〜決別〜
ある種予想していたといえばそうではあるが。
それもあるかもしれないと思った上で打ち明けたが。
あれは明確な拒絶だった。家の力と違うとはいえ、家を追い出されるようなことなのだろうか。・・・いくら考えたところで、もう話も聞いてもらえない以上、どうしようもない。あんなに可愛がってくれた母でさえもこのまま俺に会うつもりもないようだ。
唯一、弟のグラドだけは俺に会いにきてくれた。仲の良い兄弟だったしな。だがやはり父と母には内緒で来たようで、少しだけ話をしたくてきた、と言うことだった。
「兄上、この騒動の原因はこの国の歴史にあるようです。詳しく聞いたわけではありませんが・・・。約400年前に何かあったようです。調べてみてください。
それから、この件で正式に家の後継者を僕にするつもりのようです。兄上には申し訳ないですが・・・。僕が家督を継いだら必ず兄さんを迎え入れます。・・・それまでお元気でいてください。」
そう言ってグラドは出ていった。そうか、余裕ができたら調べてみようか。いつか迎えてくれる、と聞けただけでも嬉しいものだ。
それよりもこれからどうするか、1番の問題はそこだ。「この国にいるな」と言う話なので、国は出ないといけないだろう。俺に生活していけるのだろうか。心配である。1番の候補はやはり冒険者だろうか。しかしそれも行ってみなければわからない。調べたのである程度の知識はある。一応はやっていける予定だが・・・。
不安を抱えながら住み慣れた家を出る。恵まれた環境はこの先はないだろう。覚悟しなければな。
こんばんは。今日1話目です。




