第四十話 黄金の決着
ほんと戦闘描写って難しいですね。頭の中の光景を上手く文章にできません。
第四十話
side:ルーク
私は空を舞う。黄金の竜人――ゴルド・レグナが槍を振るい、翼を羽ばたかせて迫る。
その力は圧倒的で、背筋に冷たい戦慄が走る。
(……この力、ただの竜人ではないな……!)
だが、鎧と盾から伝わる女神の加護が、私の心を支えてくれる。
微かに感じる温かく強い光――これが私を守り、導いてくれる。
(女神よ、どうか私に力を……)
槍の突撃を受け止め、神剣で反撃を試みる。
空中での動きは激しく、光の翼が風を切るたび、戦場が白く輝く。
黄金の竜の攻撃は凄まじく、力と速度の奔流が私を揺さぶる。
だが私は恐れを振り切り、女神の加護を信じて動く。
盾で槍を受け流し、神剣で突き上げ、光の翼で回避しながら反撃の糸口を探る。
(負けられない……仲間のために、王家のために……!)
黄金の槍が迫る。
その衝撃が全身に伝わるたび、女神の光が盾と鎧を輝かせ、私を支える。
攻撃の度に恐怖と戦慄が心を刺すが、同時に女神の加護がその恐怖を打ち消す。
私は心を強く持ち、空中での攻防に集中する。
この力を、仲間を守るため、そしてこの竜人を倒すために――。
私の目の前で、黄金の竜人が翼を羽ばたかせ、槍を振るう。
その力は圧倒的で、空気が裂け、風が耳をつんざく。背筋に戦慄が走る――だが、私は後退しない。
(私は、王家に仕える者……。この命を、王家に捧げる……!)
聖鎧と聖盾に女神の加護が宿り、私の心を揺るがぬものにする。
鎧が光を放ち、盾が槍の衝撃を受け止めるたびに、私は覚悟を新たにする。
(恐れることはない。王家のためなら、私は何度でも立ち上がれる……!)
ゴルド・レグナの槍が襲いかかる。空中での軌道は速く、力の奔流が私を揺さぶる。
だが光の翼で回避し、神剣で斬撃を受け流す。女神の加護が、恐怖を打ち消し、冷静さを保たせる。
(王家を護る……! たとえ怪物が相手でも、私が道を阻む……!)
下方を見れば、神創騎士団の兵たちが連合軍に押されている。劣勢は明らかだ。
だがそれを嘆く余裕はない。目の前の竜人を倒せば、残る者は私の敵ではない――それに、兵の士気も上がるはず。そう思えば、心はさらに研ぎ澄まされる。
(全ては、王家のため……この竜人を倒す……!)
黄金の竜人が旋回し、再び突進してくる。
空中でぶつかる衝撃は、私の体を揺さぶる。しかし、私は一歩も譲らない。
「貴様の力がいかに凄まじかろうと……王都に立ち入ることは絶対に許さぬ!」
叫ぶ声に、神聖な光がさらに輝きを増す。
槍と神剣、聖盾と槍――空中でぶつかり合う攻防の中、私は王家への忠誠心を胸に、圧倒的な力に抗い続ける。
この戦いで、私は王家の意志を体現する――命を賭してでも、絶対に守る。
竜人の槍が再び突き出される。黄金の光を纏ったその一撃は、空気を切り裂き、私の周囲の風を激しく揺らす。
だが、私は女神の加護を信じ、聖盾で受け止める。衝撃が全身に走るが、鎧から伝わる温かい力が恐怖を消し去る。
(ここで怯めば、王家の意志は潰える……!)
私は神剣を握りしめ、翼を広げて空中で旋回。女神の光が鎧と盾を包み込み、光の奔流となって槍の軌道を切り裂く。
竜人は翼を羽ばたかせ、宙を舞いながら連続攻撃を仕掛ける。
速度、力、重圧――全てが圧倒的だ。しかし、私は一点の迷いもなく応戦する。
盾で受け流し、神剣で隙を突き、光の翼で回避しながら攻撃の反撃を模索する。
(これが……女神の力……!)
鎧と盾が光を増し、私の体が軽く、しかし力強くなるのを感じる。
黄金の槍が迫る瞬間、私は神剣を横に振り、槍の衝撃を弾きながら翼で急上昇。
そして反撃の一撃――光の奔流に神剣を乗せ、竜人の胸元を斬りつける。
衝撃が戦場を震わせ、黄金の竜人が一瞬たじろぐ。
(……これで、勝機が……!)
