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ママとビキニと、かわいい英雄  作者: 身から出た鯖
第3章
89/92

089 ミヤビさまからのごほうび

「おきなさい、おきなさい、わたしの可愛いクリスきゅん♡」

「はっ!? その声は…………ミヤビさま!?」


 そんな声にぼくが目を覚ますと……そこは真っ白な世界──


「じゃなくて、ぼくのお部屋?」

「ミヤビさま……地上に来れたんですか!?」

「んふふ♪ そうしたいのは山々ですが~」

「神はそう簡単に顕現することは、出来ないのです」

「え? でもココぼくのお部屋──ん?」


 というか……ぼくはおやすみする前に、アイナママと『レッスン』してたはず。

 なのにアイナママはいないし、シーツもぜんぜん汗とかで濡れてないし……


「ま、まさかコレ……」

「ええ、わたくしがクリスきゅんのお部屋を再現しました♪」

「な、なんというムダっぽいクオリティ!?」

「無駄じゃありませんー、ちゃんと意味があるんですぅー」

「意味って……どんな意味があるんです?」

「んふふ♡ それはクリスきゅんももう、気づいているのではありませんか?」

「え?」


 ニヨニヨと、ミヤビさまが悪戯っぽい目でぼくを見てる。

 それはいつもの乳首と股間だけを隠す、羽衣だけの姿なんだけど~

 そんなミヤビさまは、ベッドの端に腰掛けてて……


(うぅ そろそろ見なれたと思ってたのに……)

(それがぼくのお部屋だと、すっごくドキドキして──はっ!?)

「みっ ミヤビさま!?」

「んふふ♡ ここはわたくしの司る世界……」

「声に出さずとも、その想いは伝わるのですよ? クリスきゅん♡」

「しまったぁぁぁ!?」

「そう……見慣れたと思ったこすちゅーむでも……」

「それが自分の寝所であれば、一気に新鮮な感覚に!」

「あぁっ♡ クリスきゅんが胸を高鳴らせているのが判ります♡」

「そしてわたくしっ んぁ♡ 見られちゃってるぅぅぅん♡ あはぁ♡」

「むぎゅう!?」


 びくんびくん♡


 ミヤビさまはぼくを抱きしめると……

 お顔をおっぱいに押し付けて、ぎゅぅ~ってハグをした。


(や、やっぱりミヤビさまっ 『露出女神』だよぉ!?)


 なんてココロのなかで思いながらも、ミヤビさまのおっぱいには抗えなくて……

 むしろそのおっぱいに、お顔をうずめたのでした。


 ◇◆◆◇


「はふぅ♡」


 ぼくのそんな反応に満足したのか……

 ミヤビさまはぼくを開放して、ベッドの上に寝そべったんだ。

 すると──


「わっ そ、そのかっこうは……」

「ええ♪ 最近流行しているという、ビキニアーマーの多重装備……」

「それを再現してみました♪」


 一瞬、ミヤビさまのカラダが光ったと思ったら、その姿は……

 白い三角ビキニと、レースの黒いマイクロビキニの重ね着になってたんだ。


(うぅっ それこそ最近、やっと見慣れたとおもってたのに──はっ!?)

