第13話 精霊のオーブ
精霊のオーブが競売にかけられている。
詳細を見てみよう。
―――競売ウィンドウ―――
現在の所持金:394C
……
・精霊のオーブ | 現在323,000C | 売り手:ざびえる
競売終了まであと24分 | 開始値段100,000C | 上限値段なし
売り手のコメント:ある日森の中くまさんの後ろに落ちていました
[詳細を隠す]
……
―――――――――――――
競売終了まで24分しかない。
早めに値をつける必要がありそうだ。
しかし金が足りない。
現在の所持金:394C。
精霊のオーブ:323,000C。競売だから、これよりさらに高い値をつける必要がある。
どうしたものか?
そうだ。
僕自身の体のスライムジェルを売ってみようか。
さっき、レッドスライムジェルがそれなりに高い値段で競売にかけられていた。
自分の体には、レッドスライムジェルより高ランクなスライムジェルがある。
それを競売にかければ、大金が得られるんじゃないかな?
そうなれば早速行動だ。
体からスライムジェルを回収する。
<ダークスライムジェル×99を獲得しました>
<ダークスライムジェル×99を獲得しました>
<ダークスライムジェル×99を獲得しました>
<ダークスライムジェル×99を獲得しました>
<ダークスライムジェル×99を獲得しました>
こんなもんかな?
じゃあ早速これを卸してみよう。
競売ウィンドウの最初に戻る。
―――競売ウィンドウ―――
現在の所持金:394C
・買い手向け:
[現在の人気商品をチェック]
[ 商品名 から物を探す:(名前を入力してください)]
[売り手名から物を探す:(名前を入力してください)]
・売り手向け:
[物を卸す]
[現在卸している品物のチェック]
―――――――――――――
[物を卸す]を押してみよう。
―――競売ウィンドウ―――
現在の所持金:394C
現在卸している物の数:0/5
売る物:
開始値段:1C
上限値段:上限なし
売る期間:1日
売り手の名前:公表する
売り手のコメント:
[確定]
―――――――――――――
こんな感じの画面になった。
ダークスライムジェル×99を卸してみよう。
―――競売ウィンドウ―――
現在の所持金:394C
現在卸している物の数:0/5
売る物:ダークスライムジェル×99
開始値段:10,000C
上限値段:1,000,000C
売る期間:1日
売り手の名前:公表しない
売り手のコメント:お得だよー
[確定]
―――――――――――――
これで卸してみるか。
確定ボタンを押した。
ちなみにコメントの「お得だよー」に意味はない。適当につけた。
<ダークスライムジェル×99が競売にかけられました>
よし。うまくいった。
ダークスライムジェル×99はまだ4枠分ある。
似たような感じでそれらも卸していこう。
次はちょっと上限値段を下げて卸してみよう。
―――競売ウィンドウ―――
現在の所持金:394C
現在卸している物の数:1/5
売る物:ダークスライムジェル×99
開始値段:10,000C
上限値段:500,000C
売る期間:1日
売り手の名前:公表しない
売り手のコメント:お得だよー
[確定]
―――――――――――――
上限値段を1,000,000C→500,000Cに下げた。
<ダークスライムジェル×99が競売にかけられました>
次もさらに値段を下げる。
上限値段を500,000C→250,000Cに下げて卸した。
<ダークスライムジェル×99が競売にかけられました>
また次も値段を下げる。
上限値段を250,000C→100,000Cに下げて商品を卸した。
<ダークスライムジェル×99が競売にかけられました>
まだ1スタック、ダークスライムジェル×99が残っている。
次はさらに値段を下げようかな……
<ダークスライムジェル×99が100,000Cで落札されました>
<手数料を引いた98,000Cを獲得しました>
えっ?
<ダークスライムジェル×99が500,000Cで落札されました>
<手数料を引いた490,000Cを獲得しました>
<ダークスライムジェル×99が250,000Cで落札されました>
<手数料を引いた245,000Cを獲得しました>
<ダークスライムジェル×99が1,000,000Cで落札されました>
<手数料を引いた980,000Cを獲得しました>
落札?
本当にこんな短時間で?
現在の所持金:394C→1,480,394C
本当に落札したらしい。
ちょっと、速すぎないすか?
ただ、精霊のオーブに値がつけられるくらいのお金を獲得した。
という訳で、精霊のオーブの落札に入ろう。
―――競売ウィンドウ―――
現在の所持金:1,480,394C
……
・精霊のオーブ | 現在323,000C | 売り手:ざびえる
競売終了まであと54分 | 開始値段100,000C | 上限値段 なし
売り手のコメント:ある日森の中くまさんの後ろに落ちていました
[詳細を隠す] [値をつける]
……
―――――――――――――
所持金がたまったおかげで、値をつけるボタンが現れた。
さっそく値をつけよう。
<値をつけてください。なお、324,000C以上の1,000C単位で入力してください>
今持っているのは1,480,394Cだ。
じゃあここは全額!
