第40話 不老不死
銃弾を受けた小山所長は、倒れ込んだが、
「これが不老不死と言う事か・・・・・・痛みも殴られたくらいかな」
傷口を押さえながら立ち上がると、すでに血は止まっていた。
「化物だな」
自分自身でそう評価した。
慌てふためく周りには手を横にパラパラと振り救護の必要がないことを小山英俊はアピールした。
銃を撃ったSPは他のSPに取り押さえられて、外に連れ出され部屋に残ったのは、総理大臣と厚生労働大臣と小山所長だけだった。
「ふぅ~流石に痛いですが大丈夫のようです。後で弾は外科手術で取り出す必要があるのかは那珂湊教授に聞いてみないと」
何でもなかったかのように小山英俊は椅子に座った。
「対病原菌遺伝子改造治療薬ゲキメツダーにしておこう」
ぼそりと言う総理大臣。
不老不死という、人間からかけ離れた存在を目にすると、流石にそう選択したくなったのだろう。
怖じ気づくのは当然かもしれない。
「他に希望者がいれば使って下さい。普通にワクチンを打つように注射すれば良いので」
「君は確か、もともと遺伝子改造には否定的だったはずだが?」
厚生労働大臣が小山英俊に聞くと小山英俊は首を縦に振った後、
「えぇ、そうです。そうでした。しかし、全ての生物が変化の時が来たとしたら?」
「殺虫剤の効かないサバクトビバッタか?」
「はい、ほかにも遺伝子が進化を始めている生物達が明らかに出てきています。人間は自らがその行いをしないとならないときに来ているのかもしれないと、考えを改めました」
「今まで目にしてきた生き物が安定していたと錯覚していただけだと?」
「そう言うことです。このままなら、人間は自然的に進化をするか、それとも滅ぶか?だと」
「・・・・・・国民・・・・・・いや、全世界に発表するための文言に取り入れよう」
総理大臣は覚悟を決め、全世界に発表する文章を練り始めた。
そして、その夜、対病原菌遺伝子改造治療薬ゲキメツダーを注射した。
覚悟を決めて。
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