オープニング2
「いえ私は悪魔です。見た目は天使って言われますけど…悪魔なんです…」
正直俺はどっちでもよかった、だって美人だから!
「お姉さん、俺は死んじゃったのはわかったけど…」
「そうですよね、では簡単に説明しますね」
そう言うとお姉さん、いや悪魔はこう言った。
「あなたの選ぶ道は2つです。このまま朽ちるか、異世界に行くかです。」
はい??
「えーっと…俺はどうなるのかな?」
「ですから今言ったとおりです。朽ちます?」
「いやいや、朽ちるならお姉さんにいろいろ頼みたいけど…」
「なんでも聞いてあげますよ、私にはなにも問題ありませんので」
…これは非常においしいのかもしれない。死んでなければ。
「ちなみに異世界ってのはどういう…」
「読んで字のとおりです、行ってみたらわかりますよ」
お姉さん、もとい悪魔はいい放った。
あぁお姉さん、笑顔が素敵!俺もう死んでもいい!
あっ、もう死んでるか。
「ちょっと考える時間くれませんか??」
俺はそうお姉さんに言ってみる。
「なるべく早くお願いしますねー」
お姉さん、いや悪魔はニコニコしている。
さて、どうしようか…異世界…どんな世界なんだろ。
どうせ死んでるんだし頑張ってみようかなぁ。
まぁここで朽ちても…うーん…
「あ、お姉さん。1つお願いがあるんですが…」
「なんでもおっしゃってください」
ここで俺は人生どうにでもなれとばかりに。
「抱きつかせてください!あとお触りしてイチャイチャさせて!」
…お姉さんは黙ったままだ。えっ、これはさすがにまずかったか。
俺の願望丸出しだ。これはさすがに軽蔑されるんだろうなぁ…
「では朽ちるということでよろしいですか?」
「えっ…いや待って…それしてから異世界行こうかと…」
お姉さんの笑顔が怖い、このお姉さん怖い人だ実は…
「朽ちますね?」
「いや、異世界のほうへ行きますはい!」
俺はもう怖くて即答した。
「では異世界に送りますね。まぁ異世界のどこへ行くかわかりませんので」
「どこって事は異世界って言っても広いってことですか?」
「いえ、色々な異世界があるのですが。何処へ飛ばされるかはあなた次第ですので」
不安だ…俺はいったいどこへ行くのだろう…
「あと1つ、好きなものを持っていくことができますけど」
お姉さん、もとい笑顔の怖いお姉さんが言う。
「なんでもいいんですか?お姉さんの写真ください!」
「では異世界に飛ばしますねー」
「待ってくれ、写真くれええええええええ」
すると俺の身体はみるみる消えていく。
これどっかに転送されてるのかなぁ。
「きもい男だったわ、異世界行ってくれて助かったぁ」
「おいこら悪魔、てめー美人だからってこのおおお」
そのまま俺の意識はどんどん遠くなっていったのである。