1回目 内野鮮花の独白
~内野鮮花の独白~
前から学園に色々な噂が流れている。
12人の少女や、〇×△ゲーム、異能力鬼ごっこなど…。眉唾物ばかりの話だ。
しかもその噂で行われるゲームで勝利すると何でも願いが叶うというが本当にあるのだろうか…。
廊下ですれ違った奴が話しているのを聞いたことがあるが、以前上記の3つのゲームに関することをインターネットのあらゆる掲示板に書き込んで、学外の人物に何か知らないか尋ねた人がいるそうだが、その日の夜にはあらゆるサイトに入ることが出来なくなっていたそうで、アカウントも削除されていたそうだ。
新しいアカウントを作ろうとしたみたいだが、何故かアカウントを作ること自体が出来なくなっていたそうだ。
これは怪しい。
そう思った私はこの3つのゲームに関する情報を単独で集めることに決めた。
単独で動いたのは学園の中にゲーム開発者・関係者がいるのはほぼ間違いないことだろうから、全員が信用できなかった。
そうして調査を続けること1年。3人の生徒と情報交換するようになった。1人は3姉妹の長女、1人はギャル、1人は背の低くて猫なで声の子。特に最後の1人とは仲良くなれた。
最初の方は取りつく島もなく、何かしらの能力をかけられたようだ。
能力にかけられたのに気づいたのは、私がいつの間にか〇×△ゲームに参加した時だった。
どうやってこのゲームに参加したのか覚えていない。覚えているのは、最後の一人と話していると急に眠くなったような感じがしたところで終わっている。
訳が分からず始まった〇×△ゲームに勝利してGMに何の願いを叶えてほしいと尋ねられて私が願ったのは「このゲームの謎を明かしたい」だ。
そういえばその時にもう一人勝利した奴がいた。確か…采女由紀子という名前の少女だった。
私より歳上で…なんていうか虐めっ子という印象があった。少しだけ彼女の噂を聞いたことがあるが、なんでもかなりの問題児で、退学になってもおかしくないことを繰り返しているのに…なぜか平然と学園に通っている。
もしかしたら〇×△ゲームでそういう願いを叶えてもらったのだろうか?謎が深まるばかりだ。そうして調査を続けていると、新しいことが分かった。
どうやら前に話した3人は12人の少女のうちの3人だということが分かった。
1人を付けていると、そいつの瞳が赤くなって他の生徒に何かを話したところ、その生徒はなんでも従う人形のようになっていった。
そいつが居なくなって生徒にそいつのことを話しかけても「○○さんはとても素晴らしいお方です」と称賛する声ばかり…。きっと私も似たようなことをされたのだろう。
他の2人も調べつつ、そいつを中心に調べているがさっぱりゲームの謎についての手がかりが手に入らない。調査が難航しているとまた変なゲームに招待された。
「異能力鬼ごっこ」というゲームらしい。なんでもこのゲームに勝利すれば〇×△ゲームの時みたいに、なんでも願いが叶うというではないか。これはチャンスだ。そう思った私は招待を受けてゲームに参加する。もう一度勝者になってこのゲームの謎を解き明かす!