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天水国の太子(1)

初投稿です

よろしくお願いします。

水の国、州は別名「天水国」と称えられる。

国土が広い訳ではない。

中原の諸国の例に漏れず、大国の脅威にさらされ戦乱の時代もあった。

しかし、水の流れが自然に形を為すように、小競り合いの後には国土がたいして目減りせずに落ち着くのだ。


水源である山から海まで、河に沿って国土を領する。

他国が河を求めた歴史もある。

しかし、この暴河を制するのはいつも州人であった。

建国の神話の一つである、龍を飼い慣らす英雄のように。

州の民は、水の加護を受けている。


いささか詩的だが、水と共に暮らし河の水位を的確に読み、各地の水門を系統立てて管理している。

先祖からの経験値は書物に残したからといって他国が活用できるものではなく。


州国から支流を買い、管理下にある周辺国からすれば、神話に遜色ない現状である。




黒髪を下ろしたまま、部屋の入り口で立ち尽くしている。

朝から剣の鍛練に連れ出され、戻って来たら自室にいたのは若い男女。

長椅子に座った男が女の手を掴んで横に座らせようとしている。


「何度も言っているが......」


女の方が、あわてて頭を下げる。


「勝手に部屋に入るな、女官を口説くな」


眉間に手をあてて、低い声で良い放ったのは、州の太子、(しょう)である。


悪びれもせずにニヤニヤしているのは、絵師の亮

(りょう)。両親共に王宮付きの絵師だったので、幼いころからの仲だ。






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