〜新しい土地〜
俺たち家族3人は今、龍王国ドラゴニアの地から旅に出て、船に乗っている。
もちろん旅行に出かけているわけではない。
龍王達を生み出した者の予言により定められた、俺の使命のために2人は付き合ってくれているのだ。
俺自身は、この世界に対する恐怖というモノが、本当に出てくるのか疑問に思ってはいるが、
どのみち俺の周りの大切な人たちを守るのに力は欲しいと思っている。
だから龍王に会いにいく、と決めた。
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「うええぇ〜〜おぇぇ」
船から降りると、いつかの様に横にミイラがいた。
白と少しの緑色を基調とした動きやすいパンツスタイルの服に腰に一本細めの剣を刺し、エメラルドグリーンの綺麗な髪を携えたミイラ。
言うまでも無い、エメリアである。
この数年で、なんとか馬車は克服したのだが・・・船はやはりダメだったようだ。
3日ほどかかる長旅だったのも影響しているか。「もう船には乗りたくない」としきりに言っている。
背中をさすってやる。
対して、白と少しの青色を基調としていて、こちらは魔法防御能力が付与されているマント付きの服で、膝あたりまでのスカートを見に纏う、ユーリ。
ユーリは乗り物酔いはしない性質のようで、新しい土地に興味津々なようでキョロキョロとしていた。
その腕には魔法発動を助ける魔石を付けられた杖を持っている。俺が成人祝いでプレゼントしたものだ。
俺たちが着いたのは龍王国ドラゴニアの貿易相手の一つ。
ゴルキア王国領地、炭鉱夫の町ーーウィーデン。
この町には働き盛りの男達が集まる、男くさい国だ。
とてつもなく多くの炭鉱があることで、力のある人間は働き手には困らない。
それからそんなに力の無い者でも、作物の栽培、と言う仕事もある。
ここの土はとてつもなく栄養を含む土地であるので、作物の栽培も盛んに行われている。ドラゴニアとは違う種類の変わった作物が育つのだ。
この土地の土に栄養が多く含まれているのは、偏に近く聳え立つ「火山」のおかげである。
この火山は決まった周期で噴火し、その流れ出た溶岩が混じった土が栄養を多分に含むのだ。
この周期というものも測りやすく、噴火前に予震があってから決まって2日後に噴火する。
それがわかっているため、安心して炭鉱で仕事ができている、というわけだ。
そして俺たちの目的こそ、その「火山」にある。
炭鉱で働く人間には「炎の龍」の目撃情報が多くあるのだ。
ドラゴニアと違い、誰も龍と親交があるわけではない。が、予震から1日後、山頂にいるのを目撃したという人間がたびたび現れるのだ。
山頂付近には炭鉱はない。そのため山頂に行く人間はいない。
なので目撃証言は遠目に見た者がほとんどであった。
俺たちはここにしばらく滞在し、噴火の予兆である予震を待つ。
そして予震があったら、山頂へと向かう。という計画になった。
宿を取り、しばらくは休みながら情報を集めることにした。
こんにちは、本日1話目です。