私は女神の加護と王家への忠誠心を胸に、さらに集中を高める。
竜人を倒す、その一心で、私の攻撃は研ぎ澄まされていく。
空中での攻防は、力のぶつかり合いと光の奔流が渦巻き、戦場全体を圧倒する。
この勝負に迷いはない――王家のために、私は黄金の竜を打ち破る。
side:ゴルド・レグナ
我の胸を斬り裂く衝撃が走る。
黄金の槍を振りかぶったまま、神剣の一撃をまともに受けた。鎧のおかげで胴体の傷は深くはない。だが、余波を受けた手に鋭い痛みが走る。血が滲み、手が僅かに震える。致命傷ではない――しかし、女神の加護を纏ったその力は、確かに我に傷を残した。
だが、我は笑った。低く、嗤うような声が空に響く。
「……クックック……我に傷をつけるか。やるではないか」
胸の痛みをものともせず、翼を広げて旋回し、槍を再び振るう。
攻撃の速度を落とすことも、間合いを縮めることもない。全身に漲る力が、手の傷を凌駕する。
(……よかろう。貴様の力を存分に見せてもらう……!)
真紅の瞳に戦意が光る。手の痛みも、胸の衝撃も、今はただ戦いの高揚に変わる。
黄金の槍を再び振るい、飛翔しながら攻撃を仕掛ける。
ルークは女神の加護で身を守り、光の翼で反撃を試みる。
だが我も竜人の力を存分に使い、圧力と速度で攻め立てる。
戦場の空気は裂け、衝撃が空中に響き渡る。
胸の痛みを噛み締めながらも、我は笑う――戦の本能が歓喜している。
(……面白い……女神の加護すらも、この我の力で打ち破ってみせよう……!)
胸の痛みを押し殺し、我は槍を再び振るう。
黄金の刃が空気を裂き、速度と圧力を乗せてルークに襲いかかる。
だが、神聖な光の翼が我の攻撃を受け止め、彼の神剣が我の槍を弾き返す。火花が散り、手首や腕に鋭い痛みが走る。
(……面白い……!)
傷が増えても、全身に漲る竜人の力が痛みを凌駕する。
翼で旋回し、槍を斜めに振るい、圧力を加えつつ攻撃を続ける。
だがルークもまた、女神の加護と聖鎧、聖盾の光で受け流しながら、神剣で反撃を仕掛ける。
衝撃が腕を叩き、肩が痛む。それでも我は笑う。痛みは戦いの証――互いの力を確かめ合う喜びだ。
次の突撃で、神剣が我の腕に斬撃を刻む。血が滲む。
「くっ……!」唸りながらも、槍を振るう手に力を込める。
胸、腕、肩――傷が増えるたびに、戦場の緊張は高まる。
ルークも光の翼を翻しながら攻撃を続ける。
彼の鎧の輝きが増し、女神の加護がさらに強力になっているのが分かる。
しかし、我も黄金竜の力で応戦し、槍を振るい、空中での圧力で彼女の動きを封じようとする。
互いに傷を負いながら、空中で攻防を繰り返す――手傷も増え、胸も肩も痛む。
だが、戦意は減じない。むしろ高ぶる。
(……よかろう……この戦い、最後まで我の力で決めてやる……!)
空を切り裂く槍と光の奔流。
黄金の竜と聖なる騎士――二人の戦いは、互いの力を削り合う極限の激闘へと突入した。
side:ルーク
腕に鈍い痛みが走る。黄金の竜人の槍が再び襲い、神剣で受け流すも衝撃は確実に手に残る。
肩も、足も、翼を羽ばたかせるたびに痛みが波のように押し寄せる。
(……でも、恐れるわけにはいかない……王家のために……!)
血が滲む手首を握り締め、神剣をさらに強く振るう。
槍を弾き返すたび、黄金の竜人の力が全身に伝わる。衝撃で体が揺れるたび、また新たな手傷が刻まれる。
空中で旋回し、光の翼で回避しつつ反撃。
一瞬でも目を離せば致命傷を受ける速度と圧力――しかし私は女神の加護を信じ、盾で衝撃を受け止め、神剣で攻撃を返す。
(この女神の力と、私の忠誠……! この二つをもって、王家のために、この竜人を止める……!)
