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プロローグ
第二章 前哨
「おはよう、紗実。」
「あ、おはよう。恭子。」
「今日は、少しぎりぎりだったね。」
「ちょっと、家を出るのが遅れちゃってさ。もうスピードで走ってきたよ。」
今、話している彼女は深瀬恭子。
小学校からの幼馴染で私のことをよく知っていてくれる大親友
彼女には、中学時代から付き合っている彼氏がいて、今もたまにのろけ話を聞かされる。
「今日もお昼は屋上ね。瞳たちも読んでさ。」
「そうだね。」
瞳は、私たちとは、別のクラスに所属している。
彼女のクラスには、榎本すみれという子がいる。
すみれとは、入学式で困っていたところ声をかけて友達になった。
なんでも、生粋のお嬢様らしく人とのコミュニケーションが苦手らしい
私、瞳、恭子、すみれの四人で屋上でごはんを食べるのが日課になっている。
キンコーン カンコーン
授業の始業の鐘がなり、私たちのいつもの日常が始まろとしていた。
あの時までは、そうだと思っていた。