0章ー04
「連中どこまで行った?」
暗くなりつつある森の中を一人歩くジョンは先に進んでいった三人を探しながらも森の奥へと進んでいった。
薄暗い森は見通しがさらに悪く、獣との遭遇に注意し早足で進んでいった。
困ったな。あの連中がどうなろうとどうでもいいがせっかく友好的な関係を築いたのが無駄になる。かといって暗くなった森の中を探す気まではおきない。
「安全地帯を探しつつ、ついでに探すか」
そう考え先を進み目の前の大木を通り過ぎると、その先でリリィが目立つように白い布を着けた木の棒をホリーが振るっていた。
「………なにバカなことをしてるんだ?」
警戒するのもバカらしくなり歩くジョンにホリーも気づき荒い息で木の棒を下ろした。
「あ…無事でしたか…敵は」
「目立つ真似して見つかりたいのか?」
「……ふぅ、私であれば問題ありません。ユアンさまが無事ならそれでいいんです。そんなことよりこちらへ」
案内するよう歩き出すホリーにジョンもその後に続いていくと、その先には草木に隠れたように地下へと続く石の階段がそこにあった。
「この先は?」
「大丈夫、ここは安全です」
ホリーの言葉にジョンはいつでも撃てるようショットガンを持ちかえると二人は階段を下りていった。
壁につけられた松明を頼りに二人は下りて行くとその先には分厚い石の扉があった。リリィは扉の前に立つと一定のリズムでノックした。すると扉はスライドしていき勝手に開きだした。
変わってるな。こいつはどういう仕組みだ?
「ジョンさんご無事で良かった!お怪我はされていませんか?」
扉の先にはユアンとフライドはなにかの準備をしているようで、二人で床になにかの作業をしていた。
「こっちは大丈夫だ。敵には逃げられたが追っ手は直ぐには来ない」
「それは良かったです。直ぐに終わりますので」
そう言うとユアンはなにかを取り出しそれを前に床に置いた。それに反応するように扉の前にある壁は変化し町のような人ごみの景色が映った。
「こいつは…なんだ?」
映写機…とは違うな。こっちの方が映像が綺麗だ。
「転移門です。この地域一帯の古い遺跡には転移門が幾つもあります。整備がされていませんので時間はかかりますがこれを使えば直ぐに目的地につきます」
「敵が使う可能性は?」
「手順とこのカギがなければ使うことはできません」
驚くジョンにユアンは壁へと近づくとフライドは直ぐに止めた。
「まずは僕が。ホリーなにかあった時は任せる」
その言葉にホリーは力強く頷くとフライドは壁へと近づきそのまま通り抜けた。
………小さい時に見たアニメの光景そのものだな。さて入るべきか止めておくか。
フライドが中に入り少ししてユアンとホリーが壁へと近づいた。
「ジョンさんどうぞこちらに」
手を伸ばすユアンにジョンはジッと見つめた。
「……仕方ない」
伸ばされた手にジョンは応じるとホリーを先頭に三人は壁の中へ入っていった。
眩い光にジョンは目を細めるとうす暗い地下室から一転し盾と槍を構えた兵士たちの中心にジョンたちは立っていた。
…罠か。
掴んでいたユアンの手を引き寄せるジョンはショットガンを捨て代わりにナイフを抜いて首に押し当てた。
「ユアンさま!」
「動くな。ここまでしてはめるとはな」
「いや、これは違います!皆落ち着いて!武器を下ろしてくれ!」
叫ぶフライドとホリーに周囲の兵士達は困惑しながらも武器を下ろすことはなかった。
困ったことになった。こうなる可能性は分かってたがまさかいきなり包囲されるとはな。こうなったら指でも切り落として脅しをかけるべきか?非人道的な尋問はしたことはあるが人質はとったことはないからな。勝手が分からん。
「ジョンさん大丈夫です。彼らは敵ではありません」
考えるジョンに不意に聞こえてきたユアンの落ち着いた声にナイフの刃を僅かに離した。
