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おうじさまのみるゆめ

最終話です!

「・・・・・うすゆ・・・。」

 

 私の目の前には眠り続ける私の双子。

 そんな双子を見つめながら、私は自分がこの世界に戻ってきた・・・・いや、目覚めたときのことをおもいだしていた。



 * * * *



「きそうちゃん、元気?って、元気なわけないかー!!!ははははっ!!!」


 ピッ ピッ ピッ


 電子音が・・・・聞こえる。


「まぁ、細かいことは気にしない!!わかちこ、わか


 ん・・・・?


「ふっるぅううううううう!!!!!」


 眼が、さめた。


「おお!きそうちゃん!おはよう!」

「あ、おはようございます。ここはどこですか?」

「ん?病院。」

「はぁ・・・。病院・・・・。えっ?なぜ!?」

「君が謎の病にかかって一年ぐらいぐっすり熟睡してたから。」

「へぇ・・・・ええええええええええええええ!!!!!?」


 マジか!!!


「なにがあったんで・・・・・きそうちゃん!!!?」



 * * * *



 その後、お医者さんに色々質問されて問題がないと判断され何日か後に退院したのだった。


「そろそろ、帰るね。うすゆ。」


 もうすでにここに四時間いる。流石に帰らないと、看護師さんたちの視線が痛い。



 * * * *



 がたん ごとん がたん ごとん


 電車に揺られ、少し前にあった夢のような現実を思い出す。『花園』の世界での日々、異世界での偽りの双子との日々、オディールとの日々・・・・。夢ではないかと思ったが、お気に入りの手鏡がなくなっていたこと、病室の机の上に睡蓮と風車が乗せられていたこと・・・・看護師さんによると、朝見たときはなくそのあと誰も私の部屋に入っていかなかったにも拘わらずいつのまにか飾ってあったらしいこと・・・から、恐らく夢ではないのだろう。

 色々なことを考えているうちに、私の意識は眠りに誘われていった。



 * * * *



『つぎは、れんげーれんげー』


 ヤバい!寝過ごした!・・・・と、思ったがなにかがおかしい。私はれんげなんて駅を知らない。 


【・・・ごめん・・・・ごめんなさい・・・・】


 かけられた声に驚いて右隣を見ると、そこには影。・・・・否、人の形をした影が俯きながら謝罪の言葉を繰り返す。・・・・・なんだこれ?

 あらためて、周囲を見回してみると電車内にいるのは人ならざる者たち。人の形をした影。夕陽の光をほんのり透かしている。


【・・・・僕たちがちゃんととめれば・・・・申し訳ない・・・・】


 左隣からもかけられた声。この二つの声には聞き覚えがある。それに、このシルエット・・・・。


「なぜ、ここに・・・・?」


 二人がこの世界に居るはずはない・・・・。


【ごめん・・・ごめんね・・・。こんな残酷なこと、口にしたくないわ・・・】

【・・・・だが、そうしなくば・・・・】


 なぜ?なんのはなし?


【・・・・この世界はね、






『全部、君の夢。現実なんてこれっぽちもないんだよ。愚かで愛しいエーデル。』


 





ハッピーライフプランの方の最終話と『キャー!!ヤバい奴がいるのでどうにかして欲しい件』の番外編、投稿しております。

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