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29話 勇者の本質

 


 舞




 皆でエルフの里で宴会をした数日後、私は寂しそうにトウカさんのフィギュアをつついていた風舞くんを連れて王都近郊の難民の居住区域に足を運んでいた。

 ちなみにフレンダさんを一人にする訳にもいかなかったので、お姫様に許可をとってシャリアスさんの監視のもと、四人での行動である。

 まさか当日の申請でフレンダさんの同行が許可されるとは思ってもいなかったが、フレンダさんの気を悪くしない方が優先なのか意外と融通が効くらしい。



「なるほどな。つまり衣食住は十分だけど、それだけじゃ暇だからって事で仕事を用意する事にしたのか」

「まぁ、ざっくり言ってしまえばそういう事ね」

「それで、マイは難民に何をやらせるつもりなのですか?」

「元々北方の小さな村に住んでいた人達だから、畑仕事が得意な人とか木材の加工が得意な人が多いのよ。だから、土木系の仕事をお願いする事にしたわ」

「土木系って言うと、水路か何かでも作ってもらうのか?」

「良い線いってるけど、ちょっと違うわね。今回作ってもらうのは溜池よ」

「溜池って、農業用水に使うあれか?」

「ええ。王都の上下水道とか近くの畑とかはすぐそこを流れているミルシス川の水を引いているけれど、水が大量に必要になる春先とかは雪解け水を考慮しても川の水だけじゃ足りなかったり、夏真っ盛りとかのシーズンは水不足になったりしちゃう事があるらしいのよ。日本みたいに山がちで川の流れが速いならそこまでの問題にはならないんでしょうけど、いくら山が近いとは言っても大きい平野で川の流れが遅いと渇水になりやすかったりするのよね。王都はわりかし上流だから良いけれど、溜池に水を溜めておけば下流で水不足になった時に放流できるでしょう?」

「へぇ、それで溜池を作る事にしたのか」

「初めは地下水を掘ろうかとも思ったけれど、都市部で地盤沈下とかは洒落にならないしそれなら溜池の方が良いと思ったの」

「まさか都市開発の事まで頭に入れて計画をしていたとは、マイはフーマに比べてかなり優秀ですね」

「溜池も溜池で頻繁に手入れしてあげないと決壊とかヘドロ問題とか色々大変だけれど、そのぐらいならマニュアルを残しておけばどうとでもなるはずよ」

「ほへぇ………どうっすかフレンさん。俺の彼女はすごく賢いでしょう?」

「ええ。フーマももう少しマイを見習うべきかもしれませんね」

「フレンさん貧乳!」

「そういうところは見習わないですよろしい」

「あいたた。何はともあれ、少し見ない間にそんな事をしてたって驚いたぞ」



 ふふん!

 風舞くんが私の事を褒めてくれているわ!

 あぁ、凄く気分が良いわね!



「ちなみに、観光名所にもなる様に景観にはかなりこだわるつもりよ。この世界の土木は重機じゃなくて魔法を使うから必要なのは人件費がほとんどだけれどそれでも管理費は必要でしょう? だから、王都に来た人達が水辺で遊べる様な商業施設も作るつもりなの」

