2章ー03
「ん?」
奥へと行くとそこに男が二人いたが、両方とも意識はなく倒れていた。薬でも打たれたように時たま手足を痙攣させ口からは泡を吹いている。
どうやら俺以外にも侵入者がいたか。というよりも囮にされたな。
「まぁそうだろうな。恐らくあの婆さんかその仲間か」
ため息をつき階段を上がるジョンは三階にたどり着いた。
三階は他の階と比べて広くはなく短い廊下とドアが目の前にあるだけだ。
ゆっくりと近づくジョンはドアの向こうで微かに人の声が聞こえてきた。それも聞き覚えのある声だ。
「バーナデッドさま、今すぐ解きますので」
「ティナいいから逃げて。彼らが来たらさすがの貴女でも」
「大丈夫です。別の者が下で騒ぎを起こしています。そちらに注意がいってる内に」
ジョンは端末を取り出しハンドガンの弾を別の弾に設定してからドアから離れると、首を一度回してから勢いよく前蹴りを食らわせた。
戦いの中で鍛えあげられたジョンの前蹴りに木製のドアが耐えられるわけもなく蝶番をぶち壊しドアが吹き飛んだ。
「うそ、もうここに」
部屋の中へと突入するジョンは人の姿を確認するやいなやハンドガンを撃った。すると撃たれた本人は素早い動きで横に跳んで弾丸を躱すとナイフを投げてきた。
凄いな。ナイフ投げなんて難しいだろう。
飛んでくるナイフを撃ち落としつつ残りを躱すとマガジンにある弾丸全てを跳び回る者目がけて撃ちまくった。相手はどうにか躱していくも弾丸全てを避けきれず二発受けたところでその場に倒れた。
映画並みに華麗に避けてくれたな。この世界の方が身体能力の高い奴が多いのか?
そんなこと思いながらジョンはハンドガンを投げ捨てると代わりに端末からサプレッサーをカスタムしたプルバック式サブマシンガンを出した。
「おっと動くな。今度のは当たったらただじゃすまないぞ」
ジョンはゴム弾を腹に受けて立てなくなった老婆に銃口を向けた。老婆は忌々しそうに睨むも手に持っていたナイフを捨てた。
「なんでここに?君もここの関係者だったの?」
「止めて!ティナに乱暴はしないで」
その言葉にジョンはもう一人の方を見ると、そこには下着姿の若い女が鎖に繋がれていた。その顔には乾いた鼻血と頬の腫れの痕があった。
「なんとなく状況は理解できた。お前はこいつを助けるための囮として俺を利用しようとしたわけか」
見下ろすジョンにティナと呼ばれた老婆は顔を逸らした。
「それが答えだな」
その言葉に老婆はジョンの足に縋りついた。
「頼みます。私のことは好きにしていい。だけどバーナデッドさまだけは解放してください。お願いします」
「ほう、好きにか」
ニヤリといやらしく笑うジョンは老婆に向けて手を伸ばしその頭に拳骨を食らわせた。
「!?」
何が起きたか分からず老婆は見上げると既にジョンは背を向けて部屋の外に出ようとしてた。
「バカなこと言ってないで脱出するぞ。今からここに向かってくる連中を皆殺しにしてくる。それまでにその鎖を外して出れるようにしておけ」
「…へっ?」
「え、あの」
戸惑う二人に気にせず部屋に出ると複数の足音が聞こえてきた。一瞬階段に爆弾でも仕掛けようかと思うも建物が倒壊すると思い、諦めて足音の主が来るのを待った。
面倒だがここで待って返り討ちにするか。
しばらくすると階段を上がる上半身裸の筋肉質の男が上がってきた。男は全てを威圧するように全身から闘気を思わせるような迫力を醸し出していた。
