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202/225

『202話 酔ったら注意』

『202話 酔ったら注意』



 俺ひとりだけ別室になったのは寂しいです。

 部屋は豪華であらゆる家具が国宝級に思える。

 壁には絵画が飾ってあり俺は椅子に腰掛けた。

 少しまったりとしていたらメイドが来て、


「マツシマさん、お食事が用意できました。お部屋は隣にありますのでどうぞ!」

「食事! ありがとう」


 ちょうどお腹も空いたところだった。

 メイドの後を歩くと大部屋に通されると、


「もう食べてるわよ!」

「うわぁごちそうだ!」


 俺が到着するやエテルナがすでに肉を食べていてザラスさんも両手を使って肉を食べていた。

 それも凄いごちそうだった。

 さすが国王の住む城だ。

 料理の格が違う。

 俺もすぐに料理を胃に流し込んだ。

 

「お酒飲めるのかいプリモ?」

「プリモはお酒飲める!」

「やめなさい。強くないでしょ」

「大丈夫!」


 リスグラさんに注意されていたが、プリモさんはお酒をかなり飲んでいます。

 俺も少し飲んでいます。

 スカーレットさんとプレミアさんもグラスでお酒を。

 顔は赤くなっていて、ほろ酔いを超えています。

 

「こんな贅沢な料理を食べてもいいのかな……」


 エテルナが心配になったのか、確認をして、


「料理は食べ放題だよ。リスグラがいるのだから、宿泊代金と料理は無料だ。いっぱい飲もう、エテルナ!」

「はい、飲みます!」


 無料と聞いたら急に豪快に飲みだすエテルナだった。


「飲み過ぎるなよな」

「マツシマも飲みなさい」

「俺はそんなに飲めないんで」

「マツシマはお酒よりもヒールアップよね。体力なくなると死ぬから」

「呪いは早く解決したらいい。ベッドで寝ていれば歩かないで済む。私はベッドにいたから呪いの効果を最小限にしていたのよ」

「俺もベッドで休むよ。あまり動かないようにします」


 歩く度に体力減って困ったものです。

 食事で満腹になった。

 見るとエテルナは満足気に食事を終えていた。

 ザラスさんもたぶんお腹いっぱいだろう。

 

「食った、もう食べられない」

「エテルナは食べ過ぎだにゃ〜」

「あんたもよ」

「マツシマ、私は先に部屋に帰るわ」

「はい、どうぞ。俺も部屋に戻ります」


 エテルナが席を立つとザラスさんも続いた。

 俺も十分に満足したから部屋に。

 リスグラしんやジェニアさんも部屋に戻るそうだ。

 ジェニアさんは淡々と食べていた。

 特別に美味しいとか言わないあたりはジェニアさんっぽかった。

 部屋に帰ってベッドに。

 お酒も少し入ったのもあり、ほろ酔い気分です。

 鏡があれば顔は赤いだろうな。

 そこへ扉が開かれた。

 俺はエテルナかなと思った。

 エテルナが寂しくなって俺の部屋に来たのだなと。

 扉から部屋に入ってくる足音が耳に届いていて、確実に俺の方に近づいています。

 そしてベッドまで来て、停止した。


「う〜〜ん、眠いぞ!」

「ちょっと酔ったな〜」



 声の感じからしてエテルナではないとわかった。

 誰だろう?

 俺は近づいてきたところで、顔を見上げてみたところ、


「あれっ、スカーレットさん、それにプレミアさん、どうしたの?」

「う〜〜ん、もう寝る」


 スカーレットさんは酔っているな。

 俺の言葉に返事がないし。

 大丈夫か!


「おやすみなさい」

「プレミアさん、ここは俺のベッドだよ!」


 ダメだな。

 プレミアさんも酔っていて、俺のベッドだとわかっていない感じだ。

 二人には説明したが、ベッドに入り込んできた。

 無理矢理に出すのも難しいので、俺は二人の真ん中に挟まれてしまった。

 そしてベッドで三人となった。

 俺はあまり動かないようにしてじっとしてます。

 それでもスカーレットさんの手が俺の方に。

 これはヤバいだろう!


「あっ!」


 思わず声を出してしまった。

 触られた反動で手を動かしてしまうと、プレミアさんの方へ。

 とても柔らかいのだが、何だろうか?


「ああっ……」


 プレミアさんの声。

 起きたのか?

 起きてはいないが、俺の手がお尻に当たっていたからだった。

 スカーレットさんは今度は俺の上に乗るように変えてきた。

 胸がデカいスカーレットさん。

 俺の顔に乗せてきた。

 息が苦しいです!


「う………」


 さらにプレミアさんが、俺の顔に急接近中!

 それ以上、接近したらマズいのでは……。

 しかしプレミアさんの接近は止まらずに俺の口に。

 酔ってるから気づいていない様子だった。

 このまま朝をむかえると俺が二人を連れ込んで何かしたとなるよな。

 プリモさんも疑いをかけるだろう。

 言い逃れできないな。

 かなり困った事態になるも、スカーレットさんが重なりあい、プレミアさんとキス状態なので、ベッドから出たくはないのが本音でした。

 その時に扉がノックされた。

 

「おい、スカーレットとプレミアを見なかったか。二人がいないのだが」


 リスグラさんの声だった!

 二人がいないから不審に思ったのだろう。

 探しに来たのだ。

 寝た振りをすべきか。

 部屋に来られたらアウトです。

 俺が悪いとなるのは目に見えていますから。

 ここは寝たように思わせなたいから、返事をしないとした。

 

「ん……寝てるのだな。わた〜し入るぞ」


 ええっ!

 返事しなても入るのか。

 逆を取られた感じだ。

 返事しなければ戻ると考えたのだが、どうしたらいいだろう。

 そんなこと考えている間にリスグラさんはベッドに来ていた。


「あれっ、マツシマ何をしているのだ!」

「これは、違います! 俺は何もしてません!」

「どうしてスカーレットとプレミアがいて、服を着ていないじゃないか?」


 よく見てみると服を脱ぎ捨てていたらしい。

 そこへプリモさんも現れた。


「抱き合っています! マツシマは二人の服を脱がして抱きついているの、プリモは見た!」

「二人が酔って俺の部屋に来たのです!」

「嘘を言うならマシな嘘を言え」


 今度はジェニアさんの声。

 

「やはり手を出したにゃ〜」

「呪いで体力落ちているだろうに、何をしているの!」

「エテルナ、俺は呪われている、助けてくれ!」

「知らない!」


 完全に俺の悪業にされた感がある。

 せめて呪いの心配くらいして欲しいです。

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