「水辺で遊ぶって言うと、釣り堀とかスワンボートとかか?」

「そうね。スワンボートなんかは作りが単純な割に結構面白いし、今のところは設置するつもりよ」

「スワンボートとはなんですか?」

「足こぎ式のボートで、白鳥の形をしているヤツです」

「いまいち詳細が分からないのですが…」

「一応設計図もあるわよ」

「ほう……ジテンシャの機構で動く船ですか」

「金属部品は鍛治職人に頼まないといけないから作るのに結構お金がかかるけれど難民の人達の反応を見る限り、そう時間はかからずに元は取れそうだわ」

「もう、舞ちゃん凄すぎかよー」

「ふふん! 土御門舞を甘く見てはいけないわ!!」



 そんな調子で風舞くんにベタ褒めしてもらいつつ難民街を歩いていると、とある家の前でぼんやりと空を眺めながら座っている女の子を見つけた。

 そう言えば一昨日もこんな感じで座っていたけれど、どうかしたのかしら。



「風舞くん。あそこの女の子のところに向かってもらっても良い?」

「うん? 別に良いけど、どうかしたのか?」

「ええ。ちょっと気になる事があって」



 なんて事を話しながらぼんやりとしている女の子のところに連れて行ってもらうと、空を見上げていた女の子と肩車してもらっていた私の目が合った。

 なんだか、そこはかとなく元気がない気がするわね。

 少しだけ幼い頃の私に似ている気がするわ。



「そこのお嬢ちゃん。何か悩みでもあるのかしら?」

「お嬢ちゃん呼ばわりされるほど私は幼くないわ」

「もしかしてエルフの血でも混ざっているのか?」

「いいえ。私は正真正銘の人間よ」

「それじゃあ、実年齢と見た目にかなりの差があるとか?」

「私は大人びているとは言われるけれど、こう見えても7歳よ」

「なんだ。ただのマセガキか」

「ふん!」

「あいった!? こいつ、脛を殴りやがった!」

「まぁまぁ。私の太ももを撫でて良いから落ち着いてちょうだい」

「………それで落ち着くと変態っぽいけど、分かった」

「なるほど。フーマはやはり変態ですね」

「ちっ」



 フレンダさんにからかわれて舌打ちをする風舞くんも可愛いけれど、今は置いておいて。



「質問を繰り返すけれど、何か悩みでもあるのかしら?」

「別に大したことはないわ。生きていれば出会いもあれば別れもある。ただそれだけの事よ」

「要は迷子か?」

「違うわよ!」

「おっと、危ない」

「迷子じゃないとなると、お友達と別れてしまったとかかしら」

「アンソニーは友達というよりは、私の家族に近いわね。でも、もう良いのよ。きっと私はもうアンソニーと別れた方が良かったの」

「独身のOLが好きそうなセリフだな」



 私も風舞くんに同意だけれど、おかしいわね。

 北方の村にいた人達は一人の死者行方不明も出さずにここの難民街に集められているはずだし、家族同然の子なら一緒にここに来ているはず。

 となると、アンソニーはペットか何かなのかしら。


 そんな事を考えつつ風舞くんの髪の毛をいじりながら女の子の様子を眺めていると、女の子の座っていた家の中から20代後半ぐらいの若い女性が出てきた。

 見たところ、この女の子のお姉さんかお母さんといったところかしら。



「あら? もしかして勇者様?」

「私はただの通りすがりの美少女よ」

「……あぁ、お披露目はまだですもんね。えぇっと、それで美少女様。私達の家に何か御用でも?」

「この女の子が悩みがありそうだったから話を聞いていたの」

「そうでしたか。この子ったら、お気に入りのぬいぐるみを避難する時に置いて来てしまって、それ以来ずっとこんな感じなんです」

「ちょ、ちょっとママ! 私はもう大人だからぬいぐるみがなくたって大丈夫だもん!」

「あぁ…なるほど」

「避難する時に騎士様から出来るだけ荷物は少なくって言われて私達が最低限の衣服を選んでいるのを見て自分もって思ったみたいで…ぬいぐるみぐらい持ってくれば良かったのに意地を張ってしまったみたいなんです」