またとんでもないのが出てきたな。…見ていて暑苦しい。
そんなこと思いながら待っていると男はつまらなそうに鼻を鳴らしジョンを見つめた。
「なにごとかと来て見ればただのチンピラか。わしが出るほどでもないだろう」
不満そうに言う男にジョンはサブマシンガンを向けた。それでも男は動じることなく胸を張った。
「変わった小道具を使うようだな。だがこの鉄壁のロックを前に効くと思うとは笑わせる」
「鉄壁というより裸の王様って方が似合うんじゃないか」
「抜かしてくれるな。ならばその余裕を絶望に塗りつぶしてくれる」
余裕ある態度を見せるロックは下がると壁際まで下がった。二人の距離は十歩と短い距離であったがその距離はさらに開いた。
「お前もドアまで下がるがいい。そこからゲームを始めるとしよう」
「ゲーム?」
「そうだ。わしはお前がその飛び道具で攻撃を仕掛けると共にわしはそれを防がず全身で受け止める。そして絶望に浸るお前の手足を折る。簡単なゲームだ」
こいつ全身で受け止めるといったか?普通に考えて自殺行為、バカな考えだが…こいつこの余裕はなにか仕掛けを用意してるな。
「そんな挑発に乗るな!その男は鉄壁のロック!いかなる攻撃も効かない裏社会でも有名な奴なの!」
部屋の中から響く老婆の声にロックは愉快そうに笑った。
「ネタばれするとはつまらんことをしてくれる!その声は女か。後でしっかりと調教しないとな。それでチンピラはどうする?このロック様に挑んで死ぬか?一か八か仲間を見捨て無様に逃げるか?どちらにせよ選ばせてやる」
傲慢。絶対的強者からの余裕。その姿にジョンは内心ため息をついた。
またこんなのか。前にも同じようなのがいたな…まぁ、状況的に逃げ場はない。ここは念には念をとって派手にいくか。
サブマシンガンを放り捨て端末を出すとその中から選んだ特殊銃器類。グレネードランチャー、セントリーガン、火炎放射器、水中銃等の様々な武器が表示される。その中でジョンは一つの銃器を選んだ。
「大きいな…そいつはなんだ?」
「無痛ガンだ」
ジョンの持っているのは銃と言うより巨大な機械。銃身には六つの銃身が輪のように並び横には身長ほどの弾丸ボックスとバッテリーが付けられており、握り手の一つには二つのスイッチがある。
ジョンはスイッチの一つを入れるとモーター音とともに銃身は回転を始めた。
「部屋にいる二人。死にたくないなら伏せてろ」
「…かかってこいやー!…鉄壁!」
ロックも身の危険を感じたのか腕に力を入れモストマスキュラーのポーズをとった。
ジョンは二つ目のスイッチを入れるとガトリングガンから炎を吐くように大量の弾丸を吐き出した。
雨のように無数の薬莢が地面が転がる中、吐き出された数百発の弾丸はロックとその後ろにある壁を蜂の巣にした。貫通力の高いライフル弾は人体や壁を貫く貫通力がある。だがロックは倒れるどころか一発も体を貫くことはなかった。
これがこいつが鉄壁と言われる所以か。何か言ってるようだが銃声で何言ってるか全く聞こえん。
激しい銃声の中ロックの口は動いてるが銃声で掻き消されて何を言ってるか分からずそのまま数十秒間ボタンを押し続けた。弾丸はロックに当たると跳弾はせず床へと落ちていき、当たらなかった弾丸はそこら中に穴をあけた。
さて死んではなさそうだが、どうなった?
