17話 太陽と月
風舞
「で、何をどうしたらそうなるんだ?」
ファルゴさんやユーリアくん達と一緒に優雅な(?)ティータイムを過ごした後で我が家に戻って来ると、ボロボロになった舞と団長さんが庭で、トウカさんとネーシャさんの手当てを受けていた。
団長さんに比べると舞の怪我は大した事は無いのだが、鼻血が出ているせいか割と派手な怪我に見える。
あ、ネーシャさんに目を逸らされちゃった……。
「その、久しぶりにシェリーさんと会ったから手合わせをしてもらっていたのだけれど…」
「マイムが素手で戦うって言うから私も素手で戦ったんだ」
「なるほどなるほど。それで、白熱しすぎてボロボロになったと?」
「いいえ。マスターがゼロレンジコンバットを使ったところで試合を中断して、見物に来ていた冒険者達も含めて講習会が開かれたのですが…」
「マイムの教え方が感覚的すぎて暴動が起きたのかい?」
「ち、違うわよ。シェリーさんがゼロレンジコンバットを一回で成功させちゃって、まさか成功させると思っていなかった私は思いっきり顔面を殴られちゃったの」
「それじゃあシェリーはなんで怪我したんだ?」
「ゼロレンジコンバットをもっと上手くできる様に練習してたら怪我してた」
舞とトウカさんと団長さんが代わる代わる説明する。
なるほどね、シェリーさんがゼロレンジコンバットに対する相性が良すぎて教えていた舞も怪我しちゃったのか。
まぁ、シェリーさんは赤い狂人と呼ばれる身体能力がすごく高い特殊な人だし、ありそうっちゃありそうな話だな。
「ちなみに、団長さんはゼロレンジコンバットをマスター出来たんですか?」
「いや。一通りの事は出来る様になったけど、まだまだ無駄があるな」
「とは言っても既に私よりも上手だし、この怪我も雷魔法を使える私よりも速く動こうとして出来たものなのよ?」
「マジか。団長さんはやっぱりぱないっすね」
世界樹での戦闘の時に殆ど魔力がないのに余裕で魔物をぶっ飛ばすから凄いなぁとは思っていたが、あの無茶苦茶な動きをする舞よりも速く動こうとするとは流石としか言い様がない。
舞と団長さんの雰囲気的に舞の速さについて行く事には成功したみたいだし、団長さんの身体能力は俺の想像のかなり先を行っているのだろう。
そんな事を考えながらトウカさんに鼻血を拭いてもらう舞を眺めていると、ファルゴさんが心配そうな顔をしながら団長さんの元へ寄って行った。
「大丈夫かシェリー?」
「ああ。心配かけて悪かったな。ちょっと背骨が折れただけだから大丈夫だ」
「背骨!? 本当に大丈夫なのか!?」
「だ、大丈夫だって言ってるだろ。ファルゴは心配しすぎなんだよ!」
「はいはい。悪りぃフーマ。ちょっと風呂借りて良いか? シェリーを風呂に入れてやりたい」
「あ、はい。ええっと…」
「こちらですファルゴ様」
「おう、ありがとな」
「お、おいファルゴ! こういうのは2人だけの時って言ってるだろ!」
「おい! 怪我人なんだから大人しくしてろ!」
そう言いながらファルゴさんと団長さんがシルビアの案内で家の中に入って行く。
なんか……。
「ちょっと見ないうちに前よりもラブラブになったわよね」
舞も俺と同じことを考えていたみたいだ。
そんな感じで舞と一緒に、歯ぎしりをするネーシャさんの背中とイチャイチャするファルゴさんと団長さんを眺めていると、舞の鼻血を拭き終わったトウカさんがスススっと俺の横へやって来た。
「フーマ様。マスターの手当てで疲れましたので、後で私をお風呂に入れてくれませんか?」
「嫌です。久し振りにユーリアくんに会えたんですから、姉弟で入れば良いんじゃないですか?」
「え、えぇっと、僕ももう良い年だから姉さんとお風呂に入るのはちょっとなぁ…」
「ユーリアはこう言っていますが?」
「言わせたんでしょう?」
トウカさんがユーリアくんを一瞬凄い顔で見たのを俺は見逃してないぞ。
そんな事を心の中で言いながらトウカさんにジト目を向けていると、その奥にいた舞がすっと立ち上がってトウカさんと俺の間にグイッと入って来た。
