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深き御礼とお別れのために

風奏琴の最後の弦が

いつまでも震えながら

高い余韻を夜空に響かせる


白い指は弦の震えをおさえることなく

その響きは遠く星々にまで届くごとく


青い髪は夜風に流れる


長い時間をお付き合いいただき

誠にかたじけのう存じます


この歌は鎮魂歌

冥府の門を過ぎゆき

すでに忘れ去られた命の

奏でたかもしれぬ歌


蒼犬神の眷属たる妾の

魂の姉妹とその友が

別の時、別の場所で生きたかもしれぬ

この世に知れぬ歌でした


それを残しておきたい妾のわがままは

雨月殿に知れたら「大欲」と笑われましょう


藍玉

霜姫

灰狐

雨月

銀鈴


それぞれにはモデルがありました

万が一にもご本人だった方が見たら

あるいは自分のことか、と

おわかりかもしれません

でも、実際に起きたことや状況とはちがうので

この歌は虚構の中の虚構

この歌の元歌を見たことのある人にも

彼らが誰だったのか、わからないはず


では

妾はこれにて

お別れを申します


再びまみゆることのかなわぬ

かの地とかの人々

こよなく愛したわが友に

哀惜の思いを捧げて



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