ボタンから手を放すとガトリングガンの銃身は回転を続けたが弾は止まった。ジョンの目の前にはいまだロックは立っており不敵に笑っていた。だがその体は全身殴られたように真っ赤に腫れ、口を開けていたせいか歯が折れている。
「この程度か?なら今度はこっちの…」
ふらつきながら動き出そうとするロックにジョンはボタンを再び押した。先ほどの態勢をとったまま動かないロックにジョンは撃った反動を制御しながら撃ちまくった。
これだけ撃ってもまだ死なないか。豪語するだけあるが…そろそろ終わりか。
弾丸の衝撃に耐えきれなかったのかロックの両足がへし折れると大口をあげた。ジョンはボタンを押すのを止めるとそこでやっと悲鳴が聞こえてきた。
「ぐがあぁああああ!俺の、俺の鉄壁が破られるなんて!」
当たり前だ。ライフル弾を毎分二千発以上発射し特殊合金の使用で軽量化で五十キロ。本来パワードアーマーを装備して初めて制御可能にできるこいつを食らって無事なわけがない。なにより使うのにライフルの十倍のポイントが使うしな。…というか腕がもう限界。
長い連射と軽量化されているとはいえ重量のあるガトリングガンに腕が悲鳴をあげるが、ジョンはその苛立ちをぶつけるように再びボタンを押した。
「やめっ、がっ」
効果が切れたのロックの体は三秒も経たずに原型の留めない肉塊となった。腕が限界に達しジョンはその場にガトリングガンを放り捨てるとあまりの重量に床が抜けて下の階へと落ちていった。
「…腕が疲れた」
ジョンは全体を見るとロックの後ろにあった壁は完全に崩れ、床は穴だらけとなり今にも崩れ落ちそうだ。
「やりすぎたな」
そう言いながら端末からサプレッサ―付きの小口径のハンドガンを出したジョンは床に穴が落ちないようゆっくりと部屋の方へ歩いた。
「大丈夫か?」
顔を覗かせるジョンに二人は抱き合って身を小さくしてた。その姿にジョンはジッと見つめた。
「腰が抜けたか?」
「…え?あ…見るな!」
老婆はジョンの声でやっと終わったことに気づいたのかバーナデッドの姿に気づき壁になるように構えた。
「どうでもいい。脱出するぞ」
立つように促すジョンに老婆は警戒しながらもバーナデッドに手を貸して一緒に立ち上がった
「変な真似はしないで」
「変な真似?お前が言うか」
そう言ってジョンは階段に向かうと床が崩れ落ちそのまま二階へと落ちた。
「ぐぅお…ライトマシンガンにしておけば良かった」
なんとか足で着地しそう呟くジョンは埃に咳き込みながら周囲を見ると、目の前にはハンマーを持つ男たちがいた。
…他にもいたか。
考えるよりも早く腰構えのまま撃ちまくるジョンはすかさず男のハンマーを奪い、視界に入ったもう一人の男のこめかみに叩きつけた。
「!」
とっさに感じた嫌な予感にジョンは二人の男が倒れるよりも早く前転して前に出ると着地と共に後ろを向きハンドガンを構えた。
「…侵入者か」
振り向くと他の者と違い短剣ではなく剣、それも青龍刀を思わせるような刀身の厚い剣だ。
「警備のほとんどを殺してくれたが…ロックを倒したか?」
「だとしたら?」
挑発的に言うジョンは男よりも上にいる二人の方が気になった。どこにいるかも分からず下手に撃って射線にいたら困るからだ。
「どこの手の者か知らないがロックを殺せるとな。それも召喚者となると雇用主は喜んで雇うだろう。そこで聞く?こちらにつく気はあるか?贅沢な暮らしと女を好きなだけ抱ける。金持ちの娘や貴族、極めつけは王族までな」
「…ここは女専門の人身売買組織のアジトの一つか」
「知らないできたのか。まぁいい、断れば確実に我々を全てを敵になるぞ」
「そうか。そいつは大変だ」
そう言いながらジョンは構えると同時に撃った。いつものように頭と胸を狙うが狙いは全て剣によって弾かれた。
「残念だ」
無感情のまま言う男は態勢を低く突っ込んできた。
おいおい、この世界には達人が多すぎるだろ。
驚きながらもジョンは再び撃とうとするもスライドが後退してることに気づいた。