「へぇ……」

「な、何よ」

「ちなみになんですけど、そのぬいぐるみってどんなぬいぐるみなんですか?」

「このぐらいの大きさの熊のぬいぐるみです。私が作ってあげたものだからあまり出来は良くないけれど、この子ったら随分と大事にしてくれていて」

「ふぅん。ただのマセガキじゃなかったんだな」

「う、うるさいわよ!」



 あらあら、風舞くんったらそんなに小さい女の子をからかったら可哀想よ。

 それにしても、熊のぬいぐるみってもしかして…



「ねぇ、風舞くん」

「ああ、そうだな。ほらよ、アンソニーを連れて来てやったぞ」

「え!? どうしてアンソニーがここに!? それに、今どこから出したの!?」

「大事な家族ならもう無くすんじゃないぞ」



 風舞くんがそう良いながら熊のぬいぐるみを女の子に手渡して笑みを浮かべる。

 やっぱりこの子の熊のぬいぐるみって、以前村を破壊しに行った時にローズちゃんが回収して来たものだったのね。

 まさか家探しした時の報酬が、こんなところで人助けに繋がるとは思わなかったわ。



「ありがとうございます勇者様」

「いえいえ。俺は大したことしてませんよ。ていうか、良い事は一切してないです」

「? ほら、貴女もちゃんとお礼を言いなさい」

「うっ………ありがとう」

「あ、ああ。それじゃあ、俺達は用事があるから」



 風舞くんがそう言って踵を返した事で、肩車されていた私も女の子達に背を向けてその場から立ち去る。

 そんな様子を黙っていたシャリアスさんは風舞くんの態度を不審に思ったのか声をかけてきた。



「タカネフウマ。何故あの少女に礼を言われて気まずそうにしていたのだ?」

「良心的なものが痛んだからですよ」

「どうせ家屋を破壊したらその中にあるものは全て下敷きになっていたでしょうから、気にする必要はないと思いますけどね」

「これでも俺は勇者なんで、正義心は人一倍なんですよ」

「……? どういう事だ?」

「ふふ。風舞くんのそういう変なところで真面目なところ、結構好きよ」

「はいはい。変なところは余計だけれどありがとな」



 ふふ、風舞くんったら顔を真っ赤にして恥ずかしがっちゃって。

 口では飄々とした態度を取っているのに、照れていることが丸分かりじゃない。

 さてと、今日も風舞くんの素敵な一面を見れたことだし、精一杯お仕事を頑張るとしますか!




 ◇◆◇




 風舞



 舞に誘われて難民街まで足を運んだのだが、土木も経済も都市開発も門外漢の俺に出来る事は特に無かったため、舞がカッコよく活躍している間、俺は会議室の隅っこでフレンダさんと雑談に興じていた。

 ちなみにシャリアスさんはフレンダさんのお目付役でついて来たはずなのだが、部屋の隅の椅子で腕を組んだまま眠ってしまっている。

 ……もしかしてフレンダさんが眠らせた訳ではない………よな?



「という訳で、地下水の汲み上げは塩水化に繋がるおそれも……おい、聞いているのですか?」

「あぁ、はいはい。聞いてましたよ。地下水も有限だって話ですよね」

「……はぁ、何か気になる事でもあるのですか?」

「気になるって言うか、なんだか戦時中には見えないなぁと思いまして」

「元々ここの難民達はジェイサットとの戦争に際して避難して来たのですよ?」

「それは分かってますけど、そんな忙しい時期にこうやって前向きな話を出来る人がこんなにいる事に驚いたんです」

「あぁ、そういう事ですか」



 フレンダさんがそう言いながら、大の大人たち相手に演説する舞に視線を向ける。

 舞は先程から作った溜池の所有権や難民達が村に戻った後の管理者について説明をしている様で、建造予定の溜池を含む観光地の収益の7パーセントが村の税金から差し引かれるといった内容を分かりやすく解説していた。

 要はここで働いた分、将来支払うべき税金を反永続的に安くしてもらえるらしい。



「今ここにいる人達の中には税金がめちゃめちゃ安くなる事に釣られている人もいるかもしれませんけど、誰もが自分達の未来のために、そしてその未来を支える国のためにって働こうとしている。平和な時期ならまだしも、避難して来て当分は不慣れな土地で暮らさなくちゃいけないって時に、ここまで前向きになれるのは純粋に凄いと思います」

