0章ー22
フィリー帝国から遠く離れた地ではジョンと剣聖は二人で街道を歩いてた。
二人とも帝国の時とは違い、ジョンは町民のようなどこにでもあるような格好をしておりほとんどの装備を革袋に入れて担いで歩いてた。
「本当にこの道で合ってるのか?」
うんざりしたように言うジョンに剣聖はため息をついた。剣聖もジョンに似た格好をしているがその腰には二本の直剣を左右の腰に着けていた。
「知らん、この道は通ったこともない。だが道があるということはどこかには着くはずだ」
「やっぱり馬を買った方が良かったんじゃないか?上等な剣二本なんて必要あるのか」
「…口やかましい男だ。馬にも乗れない男が文句を言うな。第一金は鎧を売ったものだ」
不機嫌そうに言う剣聖にジョンはため息をついた。
「そうだったな剣聖さま。いい加減名前を教えろ。呼びにくいどころか正体隠す気ないだろ」
その言葉に睨みつける剣聖にジョンは頬を掻いた。
「あー…分かった。二度も名前聞いといてその日の内に忘れて悪かった。昔から名前を覚えるのが苦手でな」
「黙れ。もう名乗らんぞ。そんなに気になるのなら思い出せ」
話はこれで終わりと言わんばかりに早足になる剣聖にジョンはため息をついて後に続いた。
「…見ろ。盗賊に馬車が襲われてる」
「そうだな。ちょっと待て、ここから狙撃する」
端末を取り出すジョンに剣聖は手で制し腰の直剣を両方抜いた。
「なにもするな。貴様は派手すぎる…それに久々の二刀流だ。実践に慣れておきたい」
そう言いながら駆ける剣聖にジョンは端末を収め、一人空を眺めた。
「……平穏には程遠いな。……はぁー空が青い。これで静かなら最高だ」
離れたとこおろで響く喧騒にジョンは気にしないようにしながら青い空を見上げた。