「しまった」
素早くマガジンを交換しようとするも既に男は間合いに入っていた。
首を狙った一撃にとっさに銃身で防ぐもその一撃の強さに壁に叩きつけられた。
「ぐっ」
マガジンを交換するジョンは相手の動きを止めようとハンドガンを乱射するもまるで弾道が読めているかのように避けながら距離を詰めてきた。
「飛び道具など効かないな」
涼し気に言う男はジョンに向けて剣を振り下ろした。
「!」
だが男の振り上げた剣が光るとまるで雷にでも打たれたようにその場に崩れ落ちるように倒れた。
「…なんだ?」
「ちょっと大丈夫!?」
頭上からの声に顔を上げると先ほどの老婆が三階の穴から顔を覗かせていた。
「今のはお前か?」
「ヤバそうだったとっさにね」
「そうか。分かっ…」
頭上に注意を向けていたためか、ジョンは起き上がる男に対応に少し遅れた。剣を持って逃げる男にハンドガンを連射するもその時には廊下の突き当りを曲がって姿を消した。
「ちっ、厄介なのを逃がした。二人とも注意して降りてくるんだ」
周囲を警戒しながら二人を待つとティナと布で体を隠すバーナデッドが下りてきた。
「さっきのを逃がした。急いで脱出するぞ」
「その前にロックはどうなったの?」
「三階に肉片があったろ。あれだ」
「鉄壁のロックを?大砲ですら受け止めるあの男を…あんた何者?」
「それはこっちのセリフだ。それより金貨一枚と銀貨一枚じゃ割に合わんぞ」
「本当だったらあんたは下で騒ぎを起こして逃げると思ってたからね。誰も警備を倒しながら来るなんて思わないでしょ!というか本当なにこの死体!」
「二人とも揉めないでください。あの後で必ず相応のお礼はしますので。お名前を聞いても?」
「礼はいい。お前らを逃がした後でここにいる残りの悪党どもを皆殺しにする。その後でこの町の警備を呼んで捕まってる女たちを保護してくれ」
「…はぁ?」
言ってる意味が分からんとばかりに首を傾げる老婆にジョンは先へ進み階段を下りはじめた。
「文句言うな。何人いるかも分からないのに俺一人で保護なんて無理がある」
「いや、そういう意味じゃなくて…お礼目当てじゃなくてなんで手を貸すの?」
「ただ気に食わないだけだ」
そう言うと真っすぐと出入り口までたどり着いた。
「ほら、とっとと出て行け。俺は今から忙しくなる」
そう言いながらジョンはハンドガンを捨てると再びサプレッサー付きサブマシンガンを選択した。
町が騒がしい。やっぱりガトリングガンは派手だからな。上の階は諦めるとして、たしか地下の連中とか言ってたな。そこを攻めるか。
方向性を決めたジョンは建物に戻ると先ほどと違い素早く一階を制圧にかかった。ドアと言うドアを全て蹴り開け室内全てを探したが地下に行くための階段はなかった。
「隠し階段か」
ジョンは苛立ちのあまり床を強く踏みつけると床が抜け、その奥には僅かながらも明かりが見えた。
「この下か?」
足を抜くジョンは自分を中心に回りながらサブマシンガンを床へと連射した。五十発の弾丸で円を描くと木の床は耐え切れず床は抜けた。
床ごと落ちるジョンは着地するとマガジンを交換し周囲を見回した。
予想通り床の下には通路となっており所々松明の明かりがあった。だがそれでも奥の方までは見えない。
「暗いな」
ジョンは端末を取り出すと新たにサブマシンガンにライトサイトを付けることにした。
装着したライトのスイッチを入れるとその明かりは突き当りまではっきりと照らした。そして闇に隠れていた男の姿も照らし出した。
「光の魔法か?」
男は眩しそうに腕で覆いながらもナイフを投げてきた。ジョンは迷わず飛んでくるナイフを撃ち落とし男の胸を二発撃った。
地下は洞窟を利用してるな。上よりも広そうだ。
サプレッサーを着けていても洞窟内で響く銃声にジョンは顔を顰めながら距離を詰めた。男は撃たれた衝撃で倒れて虫の息だ。
地面に血が広がり口から血を吐き出す男にジョンは近づいた。