「良い国というのは王が民に安寧と平穏をもたらし、民がそのその恩恵に感謝し自ら動く国の事を指します。その意味では、ここまで良い国というのは世界広しと言えどもそうあるものではないでしょうね」

「フレンダさんがそう言うなら、俺達を召喚したのがこの国で良かったって心から思えますね」

「ただ、この国が良い国だとしてもこうして難民が顔を上げて動き出した要因は、あそこで演説をしている舞にあります。この国の財務大臣とどこかで知り合ったみたいですが、それでもあの小娘だからこそここまで大きな計画を動かす事が出来るのでしょうね」

「……フレンダさんが舞をそこまで褒めるなんて珍しいですね」

「私は思った事を口にしたまでです。大敵から人々を守るだけなら暗殺者で十分、人々を救ってこそ勇者なのだとは叔母様の言葉でしたか」

「流石は叔母様、含蓄のあることを言いますね」

「フーマも多くの人々を救える様な立派な勇者になるのですよ」

「例え魔王でもその妹でも救える様な立派な勇者になりますよ」

「まったく、口だけは相変わらず達者ですね」



 キメ顔の俺を見てフレンダさんが呆れ顔でそんな事を口にする。

 しかし、勇者は人々を救ってこそ勇者か。

 叔母様のありがたいお言葉として、心の片隅に留めておこう。



「そう言えばそろそろグルーブニル砦の奪還作戦の時期になりますけど、作戦の詳細とかはいつ発表されるんですかね」

「奪還作戦の予定日まで2週間前後ですし、作戦自体は既に完成していると思いますよ。詳細が気になるのでしたら、エリスを呼んでみてはどうですか?」

「エルセーヌなら知っているんですか?」

「あの子は私に仕えていた頃よりも活き活きしてますし、おそらくは既に調べ終えていますよ」

「そうですか。ありがとな、エルセーヌ」



 なんて事をここにはいないエルセーヌに言っていると、一先ずの介護が終わったのか真面目モードから天真爛漫モードに切り替えた舞がこちらにやって来た。

 どれ、俺の自慢の勇者様を労ってやりますかね。



「お疲れ様。すごくカッコ良かったぞ」

「ふふん! 風舞くんが見ていたからいつもより頑張っちゃったわ!」

「私から見ても見事な演説でしたよ」

「フレンさんもありがとう。この後は溜池の予定地の視察に行くのだけれど、良かったら二人もどうかしら」

「ああ、もちろん付き合わせてくれ」

「私もフーマと行動を共にする必要がありますし同行いたしましょう」

「それじゃあ早速行きましょう! ところで、シャリアスサンさんは何故爆睡しているのかしら?」

「あぁ、そういえばすっかり忘れていました」



 フレンダさんが鼻ちょうちんを浮かべるシャリアスさんの方に腕を向けながら指を鳴らす。

 あぁ、やっぱりフレンダさんが何かしてたのね。



「はっ!? 私は一体…」

「もう、お目付役なのに寝ていたらダメでしょう?」

「す、すまない。何故か突然強烈な眠気が襲って来て…」

「きっと疲れていたのね。良い夢は見れたかしら?」

「ああ。ミレンと共にピクニックに出かける夢を………いや、なんでもない」



 俺とフレンダさんの視線に気がついて、寝ぼけ眼だったシャリアスさんがピタリと話をやめる。

 どうやら自分がロリコンである事は未だバレていないと思っているらしい。



「あの女騎士、二度と目を覚まさない様に永眠させてやりましょうか」

「やめてあげなさい」



 なんて事を話しつつ、座りっぱなしで凝り固まった体をほぐしながら、舞やフレンダさんと共に溜池の予定地に向かうのであった。




 ◇◆◇




 風舞




 舞やフレンダさんと一緒に難民街に足を運んだその日の夜、俺はお姫様に呼ばれて広い講堂に来ていた。

 お姫様に呼ばれたとは言ってもエルセーヌを仲介していたため個人的な内容で呼び出されたのだと思っていたのだが、俺とエルセーヌとフレンダさんの他に舞やローズやシルビアやトウカさん達に加え、明日香や天満くんやまゆちゃん先生などクラスメイト達までいる。

 これ、何の集まりなんだ?



