天才集団――『スパシーバ学園』の『聖徒』としての条件
これまでより長いかもです。
※修正しました。皆様にはご迷惑をおかけし、申し訳ありません。
大地ルイと大地レイは普通の人間では無い。
現在は日本列島の日本海側。俗に言う裏日本から北に50キロメートル離れた位置にある無人島を開拓して出来た学術研究会『ウィア』直属の下部組織。
研究養育施設『イクスぺリメント』の住人として特別な力『神呪』の天才集団――『スパシーバ学園』の『聖徒』としてそこの『クラス‐B』に所属している。
2人は宗教戦争『イグネス』の終結。
『コンタギオン』の完全治癒。
そして『レクティオン』の討伐――その3つを主な目的として毎日を過ごしている。
五大要素の『啓示』――紋章をその身に宿す戦闘を生業としたその道のプロフェッショナル。
大地ルイと大地レイは10年前、幼い頃にこの絶海の孤島、研究養育施設『イクスぺリメント』に運び込まれた。
その時、この2人はまだ5才だった。小学生にも満たないこの双子の兄妹に一体何が遭ったのか? 答えは目の前にある。そう――『コンタギオン』だ。
しかし、そこから更に遡る事数十年前――。
学術研究会『ウィア』のある調査から遂に『コンタギオン』の原因、つまり核心に迫る1つの事実が世間とは極秘裏に発表されたのだ。
それを知ったのは口の堅い政府のお偉いさんや企業家。貴族や大富豪等のごく少数の人達。
――『コンタギオン』は人間に寄生した宇宙人の侵略――
宇宙人の名は――『レクティオン』と命名された。ラテン語で『レスッレクティオ』と呼称されるそれは日本ではいつしか『レクティオン』として定着し、裏側の世界でもそう呼ばれる様になった。
『レスッレクティオ』の語源――それは『復活』を意味する。
『復活』――そこには再来や帰還、そして蘇生を想起するが、本当の由来はその精神障害と言う病そのものの歴史を暗示する。
かつての世界中のありとあらゆる精神疾患者達、彼等は歴史の内部に潜む『レクティオン』に古代から誰にも理解されずに1人、孤独に苦しんでその生命そして精神の中枢を内側から蝕まれてきた。
そして事実、彼等は死んでいったのだ。誰にも理解されずに、罵られ蔑まされ、それこそ路傍の石ころの様な扱いを受けて。
だが、もしそれをいつか発覚する事が出来れば非業の死を遂げた人達への弔い合戦をこの地球と言う星を舞台にして『レクティオン』相手に行える。
少なくとも学術研究会『ウィア』の狙いの1つはそこにあった。
そう。かつての人類。同志。死者達への冥土の土産を、新たな歴史の序章を、そして死者達の怨念――世界中のありとあらゆるアヴェンジャーの復活祭を遂行する。
それを実現する手段が、下部組織として研究養育施設『イクスぺリメント』に世界中から選りすぐりされてきた特別な力を持つ『神呪』の天才集団――『スパシーバ学園』の『聖徒』達である。
――彼等には戦うれっきとした理由があった。
そしてそれとは逆に、『レクティオン』と分かち合える時がいつか来るはずだ――そう唱える者は皆無だった。
『レクティオン』は精神病『コンタギオン』の正体であり、ガンである病原菌はすぐに抹殺しなければそれこそいつか訪れるのは『死』でしかない。
そして世界各地の裏社会では、核兵器や対『レクティオン』仕様の銃火器の類が製造されていった。ベルトコンベアーの様に今日大量生産されているのだ。
更に現代に至り、日本は『コンタギオン』の罹患者達の手によって宗教戦争『イグネス』が勃発した。学術研究会『ウィア』が2年前に世間に『レクティオン』の存在を認めた所、急速に日本の各地域で違った思想を持った信仰者達が対立、宗教戦争『イグネス』は始まった。
宗教戦争『イグネス』が勃発する以前、遥か昔の事――まるでこの惨劇を予知していたかのように対『レクティオン』専用軍人秘密隔離施設が出来上がった。
――そう。研究養育施設として謳われている『イクスぺリメント』だ。それは日本列島の日本海側北西およそ50キロメートル。ロシアと朝鮮、韓国に挟まれる形に位置する人工衛星にも映らない小さな孤島にある。
周囲360度巨大なプレートで覆われ、外からその内部を見る事は愚か外敵の侵入を許すはずもない。唯一その天辺に見えるのはまるで灯台のようなドーム型の展望台だ。内部の者はそこからいつでも警戒態勢に入っており、交代で見張りをしている。夜になると明かりが灯り地上の海からはもちろん領空侵犯も見逃さない。下手な軍事基地よりも警備は厳重だ。
では、大地ルイと大地レイは一体どう言った経緯で、世界中から選りすぐりされている特別な力『神呪』の天才集団――『スパシーバ学園』の『聖徒』がいる研究養育施設『イクスぺリメント』の仲間入りをしたのか?
10年前――2人に何が遭ったのか?
きっかけはまだ、宗教戦争『イグネス』が始まる前の所謂前段階。
――アニミズム信仰が若者層を中心として広がっていた時の事だ。
しかし、この時既に戦いは始まっていたのだ。
読者の皆さんに少しでも楽しんでくれれば満足です。
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