「それじゃあ久し振りに私と一緒に入りましょう!」
「え? 嫌だ。さてユーリアくん。久し振りに男同士の語らいでもしようぜ。ジャミーさんも良かったら一緒にどうですか?」
「ああ。それじゃあお邪魔させてもらおう」
「ちょっと風舞くん!? 私も怪我人だからシェリーさんみたいに大事にして欲しいんだけど!?」
「え? ユーリアくん、エルフの里に家買ったのか?」
「うん。宮殿だと落ち着かないし、姉さんの家だと里まで距離があるからね」
「ネーシャちゃぁぁん! 風舞くんが私をいじめるよぉぉ!!」
「な、何ですかいきなり!?」
こうして俺は庭で騒ぐ舞達を残して家の中に入り、ユーリアくんとジャミーさんを自分の部屋に案内した。
ジャミーさんがセイレール村の鍛治師であるゼラさんから教わったとかで俺のオルトロスの鎧の調整と本格的なメンテナンスをしてくれたり、ユーリアくんの髪を切ってやったりとそれなりに有意義な時間を過ごす事が出来たし、やっぱり舞を風呂に入れるなんて苦行をしなくて正解だったな。
…………………。
いや、やっぱり一緒に風呂に入っても良かったか?
◇◆◇
風舞
ユーリアくんや風呂から出てきたファルゴさん達と夜遅くまで話し込んだ後、俺達は家の前でセイレール騎士団の面々とユーリアくんに別れの挨拶をしていた。
なんでもセイレール騎士団の人達は既に宿をとっていて、ユーリアくんはこの後にガンビルドさんと会う予定があるためウチには泊まって行かないらしい。
ファルゴさん達もユーリアくんもまだ数日はソレイドにいるらしいのだが、そこそこのところで自分の仕事があるため戻ってしまうそうだ。
そこでラングレシア王国に足を運んでソレイドを留守にする可能性のある俺達は今日のうちに別れの挨拶をしておく事になったのである。
「それじゃあフーマ、世話になったな」
「いえ。久し振りにお会いできて嬉しかったですし、馬車も持って来てくれて助かりました」
「シェリーさんも今日はゆっくりお話しできて楽しかったわ! また今度会った時は一緒に遊びましょうね!」
「おう。次会う時までにはゼロレンジコンバットを完璧に仕上げてくるから期待しておいてくれよ!」
そんな感じで口々に別れの挨拶をしていく俺達とセイレール騎士団の皆さん。
俺達と離れたところではトウカさんとユーリアくんとローズが月を見上げながら話をしている。
何を話しているのかはここからは聞こえないが、3人とも笑顔だしとても楽しそうだ。
なんかカッコいいな、あれ。
よし、俺もやってみるか。
「……ファルゴさん。空を見上げてください」
「ん? 何かあるのか?」
「はい。夜になればこうして月が上がり、朝になれば太陽が昇ります」
「んん? まぁ、そうだな」
「俺達の間にどれだけ距離があっても同じ太陽か月が俺たちを見守っている。だから、俺達はまた会えますよ」
これは決まったな。
自分でも何を言っているのかは分からないが、雰囲気とキメ顔はバッチリだしファルゴさんならノリで押し通せるだろう。
ほら、一瞬ポカンとした顔をしたけどもうキメ顔になってるし。
「そうだな。俺とフーマは月と太陽。つまり兄弟みたいなもんだ」
おお、頭悪そうなセリフなのにそこまでイケボで言えるなんて流石ファルゴさんだな。
まぁ、俺も人の事を言えたもんじゃないんだけど。
そんな事を考えながらファルゴさんとキメ顔で見つめ合っていると、その様子を見ていた舞と団長さんが小声で話しているのが聴こえて来た。
「なぁ、あいつらは何を言ってるんだ? 太陽と月なら会えないんじゃないか?」
「ふふ。男の子のこういう話は黙って見守っていてあげるべきなのよ」
「そうなのか? でも、男同士で変な顔で見つめあっててキモくないか?」
「ああいうのは本人にしか分からない楽しさがあるのよ。今はただ笑顔で見守ってあげましょう」
「まぁ、マイがそう言うならそうするけどよ…」
…………。
超恥ずかしい!!!