……というのは嘘だ。
1,280,000Cで値をつけよう。
一応として、万が一のために200,394C残しておいた。
<値をつけました>
―――競売ウィンドウ―――
現在の所持金:1,480,394C
……
・精霊のオーブ | 現在1,280,000C | 売り手:ざびえる
競売終了まであと24分 | 開始値段100,000C | 上限値段なし
売り手のコメント:ある日森の中くまさんの後ろに落ちていました
[詳細を隠す] [値をつける]
……
―――――――――――――
よし。
これでたぶん落札できるだろう。
そして、僕は暇をつぶした。
落札が決定するまでの24分間、いろいろやった。
実は、ここまでMPが最大値ではなかった。
MP:141/160
それが気になったので、MPポーションを作ろうとした。
しかし、材料になる木の葉がなかったので、町にある木から採取。
さっき競売に出しそびれたダークスライムジェル×99と錬金。
結果。
<錬金成功×83。MPポーションLv7(-2)×15、…を獲得>
<錬金失敗×16>
・MPポーションLv7:MPを400回復する。
ダークスライムジェルから容易にLv7ポーションが作れることが判明。
Lv7ポーションはかなり高性能なポーションだ。だから本来は作るのが難しいはずなのだが……
このまま飲んでもいいが、ポーションがめちゃくちゃ余ってしまう。
だから、MPポーションが1個になるまで再錬金しておいた。
結果、こうなった。
・MPポーションLv10(+1):MPを1,200回復する。
そうしてそのMPポーションを飲んだ。
MPが溢れるように回復するのは快感だった。
MP:160/160
<即効性ポーションを1分間使えなくなりました>
しっかりと回復した。
そんな感じで24分後。
<精霊のオーブを1,280,000Cで落札しました>
やったぜ。
では錬金……の前に一つやることがあった。
精霊のオーブは1つしかない。
だから、錬金に失敗するとすべてが水の泡となる。
錬金成功確率を上げる必要があった。
そのために、ジョブスキルに投資をする。
ジョブレベルはかなり上がっていたが、ジョブスキルはまだとっていないのだ。
―――ジョブウィンドウ―――
スカイ: ジョブ:錬金Lv40→Lv342
現在のジョブP:604
現在保持しているスキル
・成功上昇(3P):錬金の成功確率が上がる。
・補正上昇(2P):錬金でプラス補正が掛かりやすくなる。
・錬金瞑想(10P):これまで行った錬金のレシピを一部思い出せるようにする。
・錬金予想(10P):まだ行っていない錬金レシピの必要素材が一部分かる。
・錬金判明(20P):物を見るだけで、物でどんな錬金ができそうか一部予知できる。
・常時錬金(40P):戦闘時を除くすべての時間で、錬金を自動的に行えるようになる。
現在獲得できる錬金術のスキル:(なし)
―――――――――――――
ジョブポイントが604貯まっている。
これを全部、成功上昇に入れる。
錬金の成功確率を上げるためだ。
―――ジョブウィンドウ―――
スカイ: ジョブ:錬金Lv342
現在のジョブP:604→0
現在保持しているスキル
・成功上昇(607P):錬金の成功確率が上がる。
(略)
―――――――――――――
じゃあ錬金といくか。
まず、精霊化ポーションの材料となるエリクサーを作る。
・スライムジェル+竜の血→エリクサー
<錬金成功。エリクサーLv1を獲得>
んでもって、精霊化ポーションの作成だ。
・スライムジェル+エリクサー+精霊のオーブ→精霊化ポーション
この錬金、成功するかな?
大丈夫だ、失敗する気がしない。
錬金してみた。
<錬金成功。精霊化ポーション[1分]☆を獲得>
成功した。
ちなみに、ここ2回の錬金ではレッドスライムジェルを用いた。
インベントリに15個余っていたので、なんとなく使ってみた。
おっと。精霊化ポーション[1分]☆の話に戻ろう。
ここにミスリルも入れて再度錬金する。
ポーションの効果を長続きさせるためだ。
<錬金成功。精霊化ポーション[1日]☆を獲得>
その後、リヴァイアさんにもお別れを言った。
というわけで、これを飲んでみるか。
ごくり。
––精霊化☆ 精霊化する 残り1日––
◇◇◇◇◇ 第三者目線 ◇◇◇◇◇
この時点での、この世界の掲示板をまとめた。
◇ゲーム内掲示板『錬金術師 らいふ5』
1:A∩B id:18403
こんにちは。『錬金術師 らいふ5』にようこそ
| このスレのルール
みんなに優しくしてね。以上。
| 過去スレはこんな感じ
・らいふ1=Br9 ・らいふ2=Br224 ・らいふ3=Br1041 ・らいふ4=Br1895
| 最後にβ版トッププレイヤーの一声をどうぞ
|1:らららん☆ id:245
|このスレに来てくれてありがとう!
|私たちはキミを歓迎するよー!
|集まれ錬金術師~
……
284:らららん☆ id:245
ダークスライムジェルというものを競売で獲得したので
早速錬金してみる
285:あゐうゑお id:4792
ダークスライムジェルとは?
