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『20話 賢者ジェニア現れる』  

『20話 賢者ジェニア現れる』

 

 翌日からさっそく魔導書を買い漁るとして町の魔導書店へ。

 魔導書レベル1を元に作るから大量に必要になる。


「町の魔導書店へ買い出しに行くけど、エテルナはどうする?」

「私は買い物に行くわ。マツシマの下着も必要だし、食料品店も行きたいし」

「ええっ! 俺の下着も?」

「ええそうよ。変じゃないでしょ。下着が1枚しかないと毎日困るでしょう」

「そうだね、エテルナの下着も一緒に買ったらいいよ」

「貴族の下着を見たの、この変態!!!!!!!!!!」

「見てません!!!!!!!!!!」


 そういえば俺の下着はひとつしかなかった。

 異世界に転生してきたままの服装だ。

 作業着にデニム姿のままであり、下着も付けたままだった。

 俺は気にしていなかったが、やはり女性だからか気になったようです。

 費用は俺が払いますので、エテルナに渡しておく。

 なんか女性に下着を買ってもらうとは夢のようである。

 エテルナは特に嫌がっていないからお願いしますとした。

 家は一緒に出ると俺は魔導書店に、エテルナは買い物へとして、別れる。

 魔導書店はもう何度も足を運んでいるから、迷わずに到着。

 店内に入り異様に買い漁るので店主が不信に思ったらしく俺に話しかけてくる。


「あの〜キミはそんなに同じ魔導書を買って意味がないだろうに。なぜ買うのかい?」

「えっと……自分で魔導書を作ってます」


 不思議なのだろう。

 確かに同じ魔導書ばかりだから、不信に思えたのだ。

 不審なのを説明するのが難しい。

 簡単に説明しても首を傾けるだけだ。

 

「……キミは賢者なのか?」

「いいえ、賢者ではありません、製本士です」


 普通の製本士です。

 賢者って確か凄い強い方だと聞いた。

 エテルナも言ってたような。


「賢者でもなく、製本士とやらで魔導書を作っていると? あはははははっ、それは嘘だろう。魔導書は賢者にしか作れない物。賢者が長年修行をして初めて魔導書レベル1を作れるのだぞ」


 俺の説明を聞いた店主は高笑いした。


「賢者ではないですけど、俺にも魔導書は作れるのです。嘘みたいに思われるでしょうけど。マツシマ魔導書店を町に開店しました。嘘だと思われるなら今度見学にどうぞ。凄い売れ行きでしたから」


 怪しまれてるからお店を知らせておいた。

 店の宣伝にもなるしいいだろう。

 その代わりこの店の売り上げが落ちてたりして。

 そしたら俺に恨みを持つかもな。

 

「本当だとは信じられない話だが。賢者以外に魔導書を作った話は聞いたことない。世界中で共通の常識だからな。まあいい、ウチの魔導書を買ってくれる分にはウチの売り上げになるから本当でも嘘でもいい」

「それじゃ、これだけください」


 結局は俺の話はほとんど信じられていなかったらしい。

 俺が大量に買うのは歓迎ってことだった。

 まぁそうだろうね。

 大量に買うのを断る店主はいないよ。

 そのうち売店が繁盛店として有名になれば、わかってくれると信じてます。

 今は知らなくても。

 いつも以上に購入しました。

 量的には二倍くらいは買っただろう。

 問題は持てるかどうかだ。

 袋は持ってきたので、持ちきれなくなることはなかったが、このペースだと持ちきれない問題に直面する。

 家と魔導書店を何往復もするのも疲れるから考えておこう。


「店主さん、私が貴族なのに嘘をついてるとおっしゃるのですか!!!」

「き、貴族ですか?」


 店主は何を言ってるのかとなる。

 店に現れたのは買い物に行っていたエテルナ。

 買い物速すぎでしょ。

 店主はいきなり現れたエテルナを見て頭に?マーク出てました。


「あ、すみません、彼女は痛い貴族なもので……」

「……ありがとうございます」


 エテルナは俺が疑われているのが不満なのだが、貴族の名を出された店主も困るだろうな。


「買い物は」

「終わった。心配で急いで来た。疑っているのだな。私のおかげで助かったわね!!!!!!」

「助かってない!!!!!!!」


 支払いを済ませて店を出ようとした時に、女性が俺の前をふさぐ形で立っていた。

 魔導書店に来た来客だったが、なぜか立ちふさがるので、変だなと思った。

 通れないから、困ったな。


「あの〜すみません。通りたいので……」

「……あなたがマツシマ?」


 えっと……なぜ俺の名前を知ってるのだ。

 俺に用事があるのか。

 お客さんにもこの女性はいなかった。

 会えば覚えているはずだ。

 なぜかと言うと、もの凄く綺麗な女性だからである。

 けど、どこかで見た記憶もあるが……。


「はい、マツシマです。俺はどこかで会いましたっけ……ちょっと覚えてないのです」

「オーガが王都に出現したのは覚えているか。あの時に私がオーガを倒しただろう。その付近にいたのがマツシマだったはずだ」

「ああっ、あの時の賢者でしたっけ?」


 そうでした、あの時の賢者の女性だった。

 すっかり忘れてまして、思い出せなかった。

 でも賢者がまるで俺に用事でもあるのか。

 

「そうです、覚えてくれていてありがとう。私は賢者ジェニア。そこであなたを探していた。この魔導書店に入ったのはわかってました。少し話がある、その魔導書が関係していることで話がある」


 なんだろうか話つて。

 賢者って偉い人なのだろうから、俺みたいな低レベルな冒険者には用はないと思うが。

 ジェニアって言う名前だと名乗ってきたが、俺はマツシマと教えてないのにマツシマと知っていたのはなぜ?

