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2回目のアイアンドール戦

投稿が遅れてすいませんでした!

なんか、文章が思いつかなくて……すいませんでしたー!

銃声は未だ鳴り止まず、近づけば悲鳴と鉄同士がぶつかる剣戟音も聞こえる。

「もうすぐだ! 全員、気を引き締めていけ!」

林を避けるように道が曲がっているが、ティーガーたちはそのまま道を外れて林の中へ突っ込む。

伸びた枝が体を掠めて小さな傷ができるけど構わず、邪魔な枝があれば剣で切り落として駆け抜ける。

あまりにも振動が激しいために、ティオはティーガーの体にしがみつく。

わずか数秒で林を抜ければ、目の前に広がるのは人と魔物の殺し合いだった。

赤色の軍服に鎧を着こんだ兵士たち2、3人が束になっているのに、アイアインドール1体を倒すのに苦戦している。

「まずいな、新兵ばかりじゃないか」

状況を観察したティーガーは勘弁してくれとため息をついた。

兵士のほとんどは少年と呼んでいいほど若い者ばかりで、魔物を相手にして怯えている。

それに戦い方を知らないために、胴体ばかりを攻撃するばかりで弱点の頭を狙おうとしない。

しかも彼らをまとめている士官は肩から大量の血を流して馬車に寄り掛かっていた。


唯一、金色の髪の少女――ティーガーとしてはどこかに隠れていてほしかった――と二人の兵士が前に出て戦っていると、誰も逃げようとしていないことぐらいか。

けれど、このままでは確実に全滅してしまう。

「援護するぞ!」

鞭を当てられた馬が高くいななき、力強く地面を蹄で蹴った。

狙いは離れた位置から射撃をしているアイアンドール。

距離は200メートルか。

すでに2体が彼らの存在に気づいて、弾を装填したマスケット銃を向けている。

「シュミット!」

「バリア!」

言われる前から呪文を唱えていたシュミットが仲間たちの前に魔法の壁を展開させた。

ティーガーの目の前で銃弾が弾かれ、派手に火花を散らす。

「もう1体は君に任せる! 馬を止めたらすぐ降りろ!」

「え、え? ええ!?」

アイアンドールと距離が縮まる。

次弾を装填する間も与えられず、馬の体当たりを正面から受けたアイアンドールの体が吹き飛ぶ。

もう1体が林の中に逃げ込もうとしたが、フォーブルに追いつかれて背後から首を撥ねられた。

ティーガーが思い切り手綱を引いて、勢いのついていた馬をむりやり止める。

「降りろ!」

「は、はい!」

合図を受けてティオが飛び降りる。

ハーメルもシュミットが乗っていた馬から飛び降りて素早く弓矢に矢をつがえる。

「そいつを倒したら兵士たちと合流してくれ! 俺たちは他の射撃兵を倒しに行く!」

ティオたちを降ろしたティーガーたちはそう言って、他のアイアンドールを倒しに馬を走らせる。

馬から降りたアイシャがティオたちの横に並ぶ。

「さっさと倒して助けに行くわよ!」

「うん!」


アイアンドールと2回目の戦い。

怖いし勝てるのか不安になるけれど、今度こそ勝ってみせる。

ティオは湧き上がる恐怖をむりやり抑え込んで1歩、前へ踏み出す。

「おまえなんて怖くない。おまえを倒して、僕は前に進むんだ!」


アイアンドールはすでに立ち上がっていて、銃剣をつけたマスケット銃を槍のように持ち変えている。

馬に引かれた衝撃で胸と右肩の鎧がひしゃげているけれど、痛みを感じない魔物はティオを狙ってマスケット銃を突き出す。

「よし、来いって、うわ!」

その1撃を避けずに盾で受け止めようとしたが、もちろん体重の軽いティオが受け止められるわけもなく、吹き飛ばされてゴロゴロと地面を転がる。

「なんで受けようとするのよ!」

思わず叫んでしまったが、ティオを助け起こす余裕はない。

ハーメルに距離を取らせまいと、アイアンドールが彼に迫る。

そうはさせじとアイシャが頭を狙って槍を突き出す。

アイアンドールが頭を守るために小銃で受ける間に、ハーメルは全力でアイアンドールから離れた。

ターゲットをアイシャに変えて小銃を振り回すが、アイシャは落ち着いて対処する。

槍というより棍棒として振り回す小銃を避け、頭を狙って槍を奮って牽制する。

銃剣をつけたマスケット銃より槍のほうが長いけれど、使い手のパワーは断然アイアンドールが上。

アイアンドールの腕に槍が刺さったけれど、引き抜く前に掴まれてしまった。

「こ、この!」

片手で掴んでいるのに、アイシャが思い切り引っ張っても離そうとしない。

逆に、引っ張られてアイシャがバランスを崩した。

「距離を取れ!」

ハーメルが放った矢が鎧の隙間に刺さる。

が、アイアンドールはそれでもアイシャの槍を手放さず、彼女の胸に突き刺そうと小銃を振り上げる。

「させるかぁ!」

その腕が振り下ろされるのと、ティオがアイシャを掴む腕に体当たりするのは同時だった。

手から解放されたアイシャが横に飛ぶ。

銃剣が彼女の鎧を掠めて白い跡を残す。