「皆さん落ち着いてください。私はフィリー帝国王位継承権第十位ユアン・バルド・フィリー。お願いします、ここの責任者である親衛騎士長コニー・ボートを呼んでください!」
首元のナイフを気にもせず叫ぶユアンに周囲はどよめき一人の兵士が駆けだしていった。
またややこしくなってきた。……逃げる算段をたてるか。
「すいません。もう少しお待ちください。……あと手が痛いです」
「落ち着いてるな。言っておくが面倒になれば俺は容赦しない」
「分かってます。全てを承知で私は今ここにいるんです」
小声で話す中ユアンはナイフに気にすることなく振り向いた。その際に小さく切るも本人は気にせずジョンの目を見つめた。
「お願いします。今は待ってください」
「できない相談だ」
はっきりとしたジョンの拒絶とともにナイフを肌に食い込ませた。フライドとホリーはどうしたものか動けずにいると兵士は二つに割れて巨大な槍を持った騎士らしき男が前へと出てきた。
「コニー・ボート指示通り推参した。………それでこの状況は一体なんだ?」
兜を着けてるせいで表情は見えないが明らかに困惑してるな。まぁ無理もないが知ったことじゃない。
「お久しぶりですコニーさま。私のこの状況についてはお気になさらず」
「ではそのように」
…いいのか。
「皆心配しなくていい。彼らは味方だ。後ろの彼もそう認識してよろしいですか?」
「敵ではありません。私たちを救っていただいたうえ英雄王配下の召喚者たちを撃退しました」
ユアンの言葉に周囲の兵士たちは騒ぎ出すも騎士が手を軽く挙げると皆黙った。
「それで姫さま。ここへ来られたということは我々反乱軍に参加されるのですか」
「はい、あの男の暴挙を止められるなら微力ですが協力させてください」
見つめあう二人にジョンはため息をついた。
「盛り上がってるところ悪いがこの包囲網を解いて兵士を下げろ。そうしなければこの女の指を折る」
「応じよう。ここは自分に任せて皆下がれ」
騎士の言葉に兵士たちは戸惑いを見せるもその言葉に従いゆっくりとだが解散し包囲網はなくなるとジョンはユアンから離れて捨てたショットガンを拾った。
攻撃してこないか。隙を見せれば仕掛けてくるかと思ったが何もしてこないとはな。
「自分はこの反乱軍を指揮しているコニー・ボートだ。貴方は?」
「ジョン・ドゥだ。ここに来れば俺の知りたいことを教えてくれるという話で協力している」
「そうか。見た所召喚者のようだがなにが知りたい?可能な限り答えよう」
「ボードさま、ジョンさんはこの世界に来たばかりのようなので賢者セルバさまのお力をお借りしたいのです」
ユアンの言葉にコニーは納得したように頷いた。
「そういうことですか。では後程話を通しておきます。ですがその前に皆さんお疲れのご様子。大した部屋は用意できませんがまずは休憩されてはどうですか」
「ありがとうございます。ではお言葉に甘えさせてもらいます」
笑顔で応えるユアンだがその顔は疲れきったものだ。
「では案内を。マーレー彼らを要塞の貴賓室に案内してくれ」
ボードの指示に一人の男がやってきた。コニーと同じ騎士のようだが兜は付けず全体的にどこかくたびれた様子に見えた。
「彼が案内するので。ではまだやることがあるので」
足速に離れるコニーの代わりに現れた男はジョンたちを見ると、何も言わず背を向けて歩き出した。
「付いていけばいいんでしょうか?」
「恐らくは。付いて行きましょう」
ユアンたちはそう話し歩き出すとジョンも最後に続いて行った。
どうやら一瞬で砦に移動したわけか。なんにしても一休みできるのは嬉しい。この世界に来てからは大したことはないがあの地獄の後だ。ゆっくり休みたい。
マスクに隠れて小さくため息をつくジョンは周囲に気取られないようにしながら見回した。
あれが砦の要塞か。思ってたよりり小さいな。大きさは…体育館くらいか?
