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ブクマありがとうございます。
見付けて下さってありがとうございます。
投稿に慣れなくて、バックアップの前に消しちゃったと泣いた後…それに気付いて嬉しかったです。
兄妹愛を入れてみましたが、溺愛ワードはこんな感じで入れていくかと思います。
お茶でも飲んで落ち着こうと、指示を出していたアレックス殿下。お茶で無く、レモン水にして下さい。無理ですか? そうですか…。と、やり取りをしていたら「レミーネという初等科の生徒を知っているか?」と聞いていた。
レミーネちゃん。知らない訳無いじゃあありませんか。家族ですよ、妹ですよ!。
先程のエリアナの発言。王子に泣き付いて「使用人」と連呼していたのだろう。それを聞く人の中に四ヶ月もと思うと、思わず私が泣いてしまいそうになる。どうして話してくれなかったのか? 週末は、必ずお家に一緒に帰っていたのに…。聞きたかったと、今更で思う。エリアナは悪い方にしか言わなかったが、レミーネちゃんはきっと歩み寄ろうとしたんだと思う。後、私に迷惑を掛けないようにかな?
あっ、そんな事よりレミーネちゃんだ。
「妹ですよ」と言うと、外に居るという。
何ていう事でしょう?。
なら、アレックス殿下が部屋に来た時には部屋の前に居たのだろ。
知っていたら、レミーネちゃんを優先させたのに。こっちは被害者なんだから、都合合わせて貰ったって貴方方は何も言えないのですよ?
部屋を出ようとドアを開けたら、途端に飛び込んで来た愛しい者。しがみつく様に抱きつく妹の背をポンポンと撫でながら、部屋へと招き入れる。
話し合いの再開はまだなのだろうから、問題無いですよね。
テトテトと手を引いて歩きながら、護衛騎士の元へ行く。
お1人お借りしてもいいですよねと借り受けて、隅のソファーの向きを変えてもらう。この向きじゃ、私もレミーネも皆にじろじろとみられたら恥ずかしですから。
向きを変えたソファーにそのまま座ってもらって、私は右片膝に座らせてもらう。準備は出来た。さぁ、おいで。とレミーネへと両手を伸ばす。
タブルハグだよ!。
泣いているレミーネを慰める事が出来る。私は、先っきのでささくれた心を癒す事が出来る。
一石二鳥? 1粒で2度美味しい? 一挙両得? …んっと、どれだろう?
取り敢えず、この部屋に兄様が居てくれてよかったよ。だって安心感は、私よりも兄様のが上だもの。
お仕事中にも関わらず、アレックス殿下が気前良く貸してくれてよかった。そもそも、部屋の中に兄様が居たから、エリアナに向かって行けた。中立殿下と年下従弟が居たからって、面と向かって向けられる悪意や侮蔑が平気な訳が無い。それでも、ちゃんと立つ私を見てもらってると思うだけで、力を入れて顔を上げる事が出来た。兄様様だ!
だけど、あの時…エリオットが動いてくれてよかった。エリオットが行動を起こしてなかったら、兄様が掴みかかっていたんじゃ無いかと思ってしまう。職務中に持ち場を離れるのは重大な規律違反です。そう思ってしまう程、彼女が口を開く事に、殺気立っていく兄様の姿が映ってた。あれは鏡。私の偽りの無い心だ…。
「ぐふぅ~」とか「ぶ~ん」とか、唸りながら泣いてる妹も、段々と落ち着いて来たようで、詰まりながらも聞き取れる言葉を話出していた。「ごめんなさい」とか「説明、駄目だったの」とかだ。泣くのは落ち着いても、感情迄落ち着ける訳じゃ無い。ただ、レミーネがこれ以上、エリアナの事で物思いにならない事を願うだけだ。
お父様が帰って来ても、レミーネと一緒に知らない人の振りをしてやろう。話なんてしてあげない。無視して無視して断固無視します。
茶器の乗せられたワゴンが運び込まれて来た。
アレを頂いたら、建設的な話合いのスタートだ。(さっきまでがめちゃめちゃすぎたのだ。)
私は兄様にレミーネを寮まで送って貰う事にして、このソファーを、コの字の一辺を埋めるべく運んでもらう事にした。誰かの隣に座るのは、遠慮したいですし。
勿論、アレックス殿下の許可は頂きましたわ。兄様にレミーネを送って貰うという事は、持ち場を離れるという事ですし…。ソファーの移動の為に、職務外の事をして頂くのですから…。勝手はしません。
運んで貰ったソファーに、お礼を言ってから座る。
運んでくれた騎士の方は、こんな頼み事をされてビックリしてるのかギクシャクとしている。この場の主であるアレックス殿下では無く、一令嬢の頼みですものね。助かりましたわ。ありがとうございます。
用意された茶器を手に顔を上げると、対面のアレックス殿下と目が合う。
複雑な顔をしていらっしゃる? そして皆様も微妙なお顔です。コレに座ってはいけなかったのでしょうか? 確かに、ミスマッチ。美意識に拘りのある方なら、納得いかないのも仕方の無い事でしょう。
ですが、誰かと隣合うのは実は苦手です。父や兄妹達なら良いのですが、余り社交の場に出なかったので…。知らない方との距離を掴むのが、本当に少し苦手なのです。
ですから、文句があっても聞く気はありませんの。皆様に着席して頂くのは、当たり前の大前提。
偏り情報で暴走行為は、本当に迷惑ですわ。子供でも分かる様にと話した先程とは違うのです。
ですから、この席を諦めるなら、アレックス殿下の移動を求めますわ。ですが、察して動いては下さらないですよね? ですから、このままを主張致します。
「あ~…その、クルシェ嬢?」
暫しの沈黙を破り、アレックス殿下御発言。
「はい」
「今のはいったい何を…?」
「「今の」とは?」
質問に質問を返してしまった。ですが、「今の」何に付いてか分から無いでは無いですか?