「あら、遅かったわね」

「転移魔法で直接来いって言われたからギリギリで良いかと思ってたんだけど、これは何の集まりなんだ?」

「じきに分かるわ。それよりも、風舞くんの席はあそこよ」



 舞の指差す方に目を向けると、そこには漢字で高音風舞と書かれた木の札が立てらた席がある。

 俺以外の面々も自分の名前が書かれた札のある場所に座っているらしく、全員の座る位置が指定されている様だった。



「オホホ。(わたくし)はご主人様の隣ですわね」

「おい、私の名前が見当たらないのですが」

「オホホ。そもそもお母様は離宮から出ることを認められていないのですから当然ですわ。お母様がこの会合に参加できるよう第一王女に話を通しておいた私に感謝して欲しいですの」

「おいフーマ。お前の従者が生意気な事を言っていますよ」

「それは別に良いんですけど、なんで俺達の席だけあんなに目立つところなんですか?」



 俺の名前が書かれた木の札が置かれているのは、議長席の様な立派な席のすぐそばの講堂の中心である。

 裁判所だと裁判官が座る隣の席で、国会議事堂だと事務総長の席にあたると思う。

 要は滅茶苦茶目立つ席なのだ。

 実際にここの席に座ってみると、皆の視線が集まっている事がよく分かる。



「オホホホ。議長席には第一王女が座るでしょうし、ご主人様はその補佐をするのではありませんの?」

「んな事言っても、俺は司会進行をやれって言われても出来ないぞ」

「では、フーマを見世物にするためでしょうね。フーマはクラスの中でも浮いている様ですし、間違いないでしょう」

「はいちゅーもーく!! 今からフレンさんがいかにしてコスプレにはまっ…ムガモゴグガガ」

「お、おいフーマ! 私が悪かったですから勘弁してください!」

「次に俺がクラスの中で浮いているって言ってみろ。今度はコスプレさせて壇上に立たせますからね」

「は、はい。分かりました」

「オホホホ。意外とご主人様もそういう事を気にしていたのですわね」

「何か言ったか?」

「オホホ。なんでもありませんわ。それより、姫殿下が到着した様ですわよ」



 エルセーヌのそんな声と同時にエスくんとヒルデさんとシャリアスさんと共に現れたお姫様が講堂に入って来たのを見て立ち上がり、お姫様が俺に軽く会釈したのを見てから続いて俺も腰掛ける。

 俺の後ろにはフレンダさんが立ち、お姫様の後ろにはヒルデさんとエスくんが立って、両脇の席をエルセーヌとシャリアスさんで固める形だ。



「皆様、本日はお集まりいただきありがとうございます。本日皆様にお集まりいただいたのは来たるグルーブニル砦の奪還作戦に関しての報告と、既に実戦経験を数多く積み上げている高音様に勇者様方が此度の作戦に参加する実力を持つか否かを見極めていただくためでございます。高音様、私は皆様を召喚させていただいた身として誰一人として勇者様方を失うつもりはございませんので、厳正な判断をお願いいたします」

「はぁ……………はぁ!?」



 俺が勇者達が作戦に参加するかしないか決めるってどういう事だ!?

 ていうかローズや舞達だけならまだしも、何で含クラスの奴らまで俺が判断する事を受け入れた雰囲気を出してるんだよ。

 さてはこれ、ドッキリだな。

 俺をみんなで驚かそうってそういう魂胆なんだろ?

 もう十分驚いたから、誰か「ドッキリ大成功!」って書かれたボードを持って来てくれよ。

 いや、冗談抜きでマジでお願いします!!


次回、11日予定です。

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