頑強な石の要塞を見上げるジョンだったが案内された先は要塞ではなかった。
案内された先は要塞から少し距離の置かれた屋敷だった。古いものなのか草木のツルがいたるところに絡みつき薄汚れた雰囲気を感じられた。
「二階の端の部屋を使え。他の部屋や無意味に屋敷を歩かないように。あんたらあくまで客人だ。大人しくしていろ」
「分かりました」
その言葉にフライドとホリーは不満そうな顔をするもユアンは笑顔で応じた。マーレーはなにも言わずドアを開けると部屋まで案内をした。
「それでは」
ドアの前でそう言うマーレーは元来た道を戻っていこうとする中フライドとホリーは慌てて止めた。
「ちょっと待って。一部屋だけを使えということか」
「あいにく部屋は余っていない。四人が使う分には申し分のない部屋だが」
悪いと思ってないよう不愛想に言うマーレーにフライドは前に出るもユアンは直ぐに止めた。
「いえ、大丈夫です」
「そうか。後で人が来るんでその時に用を言ってくれ」
そう言い捨ててマーレーはさっさと行ってしまった。
「失礼ですね。ユアンさまに対してこんな扱いをするなんて」
「フライド、部屋を使わせてもらえるだけ感謝しないと。気を取り直して部屋に入りましょう」
明るい声で言うユアンはドアに手を伸ばそうとするもホリーは制した。
「念のため私たちが安全を確認します」
その言葉にユアンは頷き距離をとるとジョンはなにも言わずにショットガンを構えた。
「俺が入る。ドアを開けろ」
「はい」
その指示に頷くホリーは勢いよく開けると共にジョンは素早く部屋の中に突撃した。
「!」
部屋の中に入ったジョンはショットガンを下ろすとホリーに向けて手招きした。
「恐らく安全だ。だがここに泊まるのはお勧めしない」
「どういう…これは酷い」
入ってきたホリーは思わず鼻と口を手で覆い息を止めた。室内はいつから掃除がされていないのか部屋全体にぶ厚い埃がたまっていた。
「出るぞ。こんなところにいたら病気になる」
同意するように慌てて出るホリーにジョンも直ぐにその後に続いた。
「なにかあったのか?」
一人部屋に入ってなかったフライドは部屋を覗くとその光景に怒りで顔を歪めた。
「あの野郎…ちょっと文句言ってきます」
「フライド落ち着いて。まずは事情を聞くべきです。私がコニーに直接話を」
「それでダメだったら?」
「…掃除して綺麗にします!」
ジョンの問いに決意を露わに拳を作るユアンにホリーはそっと手を下ろさせた。
「話は俺がしてくる。お前らはここで大人しくしてろ」
「え?いいのですか」
「もののついでだ」
驚くユアンたちに気にせず元来た道をジョンは歩き出した。
三人とここの連中。なんだか面倒なことになってそうだがそこはどうでもいい。さっさと賢者って野郎から話を聞いて今後についてどう動く考えないとな。
屋敷を出るジョンはコニーを探すべく元いた場所目指して歩くも周囲から感じる視線に警戒心を上げた。
いや、そもそもこの格好自体がそぐわないか。今のところ一部を除いては出会う連中は中世を思わせるような格好だが俺は軍事用のパワードアーマー。向こうからしてみれば宇宙人と見えても不思議じゃない。
周囲の視線を気にするのを止めて歩き続けると探していたコニーが手を振って呼びかけてきた。
「ジョン・ドゥ殿、なにかありましたか?」
「ああ、案内された部屋の件だがあの汚い部屋は嫌がらせか?」
早足で近づくコニーにジョンは思ったままに聞くと足を止めて固まった。
「それはどういう…いや、聞く相手が違うな。マーレー!マーレー!こっちに来い!」