「ちっ、ファルゴさんが俺達は太陽と月とか変な事言うから」
「はぁ!? 元はと言えばお前が変な事言い出すからだろ! 俺は仕方なくフーマの話にのってやっただけだ!」
「何が仕方なくっすか! めちゃめちゃノリノリだったじゃないですか!」
「なんじゃ? 何を騒いでおるんじゃ? いくら討伐祭が開かれているとは言ってもこの辺りは静かなんじゃからそう騒いでは近所の迷惑になるぞ」
「そうだぞファルゴ。俺達は客なんだからあまりソレイドの人達に迷惑はかけられない」
「でもよジャミー! こいつ、俺が話にのってやったのにそれを悪く言ったんだぞ!」
「実際言ってる事、意味不明だったじゃないすか」
「これフウマ。お主には別れを惜しむ情緒はないのか。もう当分は会えないんじゃろうからしっかりと別れの挨拶をせい」
「それなら心配ないぞ。俺は転移魔法が使えるからいつでもファルゴさんにちょっかい出せるからな。まぁ、行く気になるかはわからないですけど…」
「おい! 見たかジャミー! こいつ今俺の顔を見て鼻で笑ったぞ! あの顔は絶対俺がいない時だけ来る顔だ! 俺が留守の時だけ美味い菓子とか持ってくる顔だ!」
「はぁ、ネーシャもこのど阿呆に何か言ってくれ」
「……赤毛猿男のバーカ」
「んだとゴラァ!!」
「はははは。相変わらずシェリー達の傭兵団は賑やかだね」
「あぁ。ファルゴとネーシャがもうちっと仲良くしてくれれば私も助かるんだけどな」
「ですってよファルゴさん。大人なんですからもうちょっと落ち着いたらどうですか?」
「いつまでもマイムとくっつけねぇお前みたいな子供に言われたかねぇよ!」
「ふふふ。それでしたらこのトウカがフーマ様を大人にして差し上げましょうか?」
「そう言う姉さんだってその意味じゃまだ子供でしょ?」
「ユーリア! 最近の私は上品なお姉さんで通っているのですから余計なことは言わないでください!」
「むぅ、これはトウカさんが動く前に先手を打つ必要があるかしら…」
そんな感じでいつも通りガヤガヤと騒ぎつつもなんとか別れの挨拶を済ませた俺達は、一部憎まれ口を叩きつつも笑顔で手を振り合った。
さて、次にファルゴさん達やユーリアくんに会えるのはいつごろになるのかね。
◇◆◇
風舞
ファルゴさん達と騒がしい別れを済ませた翌日、俺達はリビングに集まって今後の方針を確認する会議をしていた。
ここにはラングレシア王国で調査を続けてくれているエルセーヌさんと、室内に移された棺桶で熟睡しているフレイヤさんはいないが、一先ずはここにいるメンバーだけで話をつけておけば問題ないだろう。
「というわけで今後はラングレシア王国にちょくちょく足を運んで信頼してもらいつつ、怪我をしない範囲で出来る限り力を貸していく感じで行こうと思う。ここまでで質問はないか?」
「うむ。妾は特に問題はないぞ」
「私もフーマ様の決めた事でしたら何の問題もありません」
「あ、じゃあ私から質問しても良いかな?」
首肯するシルビアの隣に座っていたアンが小さく手を上げながらそう言う。
アンは俺よりもかなりしっかりしているし、こうやって質問してくれるのは普通に助かるな。
俺はそう考えながら居住まいを正しつつアンに質問を促す。
「ああ。なんでも聞いてくれ」
「それじゃあええっと。もしもラングレシア王国のお姫様が、フーマ様が全力で力を貸してくれないなら城に出入りしないでくれって言ったらどうするの?」
「その場合も特にやることは変わらないな。ミレンの魔封結晶を探しつつ、必要な時が来たらエルセーヌさんの情報を頼りにラングレシア王国の助けになる事をする」
