もうひとつの真実
イチゴ行方不明事件!の続編
イチゴ行方不明事件で、何やらよつ葉が犯人?! のような流れ。少し反抗してみましょうか?!
【菜須よつ葉】
ななちゃん、いちご美味しかった?
「おいちぃでちた!」
ななちゃん、良かったね。
「はいでちゅ!」
ところで、ななちゃん。クリスマスパーティは、どうだった?
「たのちぃでちゅ!」
にぎやかだったクリスマスパーティ会場で、なにやら始まりました。
【ひな月雨音さま】
「よちゅばしゃん。みてくだしゃい」
ななちゃんは、パーティー会場中のイチゴを袋に入れて、持ち歩いています。
【SHINさま】
SHIN猫、巨大なカートを引っ張ってくる・・・
苺が満載されている・・・
SHIN猫:苺、買ってきたぞおッ!
【ひな月雨音さま】
「あたらしいの、イチゴだぁ!」
駆け出すななちゃん。
「ちょっと、ななにみしぇてぇぇ!」
【檸檬 絵郎さま】
積まれたイチゴの下から声が……
「助けてくれ〜、イチゴをどけてくれ〜、せっかくのクリームが崩れちまうよ〜」
【ひな月雨音さま】
「だれかぁ! イチゴしゃん、よっこいしょしゅるの、てちゅだってくだしゃい!」
ななちゃんの呼び掛けに駆けつけたのは──
【菜須よつ葉】
「ななちゃん、頑張って!」
ななちゃんの後ろから声がしました。
【ひな月雨音さま】
イチゴを1つずつ食べ始めるななちゃん。
「てちゅだってぇぇ……パクっ! あれ? おいちっ!」
パクパクパクパク──
【菜須よつ葉】
「だから、食べてないで早くイチゴをどけてくれ〜、せっかくのクリームが崩れちまうよ〜」
とまたまた声が聞こえてきました。
【綴明 楓さま】
「このこえのひとをたしゅける!」
パクパクパク・・・・。
と、ななちゃんは今まで以上のスピードで苺をたべています。
【菜須よつ葉】
ふえっ…え~ん。
「おなかいっぱいでちゅ……」
大好きないちごですが、小さなななちゃんでは限界がきたようです。
「たちゅけられないでちゅ」
ななちゃんは、声のする方につぶやきました。
【ひな月雨音さま】
「だれか……だれか、ななのこと、たしゅけてくだしゃぁぁい!」
イチゴの下の誰かさんを助けるはずが、ななちゃんが助けを求めていますよ──
「イチゴあげるでちゅから、たしゅけてぇぇ! えぇぇん!」
【山之上 舞花さま】
「イチゴをくれるのかい。それなら手伝ってあげよう」
ななちゃんの後ろから、大きな影が近づいてきました。
【滝藤秀一さま】
「もう、なな何してるの」
ななちゃんのお姉ちゃんかなちゃんが肩をすくめて声を掛けます。
どうやらかなちゃんも遅れてパーティーに参加していて、ななちゃんを驚かせようと見つからない様にしていたようです。
「お姉しゃん! イチゴのしたに誰かしゃんがいて、ななが助けようとしたんでちゅけど、大好きなイチゴしゃんなのに、もう食べられないでチュ」
「イチゴ、嫌いになっちゃった?」
ぶんぶんと首を横に振るななちゃん。
「イチゴは好きでちゅ」
ななちゃんは大好きなお姉ちゃんに抱き着いて来ます。
「みなさぁん、楽しいパーティーをちょっと中断してイチゴをどけるのを手伝ってください。というか、みんなでこのイチゴ食べちゃいましょう」
【SHINさま】
SHIN猫、苺の食べ過ぎで、仰向けで転がってい
る…
【ひな月雨音さま】
イチゴの食べすぎで、
次々と倒れていく参加者達──
【滝藤秀一さま】
それを見て、ななちゃんは慌てます。
しかしそこはななちゃん。グッドなアイディアが思いつきました。
ポシェットに入れていた【いちご飴】を倒れている人たちの口に入れていきました。
【菜須よつ葉】
いちご飴を食べた参加者たちは、いちごの下から助けを求める声を聞き、仲間に声をかけていちごパーティと称し、みんなに声をかけ、ななちゃんを助けることになりました。
「みんなで、たちゅけてあげるでちゅよ!」
【ひな月雨音さま】
「あっ!」
ななちゃんが、いいことを閃いたようですよ──
「イチゴしゃんの、ちゅめほうだいをしゅるでちゅ」
【菜須よつ葉】
「たくしゃん、ちゅめるでちゅ! いちごしゃんをれいじょうこしゃんにいれておくでちゅ」
「ななちゃん、ありがとう」
どこからか、声が聞こえてきました。
【ひな月雨音さま】
声の主は、小さな小さなワンちゃんでした──
「ななちゃん、ありがとう! いぬ年は今日までだから、ボクはそろそろ帰らなきゃいけないんだけど……お礼に何かしたいなぁ。なにがいい?」
悩むななちゃん──
【菜須よつ葉】
ななちゃんは、来年頑張るであろうイノシシの赤ちゃんに
「あちたから、ばんがるでちゅ!」
と言って、袋に摘めたいちごをイノシシの赤ちゃんに渡しました。
わんちゃんの頭を撫でで
「1年おちゅかれしゃまでちゅ!」
と言ってわんちゃんをむぎゅと抱き締めました。
【ひな月雨音さま】
「ばいばぁいでちゅ!」
1年間がんばったワンちゃんを送り出したななちゃん──
しかし、ここで気付いたのです。
「イチゴ……じぇんぶあげちゃったでちゅ! んぐっ……」
となりを見るとイノシシの赤ちゃんがいます。
「あっ……いちごぉ……」
「ピ~?」
目がイチゴになったななちゃんは、イノシシの赤ちゃんを追いかけて、どこまでも走るのでした。
「いちごぉぉぉぉぉ!」
「ピぃぃぃぃぃ!」
【菜須よつ葉】
めでたしめでたし♪
皆様に楽しく参加してもらえて嬉しいです。
ありがとうございました。途中で止まっていたのを、ひな月様にお願いして完結まで手伝っていただきました。
ひな月雨音さま、
本当にありがとうございました。
ななちゃんも喜んでいます。
ななちゃん「ひぃちゃん、ありがとでちゅ」