「妹を慰めていたのは…分かった。しかし、何故騎士の膝に乗る? その必要があったのか?」
「問題ですか?」
「問題だろう。躊躇無く、妹も膝にのったが…こう…、嗜みとしてどうだろうと思うのだが」
歯切れが悪いです。
「嗜みと言われましても…。兄に甘えるの、駄目ですか? 確かに人前ではありますけど、泣いていたら、放っておけないですよね?」
と、お茶をコクリと飲み込む。
「兄? 誰の?」
「レミーネと私のですわ」
「騎士ギースが?」
「えぇ。グレイ・ギースは、上から2番目の兄ですの」
何か、変な事でも言ってしまったのでしょうか?
アレックス殿下。眉を顰めて思案の御様子。
身内である事が問題なのでしょうか? まぁ、身内である兄様の力による暴走とか? ちょっと心に浮かんだ想像も、あながち見当を外れては無かったのだろう。
「グレイの妹?」と、騎士のお仲間さん達。
「普通…抱っこあり?」がエドガー殿下。
他、ボソボソ聞こえたが無視。
ですがエドガー殿下? 下に王女様居ますよね? 抱っこしないのですか? 兄様失格です。好感度0です。
「クルシェ嬢の所は、あれが普通か?」
「余所の普通はしりませんが、普通ですよ。私も兄様に甘えますが、妹も私に甘えてきましたでしょ?」
私としては、エドガー殿下の話を終わらせたいのですが…。兄妹仲に何か引っ掛かりがあるのでしょうか?
姉妹である事に拘ったエリアナ。だけど、私以外の兄妹は目に入って無かった。
あんな風になってしまったのかの理由を知りたくて、私達の事を聞きたいのでしょうか?。
「使用人の食堂って言われましたが、家族の食卓ですの。入学前はとても忙しくて一緒は出来ませんでしたが、揃って頂きますのよ。レミーネですが、家では侍女服でしたわ。私が当主として仕事しているのだから、自分もってお手伝いしてくれましたの」
可愛いでしょ? と、同意を求める。
「頑張ったらギュっと抱き締めたいし、抱き締めて貰いたいでしょ? 一緒に居たいし、居てもらいたい。一緒に暮らす兄妹は、異母の間柄ですが…でも、ちゃんと家族ですよ」
「そうか、そういうのが普通というのも良いのだろうな」
「えぇ、良いですよ。でも、私だけ部屋が本邸ですの。だから屋敷の生活は寂しくて。時々一緒にお風呂に入ったり、一緒に寝てもらったりして我儘してますの。それは卒業しなさいと怒られますが、私が当主なのだから、好きにしてもいいと思いませんか?」
「まぁ、良いかもな。ん? 良いのか?」
「なぁ、クルシェ嬢」
「はい。エドガー殿下?」
アレックス殿下とのやり取りに、エドガー殿下が入ってきた。
話に耳を傾けて居たのは分かっていた。何か感じるものがあったのだろうか? エリアナに意地悪をしていたと思われたレミーネ。そんな娘じゃ無いのだと分かって貰いたい。
「もしもエリアナが異母妹だったら…、違っても、仲良く出来たか? それに自分や家の事色々と話して…、私が噂とかで利用するって考え無いのか?」
壇上の時、私が部屋へ入った時とも違う。エリアナが連れ出された時とも違う。
エドガー殿下の瞳はとても落ち着いて見えた。
「私だけでなく、他の兄妹に目を向けてくれていれば、血の繋がりはなくても仲良くできたし、助け合う事も出来たと思いますよ」
「そうか」と息を吐く。
「それに噂ですか? どうぞ流して下さっていいですよ」
「何故? 困らないのか?」
「虐めてるとか搾取してるって冤罪系は困りますが、兄妹仲良すぎは問題無いですよ」
皆様首を傾げていらっしゃる。
簡単な事なのに、本当に分から無いのかな?
「例えばですよ? 王子殿下方は仲が良くて、出来る事は一生懸命に取り組んで協力し合ってる。王太子の治世になっても安心だなって事です」
首を傾げたまま、眉も寄ってます。
分からないですか? 例えが悪い? それとも言葉が足りない?
「仲が良い事は何の問題も無いのです。問題は、本当に仲が悪い場合と、仲が悪いと反対の噂を流す人が居る事ですわ」
「ぷッ、くくくくく…」
手の甲を口にあてがい、アレックス殿下が笑い出した。
何を言ってるか分かって貰えましたか?
「対処がしやすくなるので問題無いのです。騒動を起こした者を、さっさと捕まえるだけですから」
「クルシェ嬢は、随分面白い事を言うな」
「私の師の教えです」
「師とは?」
「父の秘書官ですの」
と、答えたら弾けた様に大きく笑い出した。こんな風に笑う事が出来る人なんだ…。
「クルシェ嬢!」
再びエドガー殿下に呼ばれる。
「クルシェ・ジス・ハレス・レイナード。私の浅慮で不愉快な思いをさせた。申し訳無かった。言葉だけの償いにするつもりは無いが、今は、この言葉だけでも受け取ってくれ」
少し体を私の方に向け、頭を下げられた。並ぶランス様もルキス様も。
はい。その謝罪受け入れました。
私はここで、初めてエドガー殿下に笑顔を向けた。
「子供のした事ですもの…。ですが、反省はなさって下さいね」




