人だった。
エストラさんと頷きあって、救助に向かった冒険者の名前とランクを言っていくとクリハラさんは全てをメモにとって最後にエストラさんの名前を聞いた。
「失礼ですが貴方達の名前も伺ってもよろしいですか?貴方が冒険者でしたら代表として代理で緊急クエストを発行致します。先程は慌てて許可をしましたが、受注日とクエスト始動日が違うと不正を疑われてしまうので」
「…それはおかしいですよね。緊急クエストは緊急性があるためギルドを通さずにも依頼できるものなので、ギルドに届け出るのはクエストを達成してからでも問題は無いはずですが」
それまで困ったように笑っていたクリハラさんが…僕を見て、にっこりと笑った。
その微笑みに一瞬鳥肌が立って察する。この人、腹になにか企んでる…!
「知識は中々ですが顔に出るようではまだまだですよ。空間師の周りにいる冒険者の情報は入ってきているのですが知らぬ人達も居たので気になったんです」
隠す気もないのか狙いは情報だとあっさり認めたけれど、それすらも本当なのか信用出来ない。
「俺は『アサシンズ』のエストラだ。代理でクエストを受けるのはいいが妙な真似はやめてもらいたい。良い付き合いをしたいと思っているからな」
「そうですね。初対面から堂々と嘘をつかれては信頼も構築できませんね」
にこにこと自分よりも若干背の高いクリハラさんを見上げる。メガネの奥のその眼はどこまでも見透かせない深さがあるように感じられた。
が、彼は見透かせないとばかりににっこり笑って目を閉じた。
「そこに関しては大変申し訳ありません。ですがあなた方はアイアン迷宮で宿屋を開くのでしょう?私としても業務提携する相手はきちんと見定めておきたいのですよ」
言葉にはしなかったが、言外に僕が子供だと言われてるような気がした。実際にそうなのだろう。相手が子供だから騙せるような存在か確認したかったのか。それはクリハラさんが騙したいか、それとも他者に騙されないか心配してるのか。
「大丈夫どすえ?」
小声でマキエ姐さんに尋ねられて、しっかりと頷き返す。大丈夫、大丈夫だ。
「そうですね。うちとしても冒険者ギルドや鉱夫組合の方々とは宿を開く前に打ち合わせをしたいので落ち着いたらお邪魔させて頂いてもいいですか?緊急クエストの受注はそこでさせてください」
「構いませんよ。今日は一日ギルドに詰めているのでいつでもいらしてください。必要そうな情報もお纏めしておきますね」
客は冒険者だけじゃないから無理していく必要は無い。そんな空気を漂わすとクリハラさんは見定める空気が一変して、情報を用意してるので今日中に来てと言って去っていった。