 それに魔導書店の店主のオッサンの様子が変だな。

 なぜか賢者が来た時から、怯えているようにも見受けられる。

 賢者は日本で言う暴力的的な怖いお方なのか。


「魔導書が関係してるとは……? ジェニアさんには関係ありますか。もしかして買いたいのを俺が全部買ってしまって怒ってるとか」

「怒ってはいない。その程度で怒るか」


 ジェニアは怒る様子もなく答えたが、俺に対して上から目線感は否めない。

 完全に上の地位から庶民を見ている感じが強い。


「バカかキミは!!!!!!!!!!! このお方は賢者ジェニアさんだぞ。魔導書を作れる才能のある賢者だ。有名な賢者さんだぞ。なぜ魔導書など買いに来るのだ、バカか!!!!!!」


 店主は俺の質問が賢者ジェニアをバカにした質問だと感じたらしく怒り出して言ってきた。

 怒ったのは賢者ジェニアではなくて店主でした。

 店主を怒らせるつもりはなかった。

 しかしこの怒りかただと俺が思っている以上に偉人らしいな。

 そして俺がバカにした質問をしたと思ったようです。

 

「ジェニア……聞いた名だと思った。賢者ジェニアが現れるとは驚いたわ。まぁ私も貴族だから有名さでは負けてないわ!!!」

「貴族?」

「すみません! エテルナは貴族でも没落貴族なので気にしないでください」

「没落貴族とか言うな!!!!!!」

「黙ってなさいエテルナ」

「はい……」


 エテルナはジェニアの威圧感に屈した。

 俺にもわかる凄みのある威圧感だった。


「俺がジェニアさんをバカにしたのなら、すみませんでした」

「謝るのはいい。それよりも確認したいことがひとつある。マツシマは最近に店を開店したと聞くが本当か?」

「はい、店と言っても、小さな売店です。そこで魔導書を販売してます。よくご存知でしたね。もしかして俺の店の噂を聞いたとか」


 噂が広まっているだろうとは思っていたが、賢者にも広まっているとはな。

 想像以上に広まりがあるとは嬉しい限りです。


「噂は聞いた。王都で魔導書を売る店の噂を。そしてその魔導書はレベル2であったと。それを確認しに来た。絶対にあってはならない魔導書だから私が直接確かめに来たのだ」


 どうやら噂を聞いてきたのだが、あまり歓迎してない雰囲気です。

 どちらかと言うと、疑っているっぽい。

 しかし今は魔導書レベル2は手持ちではない。

 全部売れてしまった。

 これから自作するわけで、まだないのはわかってもらえるか。


「あいにく、今は持ってません。まだ作ってません。すみませんが今度売店に来てもらえたらハッキリします。商品は魔導書レベル2がありますから」


 仕方ないから売店に来るように伝えた。

 逆に怒るかもしれないと思った。


「今はないが、これから作るとは意味がわからない話だ。マツシマが自分で魔導書を作れるとでも言うのか? この賢者である私に向かって本気で言ってるのか」

「自分で自作した魔導書を販売してますからね。俺のホットメルトで作った魔導書を」

「あり得ない話だ。世界で唯一魔導書は我ら賢者による想像物。大賢者様のもとで修行した者にだけ作れる聖なる奇跡の書だ。その賢者が作れるのが魔導書レベル1の魔導書。魔導書レベル2など不可能。偽物を売ったのなら商業ギルドにて罰則されるぞ」


 いえいえ嘘は言ってませんから。

 やはり実物を見てくれないと信じてもらえないのなら実物を見せるしかない。

 このままだと俺が罰則されてしまうし。

 罰則はゴメンですよね。

 もしかしたら死罪とかなったら最悪です。

 この場は賢者ジェニアに俺のホットメルトを見てもらうしか解決方法はなさそうだ。

 納得してもらうしかないなら、店主に言ってこの場を一時的に作業場とさせてもらおう。


「貴族に罰則とは、いくら賢者とはいえ許される発言ではないわよ!!!!!!!!!!」

「エテルナではない、マツシマが罰則だと言ってるのだ」

「すみません、エテルナは無視してください!」

「わかった」

「わかるな!!!!!!!!!」


 うるさいエテルナを邪魔なので、後ろに引っ込めた。

 

「賢者ジェニアさん、俺が嘘だと思うなら今この場で作ってみせましょう。この場で作れたなら信じてもらえますか?」


 果たして何と言うか。

 賢者っていうくらいだから、いきなり罰則せずに、チャンスくらいは与えてくれるはずだが。


「信じてやろう。しかし違っていたらマツシマを王都の商業ギルドに送る。そして罰則を受けさせる」

「わかりました。その約束で俺は受けましょう」


 ありがとうございます。

 とりあえず、いきなり死罪とかはなさそうです。

 それにしても魔導書を買いに来ただけなのに、面倒な話になったものです。

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