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心魂と魔法と剣の世界 〜やがて世界を守る龍騎士へ〜  作者: 澪
第1章 少年期〜青年期冒険編
2/82

〜家族〜


少し他愛もない話をしながら一旦休憩を挟んだ俺たちは、鍛錬を再開する。

鍛錬の本番はこれからだ。父は今から違う領域に()()。それをしっかりと見るのが今の俺の鍛錬だ。


「今から呼び出すからな、よく見ておけ」


これだ、この時間が俺の楽しみな時間なんだ・・・!


心魂来臨(ここんらいりん)、燃やし尽くせーー紅蓮虎』

「うっ・・・」


父の言葉と同時に耳を覆わなければならないほどの爆音、圧倒的な熱量とプレッシャーが襲い、思わず息を呑む。父の中から、魂から、精霊の力が爆発したように溢れ出してくる。やがてそれは収まっていき、父の周りに滲み出る程度になっていく。


「これが俺の『心魂来臨』だ、まずはここを目指せ。お前も炎適正の心魂(アニマ)を顕著させられるはずだ」

「・・・はいっ!!」


これを見せてもらうのは何度目になるだろうか。見るたびに心に刻む。「こうなりたい」、と。


「さあ、朝飯にしよう」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「あんた、またチカラ使ったでしょ?」

「・・・・・・すいません・・・・・・」


先程まであんなに威厳があった父が頭を下げ続けている。相手は金色のロングヘアーの顔の整った美人、俺の母のエレン=ラストリアだ。

庭の芝生を燃やしたのを怒っているらしい。俺も謝ったほうがいいだろうか?


「母さん、ごめんなさい・・・」

「えっ?違うのよ。グレンちゃんには何にも怒ってないわ!」

「俺も父さんの『心魂来臨』見たかったので・・・」

「・・・・グレンちゃんに謝られたらもう怒れないわ。あなたもういいわよ」


こうして母さんの怒りは収束し、父さんはギリギリ生き延びた。



「父さんと母さんは、いつ頃『心魂来臨』ができるようになったのですか?」


食事中にでた急な不意な質問に、父さんが答える。


「父さんは6歳の時だ、母さんは確か7歳の時だって言ってたな。」


この世界で()()が出来るようになるのは早くとも12歳を過ぎてからが普通と言われている。そもそも力を引き出せずに終わる者も少なくない。そう考えるとやはり二人とも相当早い。この家の一員として俺も負けないように頑張らないとな。


「ごちそうさまでした。先程のを参考に、自室に戻り、鍛錬してみます」

「「がんばってね」」


父と母の言葉が重なった。



明日また投稿します。よろしくお願いします。

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