「んふふ♪ さすがはクリスきゅん♡ いい反応をしてくれますぅ♡ はぁん♡」

「しまったぁ!?」


 そんな満足げな笑みを浮かべながら、ミヤビ様はベッドの上でポーズを取る。

 それがまた、メチャクチャ色っぽくて……


「って!? み……ミヤビさま! 今日はなんのご用なんですか!」

「あン そんなの~ クリスきゅんがそろそろわたくしに……」

「聞きたい事があるのではないかと、夢枕に立ちましたのにぃ」

「えっ そうなんですか?」

「ええ♪ そしてクリスきゅんは、かの【6体の魔物】すべてを再封印しました」

「今回はその労いも兼ねて、こうして夢枕に立ったのです♪」


 なんていいながら、女豹のポーズでおしりをフリフリするミヤビさま。

 そのポーズはぼくに効くから、ヤメてほしい……


「はっ いま……ねぎらいっていいました?」

「ええ、あの魔物たちは魔族によって強化された凶悪なもの……」

「それを無事再封印したことは、称賛に値すること」

「故に、その功労者であるクリスきゅんには、新たなスキルを授けましょう♪」

「新たなスキル!? そ、それってどんな──」

「ふふ、それこそもう………判っているのではありませんか?」

「えっ? ぼくがわかってる、ですか?」

「ええ、あなたが今、心から一番欲している能力……それは──」

「あ……」


 そうだ……

 確かにあの【6体の魔物】は無事に封印できた。

 けど、まだ安心はできないんだ。

 そう、まだアイツが残ってるから……


「ぼくは……あの【悪霊】を討伐したいです」

「ええ、よくぞ言ってくれました♪ その意気やよしです♡」

「では、あの悪霊を倒すチカラを授けてくれるんですか?」

「いえ、かの魔族はすでに何百年前に、実体を無くしています」

「そしてそれは上級ではあるものの、霊体の魔物とさほど違いはありません」

「え? じゃあ……」

「ええ、聖女の持つ【神聖魔法】で十分浄化し、消し去ることができるでしょう」

「な、なるほど……」


 そう……アイツが本当に厄介なのは、その居所がなかなか掴めないから。

 普通の魔物や魔族なら、【万物真理(ステータス)】のレーダーでマーキングすれば、

 どこに逃げようが、すぐに見つけることができる。


(だけどアイツは、カンタンにカラダを入れ替えるから……)


 【万物真理(ステータス)】のマーキングは、あくまでその【身体】に対してで……

 乗り換えられてしまったら、それはもう意味のないモノになってしまうんだ。

 だから、居所さえわかるようになれば……


「ならあの悪霊の居所を、常に【万物真理(ステータス)】で追えるようにしてください」

「ええ、良いでしょう」

「かの魔族がどの様な者に憑依していても、常に追えるようにしてあげましょう」

「あ……ありがとうございますっ ミヤビさまぁ!」

「あぁっ♡ クリスきゅんの純粋な感謝と信仰が……まぶしい♡ びくんびくん♡」


 居所さえわかれば、もうアマーリエさんの時みたいに騙されたりしないで済む!

 むしろこっちから追いつめることだって、カンタンにできそうだし!!

 けど……


「って!? ミヤビさまぁ!」

「せっかくいいシーンなんだから、ダブルピースはヤメてくださいよぉ!?」

「あひ♡ クリスきゅんには……勝てなかったのぉぉ♡ びくん♡」

「あぁもぉ! だいなしですよぉ!?」


 ◇◆◆◇


 カポーン


「「はふぅ♡」」


 そして今回も……天空の露天風呂につかるぼくたち♪

 例によってまたミヤビさまに、仰向けでだっこされてるぼく。


「………はい、先程の新たなスキル、準備完了です♪」

「はやっ! さすがはミヤビさま♪」

「あぁん♡ クリスきゅんの感謝と信仰が~っ♡ びくん♡」

「って! それはもういですからっ」

「でも? これであの悪霊を討伐できます!」

「ええ……ですがひとつだけ、難があるのです」

「難……ですか?」

「かの魔族がどんな者に取り憑いていても、追えるようにはしたのですが……」

「その実体を捨てて【魂】のみで逃げた場合……追えなくなってしまうのです」

「そうなんですか?」

「かの魔族の魂は、すでに【霊】となっているのです」

「ええと……【魂】と【霊】って、違うんですか?」

「魂は、生ける者の【精神体】と言えますが……」

「霊は死者のそれであり、本来は黄泉の住人なのです」

「黄泉の……それってアンデッドってコトですか?」

「いえ、アンデッドはあくまで魔物の一種です」

「しかし黄泉の者は……わたくし達【神】でも、追うことすら出来ません」

「それって……」

「ええ、黄泉はかの【邪神】の統べる世界……そして霊も、その管轄なのです」

「ですからどうか、その点には注意して下さいね?」

「わ、わかりましたぁ」


 【魔族大陸】を統べる【邪神】は天の神様たちの天敵だとは知ってたけど……

 黄泉──いわゆる【あの世】も、邪神の影響下にあるのか~

 けど? この新しいスキルはかなりのアドバンテージになるはず!


「あ……それでミヤビさまぁ」

「ついでにもうひとつ、お願いがあるんですけど~」

「んふふ、なんですかぁ? クリスきゅん♡」

「ええと……ぼくはもう【姫巫女の従者】、やらなくていいですよね?」

「ダメです♪」

「なんでぇ!?」

「世代交代する【姫巫女】と違い、従者は神託としてそのチカラを授かるのです」

「故に、その能力は姫巫女が代替わりし、新たな【従者】が覚醒しない限り……」

「死して黄泉に逝くまで無くなることはありません」

「そうなの!?」

「って……じゃあもっと歳をとって、お年寄りになっても?」

「ええ♪ その場合は、覚醒した時の姿に転身することになります」

「若返るパターンだった!?」


 そういえば……

 ヒロインのお婆ちゃんが、伝説の魔法少女だったってアニメがあったけど。

 そのお婆ちゃんも、ヒロインと同じくらいの歳に、若返ってたっけ。


「で、でもぼくっ 男のコなんですけど!?」

「んー、クリスきゅんは姫巫女と入れ替わっていた時期に……」

「その身体【土の巫女】として覚醒してしまいましたので」

「そのまま引き継がれてしまった様ですね」

「でもそれ、入れ替わってたアプリルさんの魂が、女のコだからですよね!?」

「今はもとのカラダに戻ったんですから、ぼくは身も心も男のコなわけで──」


 思わず後ろを振り返ってそういうぼくに、ミヤビさまは優しく微笑んで──


「あなたが姫巫女の従者として転身した際……」

「誰か一人でも『見苦しい』『ふさわしくない』などと言われましたか?」

「え? いえ……」

「ならば問題ありません♪」

「クリスきゅんの可愛らしさは……皆が認めるものなのですから(ニッコリ)」

「ですからぼくっ 男のコ! 男のコなんですって!?」

「それにぼくっ 【純潔(どうてい)】じゃないのに!」

「ええ、ですが【乙女(しょじょ)】ですよね?」

「え?」

「それとも……あるのですか?」

「なな……なにが でしょう?」

「殿方のアレを 受け入れたことが、です♡ ハァハァ♡」

「そっちぃぃ!? って! あるわけないですよぉ!?」

「でしたら何も問題はありませんね♪」

「そんなぁ!?」


 うぅ なんとか女装イベントのフラグをなくそうとしたのにぃ!?


「ですが……安心してください」

「え? それはどういう──」

「いちど覚醒してしまえば、その後は【乙女(しょじょ)】で居続ける必要はありません」

「ですから安心して、ろすとばぁじん☆ しても良いのですよ?」

「しませんからっ!?」


 なんてコトいうの! もぉもぉ!


「うぅ でもこれって……」

「ミヤビさまは最初からこうなるって わかってたんですかぁ?」

「いいえ……神であろうと、未来は予測できません」

「え? じゃあ……ぼくがアプリルさんと入れ替わったのは──」


【姫巫女の従者】は、姫巫女を想い・慕う女性がなるもの。

 だからエルフの森から遠く離れたここでは、そうした人はいるはずがない。

 だからアイナママは、あの入れ替わりはむしろ好ましい結果になったって……


「ええ、あくまであれはあなた方が自ら引き寄せた運命……」

「そんな運命と必然が重なり合って、あの結果に導かれたのですよ?」

「そう……だったんですね」


 ただ、結果的には従者は4人全員が揃ったし、6体の魔物も封印できた。

 そして入れ替わったカラダも、今は無事にもとに戻ってる。

 もしかしたらアレは……アプリルさんの【幸運】が引き寄せたのかもしれない。


「神は信仰を捧げる者に、ほんのささいなきっかけを与えるだけ」

「そもそも、生きとし生けるものの運命を、勝手に変えてしまうなど……」

「それは神とて許されるざる行為なのですよ? クリスきゅん♡」

「そう……ですよね」


 それでも……そのきっかけを与えてくれるのは、神様の優しさだと思う。

 で、そこから本当に救われるかどうかは、そのヒトの運と努力次第なんだ……


「ミヤビさまぁ いつもぼく達を見守ってくれてありがとうございます」

「ええ……神はあなたがたと共にあり、いつも見守っているのですよ」

「えへへ♡」


 いつもはちょっと──ううん、すごくエッチで露出癖のあるミヤビさまだけど、

 こうしてお話すると、やっぱり神さまなんだなぁって、つくづく思う♪


「ろ 露出癖……っ!?」

「そんな言い方はヒドいですよっ クリスきゅん!」

「ええと……いってないんですけどね?」


 モノローグまでミヤビさまには筒抜けとか~


「そもそもわたくしにとっての露出は癖などではなく……人生っ!」

「神様なのに!?」

「いわゆる、らいふわーくというヤツですわ♡」

「おかげでぼくの周囲には、ビキニの女の人でいっぱいですけどね~」

「あら? クリスきゅんは、ビキニのおっぱいがお嫌いですか?」

「………大好きですぅ」

「うふふ、ならば良いではありませんか♡」


 そういうと、ミヤビさまはぼくのお顔をおっぱいに埋める♡

 それはぼくの知るおっぱいの中で、いちばん大きなおっぱいで~


(あぁっ でもほんとうに……癒やされるぅぅ♡)


 そのあまりの心地よさに……

 ここは夢の中なのに、思わず眠りに落ちてしまうぼくなのでした。

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