宗教戦争『イグネス』とその歴史
超短いです。
※こちらも修正しました。
宗教戦争『イグネス』の全てが『コンタギオン』にある訳では無かった。
しかし、『コンタギオン』と言うこの世界中を覆い尽くす闇――その病の正体を世論が正確に認知する前から日本のあらゆる所で混乱は始まっていた。
宗教戦争『イグネス』の兆候。所謂前段階が若者達を中心として奇怪な儀式となり執り行われていたのだ。
――アニミズム。一言で言えばそれに似た超自然現象への霊威を崇め奉る日本の歴史において最も原始的な信仰である。
しかし、それは皮肉にも後に幸か不幸か『コンタギオン』罹患者達の1割程度の生き残りに運命の歯車を決定的に変えてしまう人生を齎す事になる。
『コンタギオン』の罹患者、主に日本の若者層を中心に始まったアニミズム的信仰と崇拝はやがて政府にも危険なシグナルとして浸透していく。
日本に広まっていく異常な社会現象にいち早く対策を打ち立てるべく政府の役人達はてんやわんやの大騒動となったのだ。
その後、日本政府にも派閥が生まれ亀裂が生じ最後の頼みの綱が例の絶海の孤島にある研究養育施設『イクスぺリメント』の存在となっていった。
あらゆる思想、あらゆる軋轢が、やがて宗教戦争『イグネス』の狼煙となって掲げられた。政府の力を駆使してもその歯止めが効かなくなった日本と言う国の民衆は――宗教戦争『イグネス』と出遭い、そして別れを告げる為に戦い続ける。
日本の民衆はアニミズムから発展してあらゆる宗教に分離し、組織化した。やがて組織同士がいがみ合う結果を生み、そこに追い打ちを掛ける災厄が超自然現象の祟りとして人類に警告を発した。
――その途方も無い深奥に『コンタギオン』はある。
果たして偶然か必然か――?
これは、その地に生きる者達が一筋の希望に向かって孤軍奮闘する喜怒哀楽の物語。
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