彼女の家で寝ちゃう話。
怜の家に着き、緊張しながらも部屋に入ると、そこはまさに女の子の部屋と言った感じだった。
「なんか、怜らしいな」
「はい?どういう意味ですか?」
「いや、怜っぽいなと思っただけだよ。」
そう言うと、怜は何とも言えない微妙な表情を浮かべた。
「まぁ、とにかく座ってください。」
言われた通り、僕は怜のベッドに腰掛けた。
「颯斗君は、こういう部屋に興奮したりしないんですか?」
怜が首を傾げて聞いてきた。
「いや、全く。」
「そうなんですね……」
怜が何故かしょんぼりしている。
「どうかしたのかい?」
「いえ、なんでもありません……それじゃあ私、飲み物とお菓子とってきますね。」
そう言って彼女は部屋の外へ出ていった。……数分経った頃、ドアが開いて怜が戻ってきたのだが、手にはコップ二つと大量のスナック菓子が握られていた。
「はい、どうぞ。」
そう言って彼女は片方のコップを僕に差し出す。
「ありがとう。」
受け取ると、怜は隣に座り、自分の分の飲み物を飲んだ。
「実は、ちょっと高級なお茶の葉っぱが手に入ったので、それで作ってみたんです。ぐいっと飲んじゃってください!」
言われるがままに飲み干してみたのだが、確かに美味い。スッと抜けるようなお茶特有の苦みとさわやかさに加えて、どこか味わったことのないような味がする。これが高級感というやつだろうか。
「おいしいね、このお茶。」
「えへへ、気に入ってくれたんですね。おかわりもありますから、好きなだけ飲んでいってください。」
それからしばらくの間、二人で他愛のない話をして過ごした。怜との会話はとても楽しくて、あっという間に時間は過ぎていき、気が付いたらもう夜になっていた。そろそろ帰ろうかと思ったのだが、なんだかとても眠い。
「颯斗君、眠いんですか?」
「ああ、ちょっと疲れちゃったのかな……」
「それなら、私のベッドを使っていいですよ?」
「さすがにそれは悪いんじゃ……」
「私は大丈夫ですよ。それに、お互いに一人暮らしですし、何か言われることもありません。」
怜は優しい笑顔で言った。
「そっか、じゃあお言葉に甘えて……」
「えぇ、おやすみなさい、颯斗君。」
そんな言葉を最後に、僕の意識は深く落ちていった……。
「えへへ、颯斗君の寝顔可愛いなぁ。お茶に睡眠薬を盛った甲斐があったかも。」
バッグからスマホを取り出し、パシャリと一枚写真を撮る。続けて自分もそのベットに潜り込み、服をはだけさせてパシャリ。
「ふぅ、これで準備は完了っと。あとは……拘束しないとね。」