「そっか。それじゃあお姫様が何と言っても私達の方針はあんまり変わらないんだね」
「まぁ、俺達が力を貸さないならクラスメイトを殺すって言われたらまた考えないとだろうけど、それは多分ないと思うしな」
『あの小娘がそんな短絡的な事を言う愚物でしたらこちらとしては動き易いのですがね』
フレンダさんの言う様に、あのお姫様はかなりのキレ者であることは間違いない。
俺が直接的にラングレシア王国に手を貸したくないと言う理由の一つが、あのお姫様と距離を置きたいというものでもあるのだ。
だってあのお姫様なんか怖いし。
「それじゃあ他に質問はあるか?」
「質問とは違うんじゃが、少しだけ妾から良いかの?」
「ああ。言いたい事があったら遠慮せずに言ってくれ」
「うむ。それではそうさせてもらうとしよう。これは妾の正体の話じゃ」
「は?」「え?」
俺と舞は思わず口を揃えてそう言った。
もしかして、自分が魔王である事をシルビアとアンに明かすつもりなのか?
確かにこの2人なら受け入れてくれるかもしれないが、少し早計じゃ………。
そう考えてにわかに焦る俺と舞にローズはたしなめる様に視線を向け、話を続ける。
「フウマとマイとトウカは既に知っておる事じゃが、妾は本当はエルフでもハーフエルフでもない」
「え? そうなの?」
「うむ。今まで騙しておって悪かったの」
ローズはそう言うと魔法で偽装していた青い目を閉じ、ゆっくりと赤い目を開いた。
その目を見ればローズがエルフではない事は一目で理解できる。
「み、ミレン様?」
「妾は吸血鬼。お主ら人族と敵対する魔族の種が一つ、吸血鬼じゃ」
「じょ、冗談ですよね?」
「いいやシルビア。これは真実じゃ。妾は吸血鬼で間違いない」
「そ、そうですか」
シルビアがそう言い、思わずと言った感じで視線を下げる。
一方のアンは一度目を閉じて深呼吸してから、ローズに笑顔を向けて話しかけた。
「ねぇミレン様。ミレン様は私の友達なんだよね?」
「うむ。少なくとも妾はお主の友でありたいと思っておる」
「そっか。それじゃあこれからもよろしくね」
「お主は…それで良いのか?」
「うん。むしろ私を見くびってもらっちゃ困るかな。私は種族がどうとかで自分の気持ちを変えてしまうほど愚かじゃないよ」
「そうか。妾はお主の様な心優しく聡明な友を持てた事を生涯の誇りに思おう」
「もう、そんなに大袈裟な事じゃないよ。それにほら、シルちゃんだって…」
アンがそう言ってシルビアの方を振り返ると、俯いていたシルビアはバッと立ち上がりローズの顔をしっかりと見つめて口を開く。
「私はミレン様が魔族でも、アンと私を救ってくださった恩人である事を知っています」
「うむ」
「しかし、正直なところ私はミレン様に怒っています」
「し、シルビア?」
「申し訳ございませんフーマ様。しかし、これだけは言わせてください。何故ミレン様は今まで私達にその事をお隠しになっていたのですか?」
「それは…」
「私とアンは光栄にもミレン様に友と言っていただきました。あのお言葉は嘘だったのですか?」
「嘘ではない! 妾は心からお主らの事を友であると思っておる」
「もう、シルちゃん? ミレン様にも色々事情があったんだろうし、そんなに言っちゃ可哀想だよ?」
「でもアン!」
「それに、そうやって怒るのは今じゃないかな。多分ミレン様にはまだ私達に秘密にしている事があるみたいだし………」
アンがそう言って目を細めながらローズに視線を向けた。
まさかアンはローズが魔王である事にも薄々気がついてるのか?
