2回目 星名メア ゲーム進行
ブクマお願いします。
・参加者
朝倉理科
緋色沙耶
星名メア
伊藤ルキ
塩田輝夜
~能力公開~
A 一度だけ鬼からのタッチを無効化できる
B 一度だけ鬼にタッチするとその鬼はあなたのことを狙わなくなる
C 一度だけ10秒間自分が鬼の姿になることが出来る(鬼に見つかった場合、追いかけられない。タッチされても脱落にはならない)
D 一度だけ牢屋にいる者をランダムに1名復活させることが出来る(自分には使えない)
E 一度だけ自分の意思で牢屋に行くことが出来る(Dの力以外に戻る方法は無い)
~ルール~
・フィールドは1回目と同様。
・鬼は2体
・制限時間は3分(残り時間1分になるとプレイヤー同士でタッチしあい、相手を牢屋行きにすることが可能)
・鬼に捕まると牢屋に飛ばされる(ゲーム終了時に自分の家に戻れる)。
・報酬は最後まで生き残った1名のみ。(複数人生き残った場合、自分以外のプレイヤーの能力を多く言い当てることが出来た者が獲得できる。同率一位がいた場合、至近距離で鬼を避け続けた時間が多い方に優先される)
・報酬は何でも願いが一つ叶う(金・地位・名誉などなんでも叶う)
・脱落した者はこのゲームに関する記憶を失う
メア(私の能力は…Aか。よし)
普段機械をいじってばかりでろくに身体を動かしていない奴にとってこれはまだ使えるほうの能力だった。他の4人も能力を確認して軽い柔軟体操をしている。
他のメンバーを見てみると伊藤と塩田と緋色のやる気満々だが…朝倉のみ顔を下に向けている。背中を丸めて元気がない。試しに声をかけてみようかと彼女に近づくと、どこからか視線があった。
メア「?」
視線を感じた方を見ると、3人は別々の方向を見ている。誰の視線だったのだろうか…。話しかける気がなくなり、近づくのをやめた。
全員がフィールドの中に入ると入り口が消えて鬼が2体どこからか沸いてきて、4と5の間にいる。初期位置だろう。
GM「ゲーム開始」
メアは4に、伊藤は3に、朝倉は1に、塩田は7に、緋色は6に隠れた。
4の壁に隠れながら、様子をうかがうと鬼は2匹とも2の方に向かっているようだ。挟み撃ちをするように若干1と3の方に寄りながら歩いている。伊藤はメアから見えない位置に隠れてしまったが、朝倉はメアの隠れている方に近づくように位置を変えて隠れている。鬼は1を見ないでガバッと2の方に身体を出す。もう片方も身体を出しているところが僅かだが見えた。
メア(位置を変えよう)
4から6にこそこそと移動する。そこには誰もいなかった。7よりに6の端に隠れて顔だけ2の方を見る。鬼は2匹とも見当たらなかった。
メア(あれ?どこに行った?)
直後足音がドタバタと聞こえる。誰かが追いかけられているようだ。誰が追いかけられているのかが気になるが、ここで下手に顔を出すと、鬼に見つかる可能性がある。フィールドの隅よりに壁ギリギリ隠れようとすると、鬼さんがこんにちは。
メア「っ!」
直ぐに背中を向けて走り出そうとしたが、鬼が即座に対応してきて、メアの背中をタッチする。
メア「っぐ」
背中をぐいっと押されてタッチされるが、牢屋に飛ばされない。能力が発動したのだろう。間一髪だ。
メア「はっはっは」
息を荒くして走り出す。次タッチされたらおしまいだ。4と7を通り2と5の間を駆け抜けるように全力疾走。足音?気にしている暇なんかない。とにかく他の奴に鬼を擦り付けるしかないと思い、3まで走ると隅よりの3から鬼が出てきた。
メア(あ、終わった)
そのまま鬼にぶつかってしまい、目を閉じる。ぶつかった衝撃が自分の身体に伝わるが、牢屋に転送されなかった。
メア「?」
顔を上げると、鬼の姿から朝倉の姿が出てきた。朝倉からすぐに離れて、そのまま壁に沿って直線で走って8の隅よりまで走る。鬼は追いかけてこなかった。7よりの8に隠れていると緋色が4の方から6に隠れているところが見えた。
GM「1名脱落」
メア「はぁ…はぁ」
身体が重い。これ以上走り切れる気がしないと感じていると、1か4あたりにドタバタとしている音が聞こえる。そっちの方に鬼が1匹いるとして…もう1匹はどこにいるか分からない。
さっき緋色がいた方を見ると、彼女はもういなかった。
GM「一名脱落」
残り自分を入れて3人。残り時間もそう長くもないだろう。
GM「一分前」
ここからはプレイヤー同士のタッチが有効だ。
息を整え、4と6の間を走りそのまま1の隅に動くかと思案していると、後ろに誰かいる気配がした。
振り返ると、ニヤッとした緋色の姿があり、距離を取ろうとしたが、足がもつれて、倒れてしまう。緋色にタッチされてしまい、牢屋に転送された。その後、残っていたもう一人が鬼に捕まってしまったようでゲームは終了した。
GM「勝者 緋色沙耶」
メアは目を覚ます。起きると自分の部屋だ、弄った機会が床に散らばっていて、細かい部品が散らかっている。この部屋に入ったら常人は足に大けが負うだろう。
けだるそうに身体を起こして、スマートフォンに電源を付けて時刻を確認する。時刻は既に学校の授業が始まっていて、今から行っても昼休みになっているだろう。無言で制服に着替えて、カバンに本をいくつか入れる。
パソコンを起動してメールが来ていないか確認した後、カタカタとキーボードを叩いて少しだけ作業をすると腹から「ぐー」と寂しそうな声が聞こえた。
メア「食べてなかったな…」
思い出しかのように、冷蔵庫を開けて、小さなゼリーを3つくらい食べる。つるりと喉を通って胃の方に落ちていく。
メア「…だるい」
そうつぶやいた後に、家の扉を開けてカバンから鍵を取り出し、ガチャンと音がして、閉まっているかどうかドアノブを捻る。
メア「よし」
扉に背を向けて学校に向かい始めた。
よろしくお願いします。