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心魂と魔法と剣の世界 〜やがて世界を守る龍騎士へ〜  作者: 澪
第1章 少年期〜青年期冒険編
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〜魔物〜


ーー・・・なんで俺は()()にいるんだ?ここは・・・・


そう、何度も来はしたが何もないこの空間は、俺の魂の中だ。なぜここにいるかはわからない。

意識がはっきりしてきて、いつもと違うことに2つ気づく。

まず第一に、俺の右腕がない。そして、ない右腕の代わりを務めるように黒い(もや)がかかっているように見える。そのおかげか、今痛みはないのは喜ばしいことだ。



そして第二に、いつもの空間と明らかに違う点がある。視線の先にとんでもなく大きい檻のようなものがみえるのだ。中は黒い靄がかかっていってよく見えない。だが()()()()。そう直感した。父の力よりもはるかに大きなプレッシャーを感じるのだ。



俺はフラフラしながらも、吸い込まれるようにその檻へと近づいていく。その時、


『我を宿す主ともあろうに、雑魚にやられるとは』


その声は圧倒的なプレッシャーを放っていた。息ができなくなる程の圧。


『自分の命が危なくなってようやくここに来られるとはな』


そう言われた俺はここに来るまでにあったことを思い出した。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



後ろの物音に反応し、振り向きざまに俺が振り抜いた木剣は、「ガスッ」という音とともに止められ、それが当たった位置を確認すると、そこに異形の化け物が立っていた。


身長で2,5m程、全身に灰色の毛並みを携え、狼の顔を持った2足歩行のバケモノ。

俺が思い切り振り抜いた木剣は、()()()の膝のあたりに当たって止まっていた。俺は一瞬にしてそれが魔物だと思い立った。



ーー魔物には動物型、人獣型、飛行型、と様々な種類がいる。その全てに共通するのは人間に敵意を持ち、どんよりと輝く黄色の目を持つ、ということである。ちなみにだが動物型の魔物は、普通の動物と間違えられることも多く、仕留めようと近づいたら逆襲にあって怪我をしたり、最悪死亡したり、ということがあるらしいーー



俺はその魔物の特徴である黄色の目を見るなり、即座に距離をとった。これが魔物か・・・。見るのは初めてだった。

すぐに身体強化を発動。先程の感触からして、木剣ではどう頑張ってもダメージが通らないだろう。これは逃げるための身体強化だ。だがその前に今覚えている魔法をぶつけてみようと思った。


『ーー我が魔力よ、敵を滅する熱を成し、三本の炎砲となりて敵を穿てーー砲炎撃(フエゴブラスト)


ゴオッ、という音と共に俺の周りに3つの炎の弾が生み出され、3つ一気に飛んでいく。それらは着弾し、ドンッドンッドンッ、と3回の爆発を引き起こした。こうして近い距離で爆発して見ると中々の威力だ。ただでは済まないだろう、と思いながら火が落ち着くのを待つ。



・・・・そうして見えてきたのは、若干焦げているようにはみえるが、特にダメージにはなっていなさそうに仁王立ちしているバケモノだった。その直後、

ソイツはこちらを一瞥すると一瞬で距離を詰め、その鋭い爪で俺の右腕を付け根から切り飛ばし、詰めてきた勢いそのまま俺を蹴り飛ばした。飛ばされながら自分の血が舞うのが見えた。


かなり遠くに飛ばされた俺はそのまま何かにぶつかり、止まった。意識が朦朧とする。


こんなところで死ぬのか・・・俺は兄になるんだ、まだ死にたくない・・・。俺が強ければ・・・。そう思いながら意識は遠のいていった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



こんばんは。本日もう1話あげます

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