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第49話 答え

202×年6月


 日本国政府はシベリア連邦が秘密裏に生産していた『対病原菌遺伝子改造治療薬ゲキメツダー』を軍の護衛の下、輸入し、全自衛隊総出動させ日本各地の医療施設、学校などの公共施設、そして動けない者へは救急車で投与出来るように手配した。


一週間という期間で答えを出した者は、『対病原菌遺伝子改造治療薬ゲキメツダー』を受け入れた。


『生きる』事の選択をした者たちだった。


『人間』と言えども『生きる』事への執着は当然あり、多くはその選択を選ぶしかなかった。


信念や信仰を貫く者は、『対病原菌遺伝子改造治療薬ゲキメツダー』を断固否定し『死』を受け入れた。


「那珂湊教授、結構多くの人が選んだな、7割と言ったところか?」


「小山大臣、人は自分がその場に立ってみないと今まで見た事もない物は恐れ、拒否をする。しかし、身近に『死』を感じれば考え方は一転する。そう言うものです」


「那珂湊教授・・・・・・やはり、お前は?」


「みな疑うのでしょうね。ただ、私は神の領域を侵そうとも悪魔に魂を売ることだけは絶対にしない。たまたま病原菌が進化した。それが広まってしまっただけです。地球の生物達すべてが進化が止まっていたわけではない。進化していた。ただ、急激的な進化が起こる時期だった。今まで地球の生物は生まれ突如として消えていた。それはこうやって進化した病原菌が流行ったのかもしれないと私は思っているんですよ。それに打ち勝つ力をたまたま得たと」


「那珂湊教授、君はきっと未来では神と称えられるよ」


「歴史が改ざんされれば悪魔ですがね」


二人は『対病原菌遺伝子改造治療薬ゲキメツダー』の摂取の行列を見ていた。


世界でも、この日から各地で投与は行われた。


妨害が大きい国もあれば、国民全員が投与を希望する所もあった。


この日、『人間』はあらたなステップに一歩踏み出す答えを出した日だった。

アルファポリス第3回ライト文芸大賞コンテスト、エントリー中

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