表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/7

庭付一戸建てモフモフ付きへの道 vol.4 ~金塊の眠る、伝説の泉?~

〜金塊の眠る、伝説の泉?〜


ところでさ、伝説の泉ってドコ?


皆、伝説伝説って言うけど、場所知らなくない?


「すみません。伝説の泉の場所、知りませんか?」


「あぁ、あっちの方って聞いてるよ。」


「ありがとうございます。」


あっちってドコ?


そんなことを、歩き疲れると弱音と共に考える日々。


とりあえず、ムゲンソウの茶でも飲むか。


そう、ムゲンソウは茶にもなるって昨日気づいた。


芝生に寝転んで空を見上げた。


あっちってどっち……


静かに眠りについた。


~まさかの偶然?それとも必然?~


冷たい。


頬に水滴が…あ、雨だ。


急いで起き上がり、近くの洞窟に避難した。


ふぅ、ずぶ濡れには慣らすに済んだ。


あれ?この洞窟?


僕がレベル11の頃、じっちゃんと来た洞窟だ。


確か、途中までで引き返したはず…。



「じっちゃん、先に進まないの?」


「セイジ、ここから先はお前がレベル36になったら進むんじゃ。」



そうだ!僕、今、レベル36!!進んでみるか…。



~伝説の泉は洞窟の中に~


確か、ここまではあの時来た。


でも、これより先に進む術が見つからない。


もう何周しただろう?


もしかして、この先なんて無いのか?いや、じっちゃんは確かに、この先に進めと!


茶も無くなりかけていた。


あ!!


思い出した!あの時、じっちゃんは天井にある文字を読んでいた。


天井を見上げてみた。あ!確かに、うっすらと文字が…でも、読めない。


そりゃそうか、あれから数えてレベル25も上がってるんだ、でも、何かで磨けば読めるかもしれない。


荷を下ろして、何かないか探した。


え?これ、もしかして、使える?


あの頃、高く感じた天井は、割と低く、ジャンプすれば届かなくもない。


ムゲンソウに茶を含ませ、手に持ちジャンプしてみた。届いた!


何度も何度もジャンプしては、茶を含ませ、またジャンプ。


あ!読める!


“MUGEN”


え?∞(無限)?え?茶??


まぁ、いい。とりあえず。


「MUGEN」


唱えてみた。


何処かで岩が動いた音がした。


そして、耳を澄ますと、


あ!水の音!!


音のする方に走った。


「あったーーーーー!」


これが、伝説の泉!!


あったよ!


思ったよりも、しょぼ…じゃなかった、小さいかな?


金塊は?そういえば、結界は?何をしたら泉の精霊に呪われるんだ?


その時、何かが光った。


石碑?!何か文字が刻まれている。


でも、また読めない。


石碑に触れてみた。


その時…岩が動いて閉じ込められた。


まずい!しかし、何もする術が無く、この泉全体が結界だと気づいた。


「くそ、もう、笑うしかないな。」


あはは…。乾いた笑い。その時!


「…モフ…」


え?今、モフって聞こえた?振り返るとそこには、モフモフが1匹。


「え?めっちゃかわいいーーーー!マジかー!癒しやな?」


エセ関西弁が出る位、ホッとした。


しかし、相変わらずピンチに違いないこの状況に、また笑った。


「モフ」


え?モフモフが2匹?


あはは。そんな訳ない。あはは。


「モフ、モフ」


え?モフモフが3匹…4匹??増殖しとる!!


え?何?何?何この状況!!


あ!!!まさか!


いや、きっとそうだ!


結界の中で泉の精霊に呪われるのは、


“笑うことだ!!”


じゃあ、このモフモフが精霊?!


まさか、そんな訳ないよな。ピンチ過ぎて可笑しくなってた、自分。


寧ろ、もう笑おう!爆笑だーーーー!!


アハハハハハハハハハハ!!


「モフモフモフモフボフボフボフボフ…。笑いおったな!そんなに可笑しいか、わしの姿が!!」


えーーーー?喋るの?え?え?誰?


しかも、更に増えてる!!もう何匹かわかんねーよ!


「いや、見た目は普通に可愛いだろ?」


「モフ?本当か?」


「1匹くらい家で飼っても良い位な。

まぁ、帰れたらだけどw」


あーあ。妻が待ってるんだけど、もう終わったな。茶もないし。


完全に諦めたその時…


「じゃあ、連れて帰るか?」


「え?」


「1匹連れて帰るなら、ここから出してやらんでもない。」


「え?ええのん?」


うっそーん!エセ関西弁が出るよね~?


こうして、モフモフを1匹連れて帰ることになった。


肝心なことを何か忘れてる気がするが…


つづく


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