怒鳴り声をあげるコニーはマーレーを呼ぶと近くにいたのか慌てたように歩いてきた。
「どうしました?なにか問題が?」
「問題は大ありだ。お前はユアンさまをどこに案内した?まさかとは思うが使われなくなったの屋敷じゃないだろうな?」
「なにか問題が?あの連中がしでかしたことを考えれば」
マーレーの言葉が言い終わらない内にコニーの拳が顔にめりこんだ。手甲の着けられた拳は凶器そのもので地面に倒れたマーレーは鼻血を吹き出し歯の一本が口から飛んでいった。
「バカ者が!大変失礼した!直ぐに謝罪と新しい部屋を手配させていただく」
倒れたマーレーに気にせず頭を下げるコニーにジョンは興味なさそうに見下ろした。
「俺に謝罪はいらない。それよりも賢者とやらにもう会えるのか?」
「そちらの件は大丈夫だ。向こうも君に興味があるらしい、この後案内しよう」
「分かった。なら寝床の件は手早く終わらせよう」
元来た道を戻るジョンにコニーも共に向かった。
「そう言えばジョン殿。確認として聞くが貴方はユアンさまに仕えてはいないのだな。ならこの国の状況などは?」
「まったく知らないし興味もない」
「なら早めにここを出られた方がいい。近々大きな戦がある」
「戦か。ユアンたちを襲った連中か」
「その通り。帝国にいる仲間の情報では剣聖率いる制圧部隊がここに向かってきている。騎士団ではないが数にして千とこちらの戦力と差はないが向こうには君と同じ召喚者が複数いる。土地の利はあるとはいえ厳しい戦いだ」
こいつはまた面倒な状況だな。しかもただの戦いじゃなく国の内戦…敵の質は大したことはないが俺自身やられる危険はある。ここは安全を考えるなら素直に応じるべきだろうが。
「むぅ」
「ジョン・ドゥ殿?」
腕を組んで考えるジョンにコニーは声をかけると二人は足を止めた。
「…仕方ない。作戦を教えろ」
「ジョン殿そう言っていただけるのは嬉しいが……いや、敵の一団は道なりに森を通って砦に向かってきている。なので我々は戦力を分けてここの守りと奇襲の二つに分ける」
「奇襲は森からか?」
「そうだ。向こうは森を通るため部隊を広げることは難しい。我々はそこを突き敵の守りの薄い場所を攻撃して二分させるつもりだ」
作戦は大体分かった。…なら俺にできることは簡単だな。
「分かった。森と作戦に詳しい奴を二人貸せ。お前たちが仕掛ける前に俺が先に仕掛けて混乱させる」
「できるのか?さっきも言ったが相手の数はおよそ千だ」
確認するように聞くコニーにジョンは淡々と答えた。
「できるできないじゃない。やるだけだ。最悪俺と部下二人を失うだけだ。賭けるにしてはそっちのリスクは低いはずだ」
唸り声をあげて考え込むコニーだったが直ぐに結論を出し小さく頷いた。
「ではすまないがよろしく頼む。部下を手配するがいつ出発する気だ?奇襲部隊は明日の朝出るがその時でいいのか?」
「いや今すぐだ。直ぐに案内人を用意しろ」
「直ぐに?君はまだ来たばかりだろう。森は君が思う以上に険しいぞ」
「なら余計に早く行かないとな。現地の下見と仕込みに時間がいる」
「少し時間をくれ」
足早に歩きだすコニーにジョンはその場で待つことにした。
少しか。時間つぶしに…丁度いいのがいたな。
ゆっくりと起き上がるマーレーが目に入り近づくジョンは後ろへと立った。
「おい、なんであんな嫌がらせをしたんだ?」
「んあっ?おい見世物じゃ…うおっ…立てない」
背中を軽く踏みつけたジョンにマーレーは起き上がることはできずにもがいた。