次の突進で槍が肩を打ち、痛みが全身に走る。
だが、心は揺らがない。手傷がなんだ。痛みも全ては戦いの一部。
光の翼を翻し、神剣を振り抜き、竜人の攻撃を切り裂く。
空気が裂け、火花が散る。
手首、腕、肩――増え続ける傷が、戦いの激しさを物語る。
だが、女神の加護は私を支え、王家への忠誠心が体を貫き、恐怖も痛みも力に変わる。
(……この竜人を……倒す……王家のために……!)
全身の力を集中させ、神剣に光の奔流を乗せて再び攻撃。
黄金の槍と聖剣の衝突が空中で轟き、戦場に圧倒的な緊張が漂う。
空中での攻防は互いに傷を刻み、手傷も増え続ける――だが、私も竜人も、戦意は衰えない。
王家の意志を背負った私の戦いは、さらに激しさを増していく。
黄金の槍が迫る瞬間、私は全力で神剣に光の奔流を乗せ、胸元に突き出されるその槍を正面から受け止める。
衝撃が全身を揺さぶり、血の味が口に広がる――手傷も胸の痛みも極限に達する。
だが、女神の加護が体を支え、王家の忠誠心が心を奮い立たせる。
(ここで、負けるわけにはいかない……!)
私は槍を弾き返しつつ、光の奔流を全身に集め、反撃の一撃を竜人の胸に叩き込む。
衝撃で空気が裂け、黄金の竜人が一瞬たじろぐ。
真紅の瞳が揺れ、私を見据える。だが私は攻撃を止めない――手傷を増やし、血を滴らせながらも、王家の意志を背負い、竜人を討つ覚悟で立ち続ける。
空中での戦いは、互いに傷を刻みながらも激しさを増し、ついに決定的な一撃へと向かう――騎士と竜人の力がぶつかり合う頂点の瞬間だ。
side:ゴルド・レグナ
我の槍が再び空気を切る。衝撃と光の奔流がぶつかり、大小さまざまな傷が全身に刻まれる。だが、それがどうした。面白い、実に面白い!
真紅の瞳が輝き、翼を羽ばたかせるたびに興奮が体中に走る。
(ふふ……面白いやつだ、女神の加護を纏った者……! だが、この我を止められるか……!)
神剣がぶつかり、衝撃が腕を打つ。血が滲む。胸の痛みが走る。
それでも我は笑う――痛みは戦いの味、傷は力の証。全てがこの戦いの愉悦となる。
ルークは光の翼を翻し、神剣で反撃してくる。
一撃一撃が鋭く、受け流すたびに手傷が増える。
しかし我も竜人の全身の力を槍に乗せ、速度と圧力で攻め立てる。
光と黄金のぶつかり合いが空中に轟き、戦場は嵐と化す。
(ははは……素晴らしい……!この緊張、興奮……血の匂い……全てが我を躍らせる!)
空中で旋回し、槍を振るう。衝撃の波が広がり、光が裂ける。
手の傷、胸の痛み、翼の疲労――全てが極限だ。そして、それが快感だ。
そして次の一撃、我は槍を全力で突き出す。
ルークも光の奔流を纏った神剣で応戦する。
衝突の瞬間、空気が裂け、光と黄金がぶつかり合い、二人の力が頂点で炸裂する。
(……この戦い……最高だ……!)
我は笑い、痛みと興奮を全身で享受しつつ、決着の瞬間に集中する。
互いに手傷を増やし、全身が限界を超えたその先――王家への忠誠と竜人の力、二つの意志が空中でぶつかる極限の瞬間だ。
空中に轟く衝撃――我の槍と、光の奔流を纏った神剣が再びぶつかる。
手首は血に濡れ、腕も肩も胸も痛む。だが、それがどうした。痛みは戦いの香り、傷は力の証だ。全身の竜人の力を槍に込め、我は笑う。
(ふははは……これこそが……最高の戦い……!)
黄金の翼を羽ばたかせ、全身の力を一点に集中する。槍の刃先に竜人の全力を乗せ、ルークの神剣と衝突させる。
ルークもまた、女神の加護を纏い、光を纏って応戦する。
互いの力が頂点でぶつかり、空気が裂け、光と黄金が渦巻く。衝撃が体を貫き、痛みが全身に走る。手傷、胸の傷、肩の痛み――限界を超えた感覚が全てを支配する。
(……王家への忠誠……女神の力……恐るべき相手……だが……!)
