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最終節:運操作とは何ぞや


 俺たち一行はギルドハウスに無事戻った。


「おっほ!クエストの給金♪給金♪留守番ご苦労ゴブ助!」


 ワイズは大はしゃぎである。

 ゴブリンのゴブ助はギルドハウスの番をしていたらしい。


「感謝のお言葉、ありがたき幸せ」


 このゴブリン、ワイズに対しては相変わらずの畏まった言葉遣いである。


「おい、マコトよ、先程の話の続きで運操作の鍛錬法を教えるからちょっと来い」

「ああ」


ワイズに呼ばれ、俺は彼女のもとに駆け寄る。


「ちょっと?新人の分際でワイズ様御自らのご指導を受けるなんて・・・、くっ!なんて生意気な―――!」


 横で、ゴブ助が腹を立てている。

 様子からして焼き餅を焼いてるのだろう。


「まーまー、落ち着け、ゴブ助。ワシもそろそろ賢者にする弟子を育てたかったんじゃ。マコトよ、今からちょっと下準備のため呪文をかける。面倒なんで、短縮形詠唱でな。スキルシール!」


 俺の胸元に魔法陣が展開され、体に吸収される。


「よし、下準備は整った!ちょっと、何でもいいから錬成してくれ」


俺は机に置いてあった文鎮を別のものに高速錬成する。


「鈍きはその武器、研げる時、錬成!」


 これで文鎮は、ナイフに変形する・・・あれ・・・?

 何も起こらない・・・。

 あの女、一体何を・・・!


「かっかっか!封印成功じゃな!先ほどの戦闘で見させてもらったのじゃが、お主の能力はチートそのものじゃ!ただ単にチート無双されちゃつまらんのじゃから、修行の一環で錬金術に頼らず、しばらくは運操作などの遊び人スキルで戦ってもらう!」


 油断していた、このあと錬金術の能力開発しようと思っていたのに・・・。


「くそっ、まさかのただの遊び人になってしまうなんて・・・」

「お主の修行はここからじゃ!今からお主にやってもらうことを教える」


 横で見ていたゴブ助と言えば、ざまぁという表情をしていた。


「トランプじゃ!わしが遊び人の時に知り合いの異世界転移者からダイヒンミンという遊びを教えてもらってからじゃな、運操作のスキルがみるみると上達しおったんじゃよ?」

「大貧民なら知っているが、よく修学旅行の時にやってたやつだ」

「シュウガクリョコウ?なんじゃ?それは?」


 あ、しまった、ここは日本ではないんだった・・・

「こほん、な、何でもない。あまり気にするな。どう修行に結び付ければいいんだ、これ」

「勝つ、強いカードのを必ず引き当てると思い込めばよいのじゃ。あるじゃろ、根拠があってもなくても自信のない奴は負けるという相場が」

「なるほど、確かに・・・」

「この世には運素と呼ばれる、運をつかさどる粒子が存在するのじゃ。カード配り終わったぞ?」


 カードの手札を見る。


 な!?これは、おそらく俺が負ける確定な手札だ・・・

「お主、顔が青いぞ?こりゃわしの勝ちじゃな、まだカード出してないが。選考はお主からだ良いぞ」

「まずは、このカードに決めた・・・!」


 俺は、スペードの4を出す。

 最初から手札にある強い方のカードを出してしまうと、後でじり貧喰らうからな。


「わしはスペードのキングを出すのじゃ」


 クッ、ぶっちゃけて語ると、大貧民においてキングより上位のカードは今俺の手札にはない。

 しかもスペード縛りである。


「わしのターンじゃ、ダイヤの5、6、7、ターンエンド。さぁて、お主に切り抜けられるかな?」


 トランプで遊○王みたいな呼び方すんな!


 大貧民には階段という特殊ルールがある。

 俺の手札の最強はハートのジャックだ。

 そして、6以上の階段の手札は・・・・・無い・・・・・


「クッ、パスだ」


「わしのターン、クローバーのジャックじゃ、ターンエンド」


 ターン、ターンってなんかもうキーボードのッターンみたいで若干草生える。




「クローバーの5だ」

さっきスペードの4出したからこれより低いカードは持ってない。

さあ、どう出る?


「わしのターン、ハートの3じゃ、ジョーカーは出さんのかの?」

「パ、パスだ・・・」


 こ・の・クソデッキがぁあああ!

 おっと、遊○王病が伝染(うつ)ってしまっている。


「わははははは、ずっとわしのターン、ダイヤの8で8切り、スペードの6を出して、ターンエンド!上がりじゃ!」


 ワイズの勝利で大貧民バトルは幕を閉じる。


「お主には、ハッタリや根拠のない自身というものが足りん、理屈ではどうにもならんというときもあるのじゃぞ」

「これと、運操作はどういう関係なんだ?」

「それはじゃな、運素と呼ばれる概念がこの世界には存在するからじゃ!簡単に言えば思い込みの力じゃ!魔法や錬金術もある種思い込みの力が魔粒子に干渉してこれらが発動するのじゃが、呪文詠唱に関してはより具体的なイメージの洗練のため声に出しているにすぎん。運素も、運操作に関する大気に存在する微小な物体と思えばよい。ただ魔粒子とは違い詠唱によるイメージ洗練の特性は極めて弱く、無詠唱で脳内での妄想的イメージでこの世の物理現象に干渉してくる。妄想を一時的でも現実にするといった方が分かりやすいかの?」


 う~ん、さっぱりわからん・・・


 昨日の石が現れてたり消えたりさせるってことも脳内イメージでできるってことなのか。


 あと解説長え。


「お主、訳が分からないよって顔しておるな。これじゃから異世界転移者は・・・、まぁ良い」


「具体的にはどうやって鍛えればいいんだ?」

「絵小説や水晶動画像、お主のいた世界ではマンガーとかアーニメとか呼ばれている作り話、特に現実離れしたものをたくさん見るとよい」

「それはどうしてだ?」

「いわゆるお主が考えそうな“ありえない”パターンのイメージの引き出しをたくさん持てってことじゃよ」

「そもそも遊び人だから焦って普通に真面目に修行してもしょうがないってか?」

「その通りじゃ!せいぜい楽しみたまえ」


 俺の本当の意味での遊び人はこれからだ!

ってあれ?

 これ、打ち切り最終回じゃないよね?


長らく更新が止まっていましたので本文通りの最終回とさせていただきます。

大変申し訳ございません。

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