1、可愛らしい?いえ、生意気なお嬢様です
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「しっかし、ここ最近は多いねぇ」
校舎に入って一つ欠伸をしたレンの横にいつの間にか一人の生徒が一緒に歩いていた
「ん?・・あぁ、剣か」
剣を銀の鞘で右につるした黒髪の短髪――――――奈々氏 剣は少し笑いながらそう、と言った
「君との相対を望んだ『主人』は今週でなんと12!・・こんなに挑んでも君は相変わらずプラプラと避けている。これは一種の病気かい?」
「いいだろうが、俺の勝手だし。奴らは俺がランクSだから、自分の力にしたいと望んでんだ。・・まぁ俺はそのパートナーを決めるのには興味が無いがな」
「ははっ、今君はこの学園の存在自体を否定したね」
そんな会話をしながら廊下を歩いていると前の方からなにやら女子の悲鳴が聞こえる
いや・・女子の罵声に男子の声が反論しているのだ
「この変態!!!」
「殺す!殺す!殺すぅ!!」
体操服を着た女子が涙目になりながら黒に近い紫色の長髪をポニーテールのように結んだ男を追いかけている
「悪かったって!!・・・くそ、俺の秘密の覗き部屋がこうも簡単に見つかるなんて、リベンジしないと!」
「「反省をしろーーー!!!」」
必死で逃げている紫色の髪の男子生徒は目の前にいる友人二人に助けを求める
「おい!お前ら!!俺を助けろぉお!!」
「「断る」」
「即答!?」
なんて親友がいが無いんだ、と思いながらも今の状況は逃げるのに必死・・仕方なく彼らを避けようとしたが
「おらよ」
いきなりレンの声がすると自分の目の前に壁が・・レンのヤツ俺を女子どもに引き渡すつもりだな!
「へっ!・・・上等!!」
どこから取り出したのかその彼は黒い鞘に入った日本刀を構えていた
「おらぁ!燕返し!!」
自身の自慢の技で壁が砕けること予想しさらに加速をつける
ガトン!と壁に自分の技が当たり白い煙が舞う
「よっしゃあ!!」
しかし、
「へ?」
間の抜けた声、それは先ほど覗きをした彼の声だった
ゴン!!
勢いを出したので目の前の壁にぶつかる・・・壁には多少の傷はあったものの壊れることは無かった
自らの意識が飛ぶ前目の前に笑顔を浮かべる女子がいた
・・・ちなみ彼の名は佐々木 竜次である
次に彼の名前は使うことはあるのか?しかし、生きていることだけは祈ろう
・・・・すごい、Aランク相当の実力の剣技を壁一つ作っただけで防いだ・・
先ほどの事件をSランクのレンを追いかけていた王崩学園の制服の女子生徒は紫色の髪の男の側から見ていた
「欲しい・・・彼の実力なら、私も・・」
彼女は自分の拳をぎゅっと握り締めていた
「おおう・・・・お前ら、俺を見捨てたな」
なんとか生きていた竜次は頭にできた特大のたんこぶをさすりながら自分を見捨てた二人にジト目で睨み付けた
「いや・・・だってねぇ」
「あぁ、あそこでお前を逃がせば確実に俺たちも恨まれる」
「ちっ・・・まぁいい・・成果は十分だ」
デヘへと自分の仕事の成果をみる竜次にレンと剣は同時にため息を突いた
「しかし、さっきから女子が騒がしいねぇ」
「あ?何だお前ら知らないのか?今日なんか―――――」
「王崩から転校生が来るらしいわよ」
隆二の台詞をとったのは竜次と同じ自分の自慢の黒髪をポニーテールにしているが特徴のアホ毛がピョコンとはねた女子生徒――――風切 サラである
「サラか・・・お前が何で知っている」
「と言うかサラ様?俺の台詞をとらないでくれます?」
「知って無くても女子の間ではけっこう持ちきりだよ?レン」
「そうか・・・転校っうことはAかBのヤツか?」
基本、他の学園に転校することはマレで転校のうわさは4学園に入るぐらいなのである。しかもその大体がAからBのランクの『主人』か『主獣』なのだ。主な転校理由はいじめ等のシリアスな物ではなく、ただ単にその学園に自分に合うパートナー候補がいないがほとんどなのだ
「いいえ、違うわ。転校生は――――」
ガラッとなんとも分かりやすいタイミングでHRの担任が入っていた、それは先ほどまでレンの勝負の審判をしていた女教師である
「ほら!そこの駄弁ってないで席に着く!!」
全員が席に着くのを確認すると女教師は教壇に立つ
「今日はこのクラスに『主人』の女の子が転校してきました」
これに男も女も歓喜の声を上げる
「静かに!・・・さて、入ってきてくれるかしら?」
ガラッと教室のドアが開いて入ってきたのは、黒と赤が良い感じに混ざった王崩の制服
容姿の整った顔に肩までかかった黒髪の先を赤く染めた、一言で言えばスタイル抜群の美人が腰に手を置き立っていた
「アリシア・セルヴィアです。今日からこのクラスで一緒になりのでどうかよろしくお願いします」
男のほとんどが顔を赤らめる可愛らしい笑顔で自己紹介
・・・それが始めの挨拶というものだろう
しかし彼女は違った
「アリシア・ゼノヴィアよ。・・・それで武源のSランク『主獣』は誰?」
その自己紹介ではない自己紹介にほとんどがそのSランクの方を向く、その本人は
「俺がその武源のSランクだが?」
アリシアはそう・・と呟くと息を吸い込みこう言った
「私のパートナーになりなさい」
「断る」
数秒の沈黙、そして
「・・・どうしてかしら?私じゃ不満?・・心配しなくて大丈夫よ、私のランクは貴方と同じS。それにセルヴィア家は有名だし、地位的にも将来は安泰よ」
「・・・・・・・・」
レンはそれを目を閉じ聞いてた
クラスの全員がこれはマズイと思った
この状態はレンはふつふつと怒りが増していた
「・・だから、もう一度言うわ。私のパートナーになってちょうだい」
「何度でも言ってんじゃねぇ・・・俺は誰とも組まねぇ」
「こっちこそ何度だって言ってやるわ、私と組みなさい」
にらみ合いが続くがそれを止めたのは女教師だった
「はいはい、そこまでにしておきなさい。セルヴィアさん?いきなりは失礼ですよ、氷角くんももう少し態度というものがあるでしょうが」
「くっ・・!」
女教師は、はぁ~とため息をつくとアリシアに説明をする
「セルヴィアさんの席は窓際の方だから・・・それでは授業を始めます!」
女教師が教壇に戻るとレンも座ろうとするがアリシアは
「逃げるんじゃないわよ」
それを小言で言うと自分の席に座った