286:らららん☆ id:245
超高ランクスライムジェルと予想される
この私ですら、一度もお目にかかったことがないからたぶんそう
287:私の戦闘力は忘れました id:104
ダークスライムジェル? 聞いたことないよ
いくらした?
288:らららん☆ id:245
合計1,850,000C払って396個(99×4個)手に入れた
これで貯金がほとんどなくなったけど良い買い物したわ
……
312:らららん☆ id:245
ダークスライムジェル単体で錬金したら
HPポーションLv7(+3)ができたぜ
・HPポーションLv7(+3):HPを520回復する
ちなみに私はLv7ポーションを作ったことがあるけど
レッドスライムジェルを湯水のように使っちゃったんだよね
一方こっちはスライムジェル1つで済むっていう
313:I’ve been a pen. id:2ufr
えっ? Lv7ポーション!?
しかもそれ単体で?
314:らららん☆ id:245
うん、まじで
このスライムジェルやばい
β版でも、1つの素材から作れるポーションの限界はLv5だった
それはブラックスライムジェルを使うとできるぜ
ちなみにブラックスライムはブルースライムジェルの4ランク上のモンスターね
315:ネームレスな名無し id:yvne
1つの素材からLv5ポーションを作れるのもすごいけど、
1つの素材からLv7ポーション……
すごいね……
316:らららん☆ id:245
まあ気を落とさないでね
いずれ高ランクスライムジェルも安くなるし
β版でも、ブラックスライムジェルが1個150Cでたたき売りされてるときがあったし
今は1個1,000Cを超えるけどいずれ安くなるよ
◇主人公のステータス
(精霊化する直前のステータスである。精霊化後のステータスは次話にて紹介する)
―――ステータスウィンドウ―――
スカイ:Lv42 ジョブ:錬金Lv342 年齢:0 所持金:394C→200,394C
種族:ダークスライム
ステータス:
HP:645/645
MP:141/160→160/160
攻撃:515
防御:504
俊敏:510
器用:3,451
魔法:
酸弾(MP1):酸性のスライムジェルを飛ばす。種族固有スキル。
炎化(MP0):体に炎をまとう。相手が触れるとダメージを与えられる。
雷化(MP0):体に雷をまとう。その状態で相手に当たればダメージを与えられる。
擬態(MP0):周りの背景に同化する。(変身ではない)
回復(MP1):HPを10回復。重ねがけ可能。誰にでもかけられる。
鈍呪(MP0):この魔法に当たると、相手の俊敏値を一時的に半分にする。
スキル:水魔法Lv11・風魔法Lv11・火魔法Lv11・雷魔法Lv11・土魔法Lv11・光属性Lv1・闇属性Lv1
ジョブスキル:成功上昇(3P→607P)・補正上昇(2P)・錬金瞑想(10P)・錬金予想(10P)・錬金判明(20P)・常時錬金(40P)
インベントリ(72/250)
・初心者用錬金台 耐久∞
・地図
・鉄の延べ棒×39
・キノコ×99
・キノコ×39
・光るキノコ×69
・火属性ポーション[1分]Lv3×3
・攻撃上昇ポーション[1分]Lv3
・跳躍ポーション[1分]Lv3
・最大HP上昇ポーション[1分]Lv3×2
・最大MP上昇ポーション[1分]Lv3(補正略)×4 3枠
・湖の水×98
・塩×98
・魚の骨×99
・魚の骨×83
・魚の白身×44
・亀の甲羅×23
・ミスリルのインゴット×87
・(ドラゴンの血×99)×49
・ドラゴンの血×96
・レッドスライムジェル×15
・ブラックスライムジェル×99
ダークスライム:ランクB+
ドロップアイテム……「ダークスライムジェル」「魔石・闇」
高レベルフィールドなどにいるモンスター。
高度な黒魔法を操る。彼らの魔法には当たらないように。
戦闘などで経験値が入り、Lv20でスライムの上級種に進化できる。
また、全7種の上級種スライムへの進化を終えているため、Lv100でオールインスライムへ進化できる。
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