〜ユーリの努力〜
ユーリはサラとフッキの2人を連れて、ベルーガの街に転移してきた。
すぐに適当な宿屋を手配し、二人を預けた。サラには部屋を出ないようにいい、もしフッキが起きたら、事の説明をしておいて欲しいと伝えた。
この街が危なくなったらすぐに転移するのでこの部屋から出ないように言い聞かせておいた。
その後ユーリはすぐにこの街の領主の元へ向かい、要件を端的に伝えようとした。
だがこの街はまともに機能しており、素性のしれない人間がすぐに領主に会えるような状態にはなっていなかった。
領主の館へ行き、守衛に話をした。
だが領主との面会には事前に申し込みが必要であると追い返されそうになった。一通り話もしたが、それでも答えは変わらなかった。
エメリアから託された仕事がある。なんとしても成功させなければならない。
追い払われそうになったユーリはその場から見えている領主の館のベランダに向けて『転移』をした。
一瞬にして姿を見失った門番は焦り、姿を探した。が、それを見つけるよりも早く、館のベランダから声がした。
「領主様、お話があるのです。
ご無礼を承知で館のベランダに入りました!どうか話を聞いてはもらえないしょうか!」
少しの時を経て、領主は部屋の中から護衛を伴って姿を現した。ユーリはその姿を見て、杖を置き、両手を上げる。
それを見た領主は話してみよ。と言った。
この街の領主は懸命な人で、ユーリの言うことを無下にしなかった。ただ単に信じたわけではなく、転移の魔法は一度使わされたが。そしてその一回だけで信用してもらえた。その一生懸命さがユーリにはあった。
その後彼はすぐに市民全員に事実を公表した。そして避難準備の令を出した。そして戦えるものには戦闘準備を促した。この街にはそんなに人口という面で言うといない。この街の民、そして商人、行きがけの冒険者、それらがちらほらと。そんなものだ。
戦える人間が集められた門近くの広場には、今のところ武装した人間が50人程度。
これだけいるならうまくやれば魔物の侵攻の時間を遅らせられるかもしれない。
エメリアが単騎でどれほど数を減らせるかわからないが、ここをかなり多くの避難民が通るのは間違いない。
人間だけ通れて、魔物が通れない道なんてあったらいいのだが。
そんな冗談を考えながら、自分にできることを考えるのであった。
本日2話目です。




