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心魂と魔法と剣の世界 〜やがて世界を守る龍騎士へ〜  作者: 澪
第1章 少年期〜青年期冒険編
37/82

〜決戦〜



『我を倒してみよ、龍の器(ニンゲン)よ』


即座に反応し、構えをとる。


「二人とも下がっててくれ!」

「「・・・・・・」」


二人とも恐怖のせいか足が動いていない。


「早く動け!!」

「「!!」」


俺の大声にやっと反応し、2人は後退していった。



眼前の龍を見つめる。氷を纏った美しい白龍。

不思議とこれほど強大な相手を前にしても俺に恐怖はない。



「いくぞ!『龍の心臓(ドラゴンハート)』」



最初から全開で行く。



黒焔砲(ドラゴブレス)



全開のブレス。それをみた白狐龍もブレスの構えに入った。

お互いから発せられるキュイィーーンという音の後、一瞬の静寂が訪れる。



「ガアアアアアァァァーー!!!!!!!」

俺は気合の入った大声と共に、黒焔砲を撃ち出した。



白狐龍も同じタイミングでブレスを放つ。

全てを凍て付かせるであろう超低温の氷砲。



俺たちの中央で、

『塗り潰そうとする黒』と『凍て付かせる白』のぶつかり合いが起こる。



ブレス同士がゴゴゴゴゴゴゴゴとせめぎ合う中で、俺は押し切られないように懸命に出力を維持する。

龍の力を借りて戦っているだけで、俺は龍ではない。時間勝負だと部が悪い・・・。



そう思いながら踏ん張っていると、やがて中央で力の逃げ場を失ったブレスが大爆発を引き起こした。



爆発の中心地がクレーターのように大きく削れている。



未だ消えぬ砂埃の中、俺は翼を生やし、白狐龍へと一直線に向かっていった。

全身に巡っている精霊(アニマ)の力を黒刀のみに集中し、龍の顔面向けて振り下ろす。


ギィィィンという音とともに、黒刀が弾かれた。硬い。

が、弾かれたとは言え無傷ではなく、少しの切り傷、そしてそこから血が滴っていた。


・・・全身が硬いのか、頭が特別に硬いのかわからないな。

それ以外の柔らかそうなところから削っていくしかないな。



俺は狙いを切り替え、腹や関節の付け根を狙うことにした。

だがそんなに簡単にやらせてくれる相手ではない。


そこからしばらくは()()、となった。

俺は刀で斬りつけ、龍は牙や爪で引き裂こうとしている。ぶつかるたびにギイィィンという音が辺りに響く。


相手は違うが、俺はいいのを一撃貰えばそれで終わりだろう。

そんなひりついた戦いの中で俺が感じている感情は恐怖ではない。



楽しい。全力の戦闘がこんなに楽しいとは。



目の前には全力を出しても届かない白狐龍(てき)



・・・あぁ、もっと強くなりたい。



小一時間そんな地形を変えるほどの戦いを続けていた俺たち。

その戦いの終止符は意外な形で結末を迎えることとなった。



「お、おやめください勇者様!神龍様は魔物ではないのです!!」



その声は俺たちの足元から聞こえた。

そこにいたのは王族のような服装をした、姫と言って差し支え無さそうな人間。

そしてその姫の後ろで平伏する、俺が生まれ育った国とは違う一軍がいたのだった。



『・・・ここまでだ強き龍の器(ニンゲン)よ』



地形を変えるほどの戦いはこうして決着したのだった。



こんにちは、今日1話目です。

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