「チャンスをやる。ここに何人いる?それを言えば今すぐ楽にする」
ジョンの問いに男はゆっくりと手を挙げて中指を突き立てた。
…異世界でもこういうのは変わりないのか。とりあえずまだ殺さないでおくか。
「分かった。邪魔したな」
そう言いジョンは急所を外して男の両足を撃って更に奥へと行った。
真っすぐ進むジョンは突き当りたどり着くと角を注意しながら慎重に曲がった。
「!」
待ち構えていた男は斧を振り下ろそうとするもサブマシンガン連射で蜂の巣になりジョンに覆いかぶさるように倒れようとした。
とっさに躱すジョンは直ぐに他の敵を探し、奥の方で何かを構える男の存在に気づいた。
直ぐにサブマシンガンを撃つと銃声に似た爆発音と共に男の上半身が爆発した。
突然のことに戸惑い様子を見ていると男の頭は吹き飛び残った体はフラフラしながら地面へと倒れた。
「自滅か?」
慎重に近づくジョンは男の持っていた物を見るとその手には簡素な魔筒が握られていた。
「暴発か。おっかない武器だ」
念のため男の手から離しジョンは再び先に向かうとその先にはドアがあった。
「そこが本命か」
そのドアは見た目からして違っていた。この建物で見た質素な作りのドアではなく職人が作ったであろう一つ一つに技を感じられる豪華なドアだ。
「ここが」
突然後ろから聞こえた大声にジョンは振り向くと怒声をあげて男が斧を持って走ってきていた。ジョンは迷わず男の両足を撃ち抜き動けなくさせると警戒しながらゆっくりと近づいた。
「この奥に責任者がいるのか?」
男の持っていた斧を拾って質問すると男は必死の形相で口を閉ざしていた。
「時間が勿体ない」
ジョンは男の首根っこを掴むとそのまま引きずってドアの前まで連れてきた。男はどうにか逃れようと暴れるがジョンの力に逃れられずそのままドアの前に連れて来られた。
片腕で首を絞めたジョンはサブマシンガンで蝶番を破壊しドアを蹴り壊した。瞬間、銃声と共に衝撃を感じた。
男と言う盾で直撃を防いだジョンは部屋の中を見るとライフルのような長銃を構えるちょび髭の男がいた。
男は持っていた長銃を捨てると目の前にある机に手を伸ばした。そこには何丁もの長銃が置かれていた。
再装填するより撃てる状態のものを何丁も用意しておく。装填に時間がかかるならまぁいい案だ。
男が構えるよりも早くジョンは男を撃った。連射ではなく二発肩を撃つと男は態勢を崩しその場に尻餅をつくように倒れた。
「動くな。こっちの方が性能が良い」
「ぬくっ…これだけのことをしてタダで済むと思うな」
睨みつける男にジョンは男を蹴り飛ばし長銃から遠ざけた。
「ぐぅ…誰を敵に回してるのか分かってないのか」
「敵?ならどういうことか聞かせろ。お前はここの責任者か?」
「誰が…ぎゃぁあああ!」
問答無用で傷口を踏みつけるジョンは続けて何度も踏みつけた。やがて肩の骨が砕ける音が聞こえた。
「分かった!分かったから…私はここの責任者…根っこ最高幹部のディランだ」
根っこ?聞いたことないな。…よし分からん。レッドに聞きに行こう。
「分かった。寝てろ」
「なっ、なにを」
怯えるディランにジョンはサブマシンガンのストックで殴り一撃で気絶させた。
殺すつもりだったが今は情報収集だ。俺の前でふざけた商売しやがって…潰す…確実に潰す。
これまで経験から強い怒りを覚えるジョンは気絶したディランを絨毯の上に寝させると部屋にあったナイフで絨毯を切りそのままディランごと巻いて肩に背負った。
こういう所は大抵外に出るための抜け道はあるが…ん?階段がある。ここから上に行けるのか。
部屋の端にある階段を上がるとその先には床に偽装した隠し扉があり、そこを開けると建物の外へと出た。
ふむ、建物の周りには警備兵と人が集まっている。これなら紛れて逃げれるな。
ジョンは絨毯を肩に担いだまま建物の外に出ると足早に人ごみに紛れた。後ろから町の警備兵が声をかけてもきたがそれを無視して宿屋に戻った。