「もう一度優しく聞いてやる。なんであんな真似をした?次に答えなかったら背骨が折れると思え」
さすがに恐怖を感じたのか息を呑むマーレーは説明を始めた。
「俺は王族の連中に全てを奪われたんだ。特にあのユアンは俺たち親衛騎士団を解体するよう進言してたんだぞ。なのに立場が危うくなればこうして庇護を求める。そんなの許せる訳ないだろ」
ユアンのここでの立場はあまりよろしくなさそうだ。ならあまり一緒にいるべきでないかも。
「ジョン・ドゥ殿!こいつまたなにかしたのか!」
戻ってきたコニーにジョンは足を放すとマーレーは逃れるように這って距離をとっていった。
「なんでもない。それよりそいつらか」
コニーの後ろには若い二人の男が立っていた。二人はコニーやマーレーの武装とは違い、狩猟服を思わせるような軽装で手と背中には弓矢を持っていた。
「近くの村からの協力者のデイブとマックだ。この森で狩猟を生業にしているので誰よりも詳しい」
ジョンは二人を見ると緊張した面持ちながらも自身の胸を叩き姿勢を正した。その姿は敬礼のようにも見えた。
「彼らは協力者だ。危険な目にはあわせないでくれ」
「努力するが保証はできない。それじゃ道案内を頼む」
「失礼ですが食料や飲み水はありますか?どこまで行く気か知りませんが森の中は」
「そうだな。…食料は現地調達はできるが水は難しい。飲み水を頼めるか」
「これでいいなら」
そう言って革の水筒を見せるマックにジョンは受け取ると二人はコニーに一礼して歩き出しジョンもその後に続いた。
「ご武運を」
後ろから聞こえるコニーの声にジョンは振り向きもせず手を振ってその場から去った。
「おい、立てるか」
ジョンの後ろ姿が見えなくなるとコニーはいまだ立てずにいるマーレーに手を出した。
「触るな!よくも歯を折ってくれたな。それになんだ?あんな奴にへーこらして恥ずかしないのか!」
「文句があるなら立ってから言え。第一にお前がふざけた真似したからだぞ。それにああでもしないとお前は殺されてたぞ」
コニーは苦笑を浮かべ今度こそ手を貸して立たせるとマーレーは膝を震わせながらもどうにか立った。
「殺される?あのへんてこな格好した奴にやられるか」
「そのへんてこな奴は英雄王と同じ召喚者だ。それもあれは英雄王とは違う意味で危険な戦士だ。お前も分かっただろ。あの仮面の奥にある目…どれだけ殺せばあんな目ができる」
「そんなに危険な奴なのか?大丈夫か」
「それは心配しなくていい。反応を見るにこっちが誠意ある対応をしていれば問題ないはずだ」
「そいつはあんたの固有能力の予知か」
「ああ、もっともよく当たる勘みたいなものだ。お前の時と同様だ。お前はろくでなしだが信用がおける。あのジョン・ドゥも同じだ。ユアンさまもだ」
「……分かったよ。どうすればいい」
「謝罪に行くぞ。形ではなく向こうが納得する誠意ある謝罪だ。最悪前歯は諦めろ」
「くそったれ」
「自業自得だ」
血の混じった唾を吐き出すマーレーはコニーと共に歩き出した。
「しかしあいつ一人でどうするんだ?」
「分からん。分からんがあの男を戦力として当てにはしない。予定通りこのまま時間を稼ぐ。そうすればアクアとあいつが道を開いてくれる」
「……本当に信用できるのかよ。信じて斬られるのはごめんだ」
「大丈夫…今は辛抱の時だ。俺たちはただ時間を稼ぐしかない」
固く手を握りしめるコニーにマーレーは苦笑を浮かべ直ぐに顔を顰めた。
「前歯を折るのはいいが、後で治してくれよ」
肩を叩くマーレーはコニーと共に屋敷へと向かった。




