1/100
1. ねえ、わたしに魔法をかけてよ!!
不思議な夢の中のわたし
小さい頃に憧れた、
あの子に逢いたい。
夜空を流れる星のように、
煌めく私でいたい。
きらきら
きらきら
自動販売機から取り出した暖かい缶コーヒー。
そっと私の頬に触れさせて、
そして微笑みをちょうだい。
一緒に歩いた想い出が、溢れ出す。
まるで昨日のことだったかのように。
まるで明日それが約束されているかのように。
きらきら
きらきら
目の前に扉があるの。
開こうとしても、開けない。
悲しくて泣きそうになりながら、
うつむいたままで。
ねえ、私に魔法をかけてよ!!
きらきら
きらきら
微睡みから覚めるまで、
夢の中で。
塩谷 文庫歌 様 ご提供
お読みいただきありがとうございます。