背中に腕を受けたティオが情けない悲鳴を上げて地面に叩きつけられる。

けれど、いつまでも寝ていたら踏み潰される。

アイアンドールが蹴るモーションを見せたので、慌てて転がるように起きて魔物から離れる。

「ティオ、攻撃は避けるようにしてね。あなたじゃ吹き飛ばされるだけよ」

「う、わ、わかった」

「ティオ、炎の魔法を撃てるように準備しろ!」

アイアンドールの背後に回り込んだハーメルが指示を出す。

「炎魔法? みんなを巻き込むかもしれないよ!」

「いいから準備しろ! 俺が隙を造る! アイシャ、炎に巻き込まれるなよ!」

そう言ってポーチから取り出した爆竹と発煙手榴弾に火をつけて投げた。

アイアンドールの足元で爆竹が派手に爆発し、発煙手榴弾から紫色の煙が噴き出す。

「くさ!」

煙の臭いを嗅いでしまい、ティオは咳き込んで後ずさる。

「ほら、今のうちに魔法を唱えて!」

ちゃっかり口元に布を当てて下がっていたアイシャがティオを叱咤する。

臭いのを我慢して魔法を放とうとしたが、煙の中からアイアンドールが彼らの目の前に出てきた。

「うわ!」

顔面目掛けて振り下ろされる銃床をなんとか盾で受けたが、次に繰り出された膝蹴りを腹に受けてしまった。

「ゲホっ!」

ティオの体が浮き上がる。

さらに追撃として銃床を背中に振り下ろされ、また地面に叩きつけられた。

「あ……が……!」

痛みに呼吸が止まる。

なんとか起き上がろうと仰向けになったが、アイアンドールに腹を踏まれる。

「やめろ!」

アイシャが槍を繰り出すが、アイアンドールはティオを踏んだまま小銃で弾いていく。

ハーメルも短剣を抜いて助けに入ろうとしたが、振り回される小銃に当たりそうになる。

「2人とも……離れて……!」

ティオが手を伸ばす。

アイシャたちはティオが何をやろうとしているのか理解して、すぐにアイアンドールから離れた。

「ファイアスロワー!」

掌から生まれた炎がアイアンドールの体を舐める。

うまく魔力を集めることができなかったけど、炎はアイアンドールの胸にある弾帯を焼いた。


今さら説明すると、マスケット銃を装備しているアイアンドールは胸に弾帯を装備している。

これは1つのポケットに火薬が詰まった紙と銃弾がセットになっており、ポケットから取り出してマスケット銃に素早く装填することができるのだ。

でも、弾帯に火がついてもアイアンドールは頭を守ろうとして消そうとしなかった。

そのために弾帯に入っていた火薬全てに火がついて炸裂、さらに銃弾がアイアンドールの体を破壊した。

胴体の鎧の大部分が破壊されて、大量の黒い煙が噴き出す。

それでもアイアンドールは倒れず、小銃の銃剣をティオに突き立てようと――槍が顔に埋め込まれたコアを正確に貫いた。

アイアンドールの体にヒビが生まれ、音を立てて砕け散った。

「よし、とりあえず1匹ね!」

荒く息を吐きながらアイシャはにっこり笑って親指を立てて見せた。

ティオも笑って返そうと思ったけれど、全身に走る痛みに呻く。

「とりあえず治療しよう。攻撃を受けすぎたんだ」

ハーメルは治療のためにティオの鎧と服を素早く脱がす。

幸い、アイアンドールは兵士たちと戦っていて、こっちに向かってくる者はいない。

「あらら、ぼろぼろね……」

服を脱がして見てみれば、殴られた場所が青く腫れていた。

その痛々しい姿に思わずアイシャも顔を顰めてしまう。

「骨が折れてるかもしれない。早く治療しよう。キュア」

すぐに腹の腫れた箇所に手を翳して回復魔法をかける。

「アイシャ、魔法はできるか?」

「え、一応はできるけど、そんな……」

「いいから! 俺の魔法に重ねるようにするんだ!」

「わ、わかったわ!」

アイシャは頷いて、言われた通りに腫れている箇所に魔法を唱える。

ハーメルが当てている光と重なると光は強くなり、さっきよりも早く腫れが引いていく。

1分と掛からないうちに腫れが引いた。

ハーメルは額に噴きだした汗を拭って長く息を吐いた。

「とりあえず腹はこれでいいな。次は背中だ」

「でも、早く行かないと……」

「なに言ってんだ。碌に動けなかったら意味ないだろ」

そう言ってティオをひっくり返して背中の治療を始める。

背中の腫れもハーメルとアイシャが魔法をかけてすぐに直すことができた。

治すことを優先して無茶をしたのだろう。

終わったときにはハーメルは大量の汗を流して呼吸も荒くなっていた。

ティオは立ち上がって、確かめるように体を動かす。

完全に治っていないらしく、痛みは感じるけれど戦うには支障は出ない。

「凄い、なんともないや! ありがとう!」

「よし、早く援護に行ってやれ。俺は弓矢で援護する」

「わかった!」

ティオは頷いて、兵士と魔物が殺しあう中へ向かって行った。

まだまだ戦闘は続きます。

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