〜1年の変化〜
ここから2章スタートします。
これからもよろしくお願いします。
あれからさらに1年。
ここ最近の特筆すべきことの一つとして、
俺の名前が、グレン=ラストリアから、グレン=アスガルドに名前が変わったことが挙げられる。
元々ラストリア家、そして国から追放された時にラストリア姓は剥奪されたも同然だったので、姓を新しく頂いたことになる。
俺の姓をつけてくれたのはレイン姫。なぜ急に姓が必要になったと言うと・・・。
16歳になった俺が結婚することになったからである。
結婚するに伴い、姓がないと不便だということで、姓を頂いたのである。
つまり今の俺は、
グレン=アスガルド
そして第一夫人の名は、
エメリア=アスガルド
と変わったのである。
そして、もちろん第一夫人、と紹介したのは第二夫人がいるからである。
第二夫人の名は、
ユーリ=アスガルド
である。
余裕のある生活を送れるようになっていた俺たちは、
1年前にプレゼントを渡し、それを契機にして、今までよりもさらに男女として認識し出したのである。
なんのかんのと交互に街に連れ出されデートをしていた俺は、2人を嫌でも女性として認識せざるおえなくなっていった。
後から聞いた話だが、
そんな最中に開催された女子会で、どっちとくっついたとしても片方は気まずくなる。だからグレンがいいなら二人共と結婚してもらえばいい、となったらしい。
そうして2人からの逆プロポーズを受け、結婚に承諾したが、
当時はユーリがまだ14歳だったので、15歳になるまで半年間待ってから一緒のタイミングで結婚した、というわけだ。
とても幸せである。
次に話さなければならないこととすると、エメリアが魔法の先生となったことだ。
元々魔法の名家ということもあり、それに恥じない努力をしてきた彼女は国の魔法騎士たちの先生となったのである。
国からの直接の依頼、ということもあり、かなり給金がいい。彼女の評判は上々らしいし、彼女もやりがいを感じているようだった。
ただ、その仕事のために、俺の「国雇冒険騎士」の仕事についていけない時はひどくむくれていたが。
その時はユーリと二人で依頼をこなしていた。
「国雇冒険騎士」の仕事の過程で、俺の新しい心魂も何度か試した。そっちも順調だ。
ユーリは俺の仕事には必ず同行し、少しずつ強くなった。
この一年で、ある意味一番変化したのはユーリだろう。
ユーリは「治癒」に特化した『心魂』の力を使えるようになったのだ。
魔法よりも治癒速度も早く、何よりその力は、欠落した部位の欠損を治すことができた。
この力は、昔まだ皇太子だった現王を守ったことによって隻腕となった近衛騎士に対し、力を使用したことで判明。
ユーリが治癒魔術を使えることを知っていたその人物が、腕にできた切り傷を治してくれと言ったのに対し、「せっかくだから、使っちゃうなのです!」と軽い気持ちで覚えたての『心魂』の力を使ったらえらい大ごとになったのを覚えている。
はるか昔にした腕の欠損がみるみるうちに治ってしまったのである。
見ていた側からしたら腕が生えてきたように見えただろう。
レイン姫を通じ王とも話し、この力は公にしないことに決めた。
治癒魔法では体の部位の欠損は治せないからである。
つまりできるのは彼女だけ。または他に居たとしても力を隠している。
どのみちとてつもなく希少な能力なのである。
この一年の変化は主にそんな感じである。
そして、次に俺の使命というべきものについて。
龍霊峰で聞いた龍たちに伝わる俺という人間の予言。
それを踏まえてまずやることは各地の龍がいる場所を探ること。
王や姫に協力してもらい、長い時間をかけて、情報をかき集めてもらった。
相当な数の暗部を動かしてくれたらしい。
この件に関しては、俺も自分の中の龍と対話を試みようとしたが、俺が潜っても、結局何も居ない空間にしかいけない。なぜなのだろうか?
役立たずの俺が王家に情報を教えてもらうだけで、結局自分では何もできていなかった。
集めてもらった情報によると、現在濃厚なのは二箇所。いずれも山の頂に住む、と言われている伝説の龍。
この二箇所は伝承、噂話の域を出ないが、他に比べて、噂の大きさが大きいものだ。
見たと言われているものが具体的である、ということでもある。
この2年ほどでその二箇所に当たりをつけたところだった。
さて、そろそろゆっくりする生活は終わりか。
また明日更新します。