我は笑い、興奮に身を任せる。槍をさらに力強く突き出す。
力の奔流が神剣を押し返す。衝撃でルークの体が一瞬揺れるのを見て、真紅の瞳が光った。
(今だ……決める!)
槍に全身の力を集め、衝撃を一点に集中する。
空中でぶつかるその瞬間、光と黄金が爆ぜ、全身が振動するほどの衝撃が走る。
空中でぶつかり合う衝撃。光と黄金が渦を巻き、体もとうに限界に達している。
ルークの瞳が輝き、鎧と盾から女神の加護の光がさらに強く滲み出す。
その光は、まるで聖なる嵐のように彼女を包み込み、通常の力では到底止められぬ勢いを示していた。
(ちっ……女神の加護か……! ここにきて、まだ高めてくるとは……だが……我を止められるか……!)
我は胸の傷を気にもせず、黄金の翼を大きく広げ、全身の力を槍に集中する。
ルークの動きを捉え、攻撃のタイミングを完璧に読み切る。
互いの神剣と槍が再び激突し、衝撃が戦場全体に轟く。
血に濡れた手傷も、胸の痛みも、全てが快感に変わる。これぞ戦いの極致――真の力のぶつかり合いだ。
(ここだ! この我の力、思い知れ!)
黄金の槍を全力で突き出す。翼を羽ばたかせ、全身の力を一点に集中させる。
光の奔流に包まれた神剣と槍が衝突する瞬間、空中で閃光が爆ぜる。衝撃で風が巻き上がり、雲さえ裂けるかのようだ。
ルークの体が一瞬、女神の光に包まれ揺れる。どうやら加護がさらに効果を発揮しようとしているようだ、
だが、我の全力には耐えきれなかった。神剣を砕き、槍がルークの心臓を貫いた。ついに我の一撃が決まる。
(……ふはははは! 面白い……実に面白い戦いだった……!)
全身の傷、痛み、疲労――全てを忘れられるほどの快感と達成感。
空中に轟く衝撃の中、我は勝利を確信する。
ルークは女神の加護を最大限に高めたにもかかわらず、我の力の前に屈したのだ。
戦場には静寂が一瞬訪れる――互いに刻まれた傷と、戦いの激しさの名残だけが残る。
だが、我の心には歓喜しかない。強敵との戦い、その頂点で我は勝利を手にしたのだから。
side:ルーク
体中に女神の力が満ちていた。
鎧と盾から伝わる光の奔流が、これまでのどの戦いよりも私を強くしている――最高のパフォーマンスを発揮していると、確信できる。
それなのに、あの黄金の竜人――ゴルド・レグナに、私は敗れた。
予想以上に圧倒的な力。避けられぬ攻撃。受け流せぬ衝撃。全てを出し切った末の敗北だった。
不思議なことに、悔しさはない。全力を尽くした清々しさが、敗北感を淡く包んでいる。
胸の奥に、王家への思いが波のように広がる。
「申し訳ありません……殿下……」
声にならない言葉が、痛みと共に口をつく。私の敗北は、そのまま王家の敗北となるだろう。
意識が揺らぎ、世界が淡く滲んでいく。
しかし、その視線の先に、ゴルド・レグナの顔があった。
血に濡れ、傷だらけの顔。だが、笑っている――本当に楽しそうに、微笑んでいる。
その笑顔で全てを悟る。
評価されたのだ。強敵として、私の力を認めてくれたのだ。
命令を果たせなかったのに……王家を守れなかったのに、これまでの研鑽を認められたような、そんな満足感すら感じてしまった。
最後に見たものがこの光景でよかった――そう思い、意識を手放す。
空中で、光と風の渦の中に沈んでいく。
敗北の苦さと、全力を尽くした満足感が交錯する――痛みも疲労も、全ては戦いの証。
私は落ちていく。その胸には、悔いも残るが、なぜか清々しい誇りが満ちていた。
読んでくださってありがとうございます。
基本的にタイマンしか書けないのに戦争を書こうと思い立った過去の自分、ぶん殴りたいですね。