以前から賢い子だとは思っていたが、これは少し予想外だな。
そんな事を考えている間に、目をパチクリしていたシルビアがローズに向き直る。
「え? そうなのですか?」
「な、何の事かの?」
「まぁ、今はそれは良いかな。気にならないと言ったら嘘になるけど、今はミレン様が私達に秘密を打ち明けてくれた事に感謝しておくよ。ね、シルちゃん」
「う、うん。ミレン様が私達に今まで秘密にしていた事にはまだ納得はいっていませんが、フーマ様やマイム様と同じくらい信頼してくださったというのは嬉しく思います」
「そうか。礼を言うぞシルビア、アン」
ローズが少しだけ照れ臭そう頰をかきながらそう言った。
なんだ。
別に俺が心配することなんて何もなかったんだな。
魔族がどうこうよりも、ローズとシルビアとアンの仲がちゃんと良かった。
ただそれだけの普通の話だったのだ。
「あら風舞くん? もしかして泣いているの?」
「いや、全然泣いてないぞ。ちょっと俺の従者達が良い子すぎて感動しただけだ」
「ふふ。シルビアちゃんもアンちゃんも風舞くんと一つしか違わないのに、まるでお父さんみたいな事を言うのね」
「実際俺からするとあの2人は娘みたいなもんだからな」
「はいはい。ほら、これで涙を拭きなさい」
「涙じゃないけど……ありがとう」
そうして舞のくれたチリ紙を使って鼻をズビズビ言わせていると、その様子を見ていたトウカさんが軽く微笑みを浮かべてから、俺と同じ様に目を赤くしているローズに話しかけた。
「さてミレン様。そろそろこのタイミングで自身の正体を明かした理由をお聞かせ願いませんか?」
「う、うむ。そうじゃったな。とは言っても皆ほとんど気づいてはおると思うが…」
ローズがそう前置きを言ってから一度鼻をかんで軽く息を整える。
え?
気づいてるってなんの話だ?
俺以外の皆は分かっているのか?
そう思いながら軽く周囲を伺ってみると、俺と同じ様に周りを見回していたシルビアと目があった。
良かった。
ローズがこれから何を言うのか分かっていないのは俺だけではないらしい。
そんな事を考えている間に鼻をかんでスッキリしたローズが話を再開した。
「妾は吸血鬼じゃ。つまり、ラングレシアの王族からすると妾は敵としてその目に映るじゃろう」
「ん? でもこれまでみたいに目を青くしてエルフって言い張れば良いんじゃないか?」
「もしかするとそれで隠し通せるかもしれないけれど、万が一ミレンちゃんがエルフではないと知られたら大変な事になるわよ?」
「それじゃあエルセーヌさんもヤバくないか? あっちは悪魔だからバレたら即処刑もあり得るんじゃ…」
「エルセーヌは暗部の者ですから検査を受ける機会を避けようと思えば避けられるでしょうし、仮に突発的に正体を見破られたとしてもフーマ様の従魔である事を主張すればいきなり処罰を受ける事はないでしょう」
「じゃが、表立って城に赴く妾はラングレシアの者が妾が魔族であるか調べるために検査をすると言ったら断る訳にはいかぬ」
「それでは、どうするのですか?」
「うむ。そこでじゃ、妾はフウマの奴隷になろうと思う」
「は?」
『なるほど。そうすれば確かに堂々と魔族と言いながら場内に入れますね。流石はお姉様……って奴隷!!!!???』
その日、俺は今までのフレンダさんのセリフで一番の驚いた声と一番の大きな声を聞くのだった。
び、びっくりしたぁ。
ローズが俺の奴隷になるって言ったのもびっくりだけど、フレンダさんの大声の方がびっくりしたかもしれない。
本日キャラクター人気投票の発表予定でしたが、作者の体調不良により人気投票1位のキャラクターのデザインが線画までしか終わってないので、発表を数日延期します。
度重なる延期で大変申し訳ございませんが、出来るだけ早くに公開いたしますのでご容赦ください。
本編の次回更新は10月7日予定です。




