【番外編】レティの鉄道講座 そのろく!
「はい!またまたやってきました!第六回『レティシアの鉄道講座』であります!」
「こんにちは、アシスタントのKです!よろしくお願いしま〜す!」
「いや〜、邪神征伐の英雄であるKさんにアシスタントしてもらうなんて……恐れ多いことです」
「な、なに?急に……」
「そんなKさんの活躍劇!ご興味のある方は『転生歌姫の舞台裏』を是非!」
「せ、宣伝……?あ、ありがと……」
「いえいえ。というわけで!今回のテーマは……ズバリ!『LRT』です!」
「おお〜!…………LRTって何?」
「ズコーッッ!!」
「う〜ん、古典的なズッコケだわ」
「では、気を取り直して。『LRT』というのはLight Rail Transit (ライト・レール・トランジット)の略で……まあざっくり言うと、路面電車の事だよ。微妙に定義は異なるんだけどね」
「あ!この間ニュースでやってたかも!」
「そう、宇都宮で新しく開業した『宇都宮ライトレール』だね。やっぱりこんな作品を書いている以上は、時事ネタの鉄道トピックは外せないからね」
「なるほど〜」
「ちなみに『ライト』はもちろんLRTを意味してるのだけど……『雷都』にかけてるんだって」
「あ〜、北関東のあたりは雷銀座って言うくらい雷が多いもんね」
「そうそう。で、このライトレールなんだけど、ある意味では試金石とも言われてるんだ」
「試金石?」
「うん。実は全くの新規路線で開業するLRTというのは日本初。軌道法に基づく路面電車としても75年ぶりのことなんだって」
「へぇ〜……」
「だから、他にLRT導入を検討している諸都市から、その成否を注目されてるってこと」
「なるほどね。うまくいくと良いね」
「だね。いち鉄道ファンとしては是非とも成功してもらって、他の街にも導入されてくことを願ってるよ」
「そう言えば、LRTと路面電車は微妙に違うって言ってたけど、どう違うの?」
「そうだね……まあそれほど明確な定義というわけじゃないみたいだけど。従来の路面電車よりも高性能、低床でバリアフリーに優れる、高頻度で速達性・定時性に優れる……まあ、進化した路面電車って感じかな※」
※路面電車、ライトレール、トラムトレイン……などなど、様々な定義がある。日本では主に高性能低床車両を用いた路面電車をLRTと呼ぶことが多い。
「ヨーロッパだと重要な都市内交通として多くの都市でかなり整備されてるんだけど、日本はモータリゼーションの波に押されて全国から次々と路面電車が廃止された経緯もあるから……現状ではほとんど定着してないよね」
「ふむふむ」
「そんな日本で最初にLRTが注目されたのは、やっぱり富山かな?低床の高性能路面電車なんかはそれまでにも導入事例はあったんだけど。JRの赤字路線廃止を契機に、その施設を活かして利便性の高いLRTとして生まれ変わらせたんだよ」
「あ、富山には行ったことがあるよ。確かに路面電車があちこちに通っていて便利だったかも」
「そうでしょ〜。富山や宇都宮なんかもそうなんだけど、LRTはね、地下鉄を建設するほどではないくらいの……人口20万以上の中核都市に適した交通機関と言われてるね」
「それくらいの都市は全国にたくさんあるね」
「もちろん人口規模だけで導入しても成功するわけじゃないと思うけど。でも地下鉄なんかより建設費は断然安いし、フィットしそうな都市はそれなりにありそうだとは思う」
「でもマイカーが当たり前の地域だと難しいかも……?」
「そうだね。よく交通事情や需要予測をしっかり調査しないと。私はね、アクサレナに導入できたらな〜、って思ってるから、いつかKさんに相談するかも」
「あ、了解だよ。確か、もう鉄道関連部署があるんだっけ。それもレティがいろいろ頑張った結果だね」
「えへへ〜……。歴史ある街並みと路面電車って、凄く絵になるんだよね〜」
「確かにね。凄く楽しみかも」
「ということで、今回の講座はここまで!読者のみなさんも、機会があればぜひ路面電車・LRTに乗って街を散策してみてはいかがでしょうか?それではまた次回をお楽しみに〜!」
「ありがとうございました!」




