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☆5☆
「君…どうしてくれる?」
「えっ…?」
「良いとこだったのに…」
は?この人ナニイッテンノ??????…
「責任とって、楽しませてくれよ…!」
「は?……」
なんで…なんで…
なんで近づいてくるの?
「ちょ……っ…うわっ…」
床に押しつけられて、顔があと少しでピッタリひっついてしまいそうな距離…
「どうやって、家に入ってきたのかな?…子猫ちゃん…」
「ぁっあの…私、勇気さんの…」
「なに?…勇気の女?」
「いや、女といいますか…許嫁?…でしょうか……」
「許嫁……?あぁ、政略結婚の……君だったんだ…お嬢様…」
「なんだ、つまんねー…」
そう言うと、その人は私の上から退いてくれた。
「…」
「俺、お嬢様は嫌いなんで…」
別に好んでもらわなくても良いけど…
なにこの人…早くこの部屋から出ないと…
「そっ…それでは、失礼します…」
ガシッ
いきなり手を掴まれた。
「はふぇ?」
変な声が出る…
「好きでもない相手と結婚すんの…?」
「ぇ?…」
「お前…恋した事あんの?…」
恋
この時、私の中で何かが動いたんだ…