表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
53/82

〜それぞれの目指す場所〜


エメリアは自分の限界と向き合っていた。


普通の人間なら見るだけで恐怖を覚えるような二代目白狐龍を相手に、何百回とやられながら。

それでも心は折れていなかった。何かないかと糸口を探し続ける。


グレンと悪魔の戦いを見ていて、自分があの悪魔と渡り合えると思ったのは、現時点でおそらくスピードだけだ。

そのスピードも、『転移』の前では無力だった。できたのはギリギリで殺気に気づいて、致命傷を避けることだけ。

もちろん最初から相手がそれが使えると知っていれば、何かしらの対応は可能だろう。


ただスピードで対応ができたとしても、今の自分ではダメージを与えられない。


持ち味であるスピードを強化し、最低でもあの悪魔と競り合えるだけの攻撃力を手に入れる。

それが目標である。


鋭く、もっと鋭く。

あの悪魔のような硬い防御を、『風の心魂』で破るには、剣を鋭く研ぐように風を纏わせるしかないと考えている。

普通の魔法ではそもそも当てさせてもらえないし、超級を当てたとしても、当たったところで、だろう。


だからこそ今、最高に硬い相手を相手に練習している。


『龍の心臓』を使用したグレンの斬撃を顔面で受け止めたバケモノの子。

二代目も硬さは親譲りなのである。


何度も正面からぶつかって弾き飛ばされる。

それの繰り返し。


大怪我をすればユーリに回復してもらってまた何度もぶつかる。

ユーリの魔力にも限界があるし、ユーリの鍛錬の妨げになるから大きな傷以外はあまり頼まないけど。


グレンのやり方と違い、エメリアのやり方には魔力的な限界だけではなく、体力的な限界も付き纏うから困る。

効率が悪い。でも今やれることはこれだけだ。



疾く、そして鋭く。

そして何より、置いていかれないように。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




ユーリは『転移』を覚え、次の攻撃魔法を考えていた。何をやるにも時間のかかる自分に腹が立つが、そんなこと言っても仕方がない。


次に覚えるのは、

光の超級魔法。『光瀑布』

敵の上空に魔法陣を作り出し、そこから真下へ向かって、光の奔流をもって殲滅する。


五大魔法においては、超級の上に帝級という最大火力の魔法が存在している。

使える人間はほとんどいないが。

それでも魔法書に書かれ続けているのは、使い手の母数も多いし、その引き継ぎ手も多い五大魔法ならではといえる。

魔法の名家と呼ばれる家においては、帝級の魔法が使える人間が稀に現れるらしい。


だが光魔法には帝級と呼ばれる魔法は存在しない。昔はあったのかもしれないが、現在の魔法書には書かれていない。

元々使い手が極端に少ない属性であるが故に失われてしまったのかもしれない。


悪魔に通用するかわからないが、

自分が手に届く限り最大の魔法を覚えることにしたのだ。

夫のできる限りの助けとなるために。



彼女たちにとってグレンは夫であり、一心同体なのである。



こんにちは。

本日の1話目です。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