表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】いせてつ 〜TS転生令嬢レティシアの異世界鉄道開拓記〜  作者: O.T.I
レティシア12歳 飛躍

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

61/190

巣窟



 オーク撃退後、引き続き探索を進めていくが……



「……これで5体目か」


「こりゃ確定ですかね、旦那?」



 最初にオークと遭遇した地点からそれ程進んでないにも関わらず、また別のオークに遭遇しこれを撃退。

 やはりこの廃坑を根城としている可能性が高いものと思われた。



「そのようだな。まあ、やることは変わらないが……王種(キング)がいるかもしれんから要注意だぞ」



 王種(キング)

 ゴブリンやオーク、オーガなどの人型の魔物に稀に現れる変異個体だ。

 通常種とは隔絶した力を持ち、『王』の名の通り多くの配下を従える。



「オークキングって……どれくらい強いんですか?」


「脅威度としてはAランクだな。個体の強さもそれなりだが、群れを指揮するという点も含めての評価だ」


「群れというのはどれくらいの……?」


「結構幅があるんだがな、概ね数十〜数百くらいまでと言われてる」


「この廃坑を根城にしてるのであれば、そこまでの数はいないとは思いますけどね」



(確かに……この鉱山は開山してから比較的早期に休止となったから、それほど掘り進んではいないね。それでも魔物が住み着くくらいの広さはあるのだけど)



「近隣に人里は無いから、攫われた女性もいない……と思いたいわ」


 それは誰もが思うことであった。













 そして更に探索を進めるが、やはり遭遇するのはオークばかりである。

 ここがオークの住処になっていることは、もはや確定であろう。



「そうすると、親玉がいそうな場所はどこだろうな?」


「小部屋のようなものは幾つかありますけど……やっぱりボスともなれば、それなりの大きな部屋にいますよね」


「そうだろうな。多分、上位種の護衛で固めてるだろう」


 オークの上位種とは、ハイオーク、オークメイジ、オークナイトなどである。

 これまで遭遇していないが、王種(キング)がいる場合はその護衛として側にいるケースが多い。



「そうすると……ここですかね。どうします?先に一番の脅威を排除しておきます?」


「いや、ボスとの戦闘中に背後を突かれるリスクは避けたい。雑魚を一掃するのが先だな」



 レティシアという護衛対象もいるので、尚更無理は出来ないところだろう。


 そうして、探索順としてはボス部屋と思しき場所を最終地点と定めて、それ以外の場所を虱潰しに探索・掃討することとなった。






















「よし。これであらかた掃除できたか?」


「そうね。残るは大部屋だけよ」


「さ〜て、大詰めだが……いくらなんでも、流石に俺らの存在には気付いてるよな」


 坑道の中での戦闘の音は響くので、当然ながら気付かれてるだろうと予想された。



「まぁ、そうだろう。途中から遭遇する敵も減ったし、多分キングのところに戦力を集めて迎え撃つ構えなんだろう」



 そんな予想を立てながら、最後の場所へと向かう一行。




「エリーシャさん、数が多いと抜けてくるヤツもいるかもしれないわ。最終ラインの防衛はお願いするわね」


 最終ライン……ようするにレティシアの護衛の最後の砦はエリーシャに任せる、ということだ。


 道中でトロールを一刀のもとに斬り伏せた腕前ならば、任せても問題ないだろうとの判断だろう。



「はい、もとよりお嬢様をお守りするのは私の役目ですから」


「な、なんだかすっかりエリーシャが頼もしいよ」


(普段は割とおっとりしてるのに……キリッとして、まるで別人だなぁ……)



 小さい頃からずっと側に付いていてくれた……ともすれば姉のように慕っていたエリーシャの意外な一面を見て、改めて不思議な気分